Back

メールマガジン「法円坂」No.11



お元気ですか? 国立大阪メルマガ編集部です。

まいにち、暑かったり、涼しかったり、大変です。

  もう、梅雨でしょうか???

第11号を、メルマガ編集部からお送りします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    メールマガジン「法円坂」No.11 (2002/05/15)(国立大阪病院)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

=============================
         院 長 井 上 通 敏 で す 
=============================

公と民の棲み分け

 国立病院・療養所の独法化の枠組みを決める「独立行政法人国立病院機構法案」
が今国会に上程されていて、成立すれば平成16年度から移行の予定です。主な内
容は、

 1)144の国立病院・療養所を1つの法人とし、東京に本部を置くこと、
 2)職員の身分は国家公務員型とする、
 3)資産は全額政府の出資、
 4)政府は政策医療に必要な運営交付金を出す、
 5)経営および政策医療に関する外部評価を行う、

といったことです。一部に、これでは従来の護送船団方式と変わりがないではな
いか、という意見もありますが、厚労省の外に出ることによって、透明性が増し、
個別施設の評価も厳しくなるので、これまでのように親方日の丸というわけには
行かないでしょうし、成果次第で淘汰される施設も出ると予想されます。

 小泉内閣の方針は、民にできるものは民に任せるということですから、民では
担えがたい医療を国立病院機構が行っていることをアピールできないと国民から
の支持が得られずに存続が危うくなります。しかし、公と民の明確な境界線を引
くことは医療では大変難しいことです。どうしてもオーバーラップする部分が出
てきます。

 大阪に限って言えば、公と民の棲み分けが比較的進んでいるように思います。

 救急医療を例にとると、平成13年に大阪市消防局が2,3次救急医療機関に搬
送した患者数は138,075人ですが、このうち民間医療機関に運ばれたのは88.1%、
公的病院が8.7%、公立病院が2.7%、国立病院は僅か0.7%です。この数字だけ
見ると、大阪市の救急医療は民間病院が担っているように思えますが、内容を分
析すると重症の3次救急が公立および国立に集中しています。国立大阪病院に運
ばれた患者の実に21.2%が死亡退院です。

 外科手術の良性疾患(痔、ヘルニア、虫垂炎、胆石)と悪性疾患(がん)の比
を比較すると、府立成人病センターは0.4:99.6、国立大阪病院は12:88である
のに対し、民間病院では90-80:10-20といった棲み分けになっています。

 エイズ医療においては大阪病院を中心にほとんどを公立病院で担っています。
結核は国立の刀根山、近畿中央、千石荘、府立の羽曳野に集中しています。

 重症救急、がん、感染症の医療は徐々に民間病院に技術移転することが可能で
しょうが、公立病院には再生医療や遺伝子医療といった次世代の医療を先駆ける
役割が待っています。



=============================
        麻酔科部長 竹田 清です。
=============================

「ファインプレイとエラー」

 「麻酔にファインプレイは要らない」国立大阪病院麻酔科のモットーです。
 野球に喩えると、私たち麻酔科医は常に先を読んで打球を正面で処理するよう
に心がけています。手術前の診察から始まり手術中の呼吸や循環などの全身管理
さらには手術後の痛みの治療など、安全・確実かつ快適な周術期(術前・術中・
術後をまとめて、こう呼びます)を提供するために頑張っています。
 ファインプレイは観客を魅了しますが、咄嗟の行動であるが故にそう見えるの
かもしれません。
 心構えが出来ていなかった結果とも考えられます。状況を的確に判断し、打球
の方向を予測し、予め移動していれば体の正面で捕球できる。
 これが麻酔科医の目指す目に見えない○○○○○○なのです。

 最近、医療事故の報道が多いですね。
 考えられないようなこと、その殆どが人的ミスすなわちエラーによるものです。
 当たり前の事ができないことからエラーが始まります。野球でも大観衆の前で
の暴投やトンネル、格好悪いですよね。
 集中力を欠いたり他のことに心が奪われていたりする時が危険です。
 首位決戦に阪神が破れたのもエラー絡み、独走疲れで集中力を欠いたのでしょ
うか?
 とまれ麻酔にはエラーもファインプレイも不要です。

 麻酔科医は先見力・集中力を駆使して「うまく行って当たり前の麻酔」を実践
しています。



=============================
     医 長 会 の 話 題 (02.04.24)
=============================


高齢者の脳波特徴と稀にみられる覚醒時の紡錘波
               神経科(神経内科) 猪山 昭徳


 脳波は、意識障害、けいれん、脳の欠落症状や精神症状などをきたす多くの脳
疾患の病態生理の把握のために重要な情報を提供する.高齢者の脳疾患の診療の
場面では、高齢者の脳波特徴をよく知っておく必要がある.高齢者の脳波には、
加齢に由来する脳の病理学的変化(ニューロンの脱落にともなう脳萎縮の緩徐な
進行、老人斑や神経原線維変化の出現など)や脳循環、代謝の変化(脳全般の血
流低下、糖代謝低下、神経伝達物質の減少、その受容体の減少や親和性低下など)
が総合的に反映されている.高齢者の脳波特徴を正しく知ったうえで、病的意義
をもつ脳波活動を見極めることが重要である.

http://www.onh.go.jp/icho/ 



=============================
      看 護 の こ こ ろ (看護部から)
=============================

 西6病棟 立花 泉です。

 今年の春はあっという間に通り過ぎてしまいました。
日中汗ばむ日も多くなりました。そして職場でも汗ばむ場面も……(私だけでしょうか)
新人も多少は慣れてきたとはいえ、まだまだ半人前です。かわいいかわいい娘を
大切にみんなで育てていきたいものです。

 当病棟には他にもかわいい子達が大勢います。少子高齢化とはいえ当病棟には
約20人の子供達が入院しています。ご両親と離れ、時には痛い注射や検査も頑張
っています。長期になると半年以上も入院しています。そして元気に退院してい
かれると、我が子のことのように嬉しくなります。

 こんなに頑張っている子供達をみていると、弱音を吐いている自分が情けなく
なります。少々落ち込んだりしたときには、子供達に会いに来て下さい。きっと
力をもらえると思います。

 明るく笑い声の絶えない病棟で、患者様が一日でも早くご家族の許に帰れるよ
うに、若い看護師たちは頑張っています。患者様、看護が大好きな西6のスタッ
フ!!

さあ、明日もファイト オー

http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm 



=============================
          研 修 医 日 記
=============================

眼科研修医の相馬剛至です。

 私は平成13年10月1日付けで国立大阪病院に研修医として配