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メールマガジン「法円坂」No.6



お元気ですか? 国立大阪メルマガ編集部です。

北陸は雪、大阪は快晴、冬型気圧配置ですね。寒いです〜。

第6号を、メルマガ編集部からお送りします。

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    メールマガジン「法円坂」No.6 (2001/12)(国立大阪病院)
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         院 長 井 上 通 敏 で す
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"改革の成果をいかに測るか"

 小泉改革が進行中だが、改革の成果をどのような物差しで測るかを事前に示す
ことが大事だと思う。日本人は、目標を明確に与えると凄い力を発揮する民族で
ある。

 教育や医療については改革効果を測ることは簡単ではないが、総医療費の抑制
などといったお金の物差しで測るだけでは元気が出ないし、改革は失敗に終わる
と危惧する。

 11月27−29日、東京で開催された日本医療情報学会での会長講演で、私は「医
療改革の成果は、医療のバラツキがどれほど縮小されたかによって測ることがもっ
ともわかりやすく、効果がある」と提言した。同じ病態でも、病院間、医師間で
診療内容や結果に想像以上に大きな差があって、もしデータが公表されたら国民
が驚くだろうと思う。バラツキの縮小は医療の質向上だけでなく、医療費の節約
をもたらす。医師の裁量権や病院の診療方針は尊重されねばならないが、患者に
も選択権がある。医師や病院にとっても、人の振りが見えないとわが振りを直せ
ない。データが公表されねばならない。その場合、それぞれの病院が勝手な基準
で情報公開したのではフェアに比較できないから、条件を設けておく。その条件
の1つがDRG単位だと思う。DRGごとに、症例数、医療費、在院日数、治療成績な
どを公表すべきである。ところが、公表したいと思ってもデータを集計できない
のが現在の病院である。国立大阪病院でも簡単には出てこない。病院のIT化が遅
れている。電子カルテを早急に開発せねばならない。データの出る病院にするこ
と、医療改革はここからスタートするのが早道である。



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     医 長 会 の 話 題 (01.10.24)
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「脳神経外科領域の脳血管内治療 過去から未来まで」
           脳神経外科 木下 章

大阪大学大学院在学中の1990年頃より、当時徐々に普及しつつあった血管内治療
手技を山田和雄助手(現名古屋市立大学教授)の指導の元に始めました。まず、
最初に取り組みましたのは脳主幹動脈塞栓症に対する急性期再開通治療でした。
当時はtPAの動注療法が始められて間もない時期であり問題点が山積みでありま
した。

http://www.onh.go.jp/icho/



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      看 護 の こ こ ろ (看護部から)
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  今年の一文字は「戦」と報道されました。
  この一年をそれぞれに思う師走も半ばになります。
  先生ばかりでなく、いろんな人が走る?!
  「時間を大切に」のメッセージを外科病棟の奥野婦長からです。



 ある本の一節です。

「父がAさんを案内して、知り合いのお宅を訪問しました。
お宅に約束の時間より早く着きました。
父が車を降りようとすると、Aさんが、
 『まってください、まだ8分あります。』
そこで、車の中で待ち、約束の時間ちょうどに訪問しました。」

 人は皆、絶対の時間の中に生きています。時間はどんどん過ぎていきます。
まして、危機状況にある病者や家族にとっては、
1分1秒が消えていっていると言った方が適切かも知れません。
今日一日、私は一人一人の方と取り戻せない大切な時間をどれ位共有するのでしょう。
1分1秒でも相手の方の時間をムダにすることはできません。
又、相手の時間と同様に自分の時間を大切にしたいものです。

仕事がら自分の自由になる時間は限られています。
「今を大切に」生き生きと輝いていたいものです。
私自身が、心から幸せな時、周囲にも幸せの輪が広がります。
人と自分の時間を大切にすること、それは、幸せへの第1歩
・・・・・・皆様はいかがですか?

http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm



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       コ メ デ ィ カ ル か ら
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☆味覚について

 いつのまにか街にはクリスマスのイルミネーションがキラキラする季節となり
ました。秋から冬にかけて松茸、太刀魚、ウニ、蟹、ホタテ貝など、独特の味を
持つ食材が旬となり出回る季節ですので、食欲が増す方も多いことでしょう。こ
れらの食材にはうま味成分が多く含まれます。主に昆布に含まれるグルタミン酸
などがうま味成分と呼ばれるものです。味には甘味、塩味、酸味、苦味を四基本
味とする説が世界的なコンセンスサスが得られています。このほど、国際うま味
シンポジウムで、うま味はumamiという和製英語で使用され第5番目の基本味とし
て認められました。しかし、米国人は4つの基本味は答えられますが、我々日本
人と違って、うま味を表現できないらしいのです。考えてみれば、うま味または
コクという味覚は日本古来の伝統的な食事の中に存在します。

 さて、味覚は口内感覚のひとつです。生きることは食べることですから、味覚
はより良く生きるためには不可欠であり、食べ物がおいしい限り命は安泰である
と言っても過言ではありません。しかし、何らかの疾病、治療のための薬物、化
学療法などで味覚が無くなる人、口からの食事が出来ない人に栄養士として日々
接していますと、うま味を認識し季節を感じ取れることに感謝の気持ちが自然と
起こります。

栄養状態は、傷を治癒する力、筋力や臓器の維持だけでなく、感染防御や免疫能
に影響することが最近の研究で明らかにされています。人間には本来、生体防御
といって、内・外的ストレスによる抵抗性、ウイルスなどを排除する自己の力を
備えているのです。しかし、食事が出来ない状態が続き、栄養状態が悪くなると、
生体防御能は低下します。栄養状態は、生体防御能を維持するために必要なだけ
ではなく、外科治療や抗ガン剤治療などの治療成績に影響します。過食の時代に
おいて栄養状態が軽んじられる傾向にありますが、実際は医療において非常に重
要な因子です。治療を成功に導くためには、栄養状態を出来るだけ良好に保たな
ければなりません。そのためには、栄養価の高い食品を並べるだけでは不十分で、
実際に患者様においしく食べていただく必要があります。大阪病院では摂食意欲
の湧かない術後や抗ガン治療時においても少しでもおいしく出来るだけ口からの
栄養摂取が可能になるように特別の食事を考えました。その名を「ライト食」と
いいます。このあと、この名前の由来について少しご紹介いたします。


☆ ライト食ができるまで

 まず、抗ガン剤の治療中や術後の患者様に対して、味覚変化に対するアンケー
トを実施しました。少量でも栄養価の高い食事の作成にさまざまな工夫を凝らし
ました。昼食はめん類を、夕食は酸味のきいた寿司飯を主体に蛋白質、ビタミン
類を強化しました。治療中は匂いに敏感になり、冷たいものが食べやすいとのア
ンケート結果から、間食には栄養強化アイスクリームを提供しています。現在、
実際に食べていただいた患者様から好評を頂いています。

 ライト食という名称は、大阪病院内職員全員に公募して決まりました。
 公募により提案された名称は、以下のとおりです。
 「お助け食」「太閤食」「にこにこ食」など、ユニークな名称もたくさん提案
されました。最終選考の結果、明るくて軽いイメージという理由で「ライト食」
に決定しました。


☆栄養士の役割

 術後や治療のため食事が出来ず栄養状態が良くない人に、主治医の依頼により
栄養士がサポートしています。実際の栄養摂取量と栄養状態を評価して、その患
者様に一番相応しい栄養投与法を検討しています。栄養投与法の中で経口摂取に
勝るものはありません。経口的な栄養摂取を進める上で、栄養士は重要な役割を
果たしています。患者様の状態に合わせて食事や補充的な栄養食品の選択を行い、
その結果栄養状態が高まることで治療が効果的に進み、早期の退院が可能となる
よう、栄養士一同がんばっています。

 外科病棟においては、外科部長の指導のもと医師、看護婦、薬剤師と栄養士が
定期的に栄養カンファレンスを行い、チーム医療を推進しています。徐々にその
成果も上がってきています。努力が患者様の笑顔に反映されるのは、医療者とし
ての大きな喜びです。そして、医療の質の向上のためにはまだまだたくさんやる
べきことがあると感じるこの頃です。

 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

最近の子供達にはファーストフード店での食事が人気のようで・・・。日本人だ
からこそ感じ取れる第5番目の味を「ウマイ!」と思える成人に育って欲しいと
願わずにはいられません。

管理栄養士 くらた みき



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          研 修 医 日 記
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精神科 神経内科研修医の廣瀬千治です。
私は、今2年目の研修医で1年目(ズブの素人)から
当院当科で研修をしています。
本年9、10、11月は麻酔科研修でした。

で、ある一日。

**** 平成13年某月某日 [麻酔科にて]

 午後3時、スタッフのA先生から
「外妊がはいったから先生やってな。」
といわれ、術前訪問に病棟へ駆けつける。
 まずバイタルをチェック、OK!
今は痛みもあまりなく、質問にも答えうる。
他院で流産処置を受けるも、腹痛が持続し、当院産婦人科を受診すると、
ダグラス窩に血液が滞留!緊急オペとなった患者さん。
11時におにぎり2口、から揚げ2口、コーラ2口飲食していたので、
麻酔導入はcrash inductionとなる。

 16時4分入室まず硬膜外チューブ留置。
 16時25分導入開始
 crash inductionは私は初めて。
輪状軟骨をスタッフの先生が圧迫している間に挿管するが声門がうまくみえず
スタッフの先生に手伝ってもらいやっと挿管、ほっとしたが評価は40点。
 あーあ。

 でもめげずにがんばろう。
(おしまい)

http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html



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あわただしく、年の瀬が近づいてきました。

今年中にしなければならないこと、できそうにないこと、 仕残したことたくさ
んあります。
さあ、あと少し、頑張りましょう。

また来年。それまでお元気で。

国立大阪メルマガ編集部

 

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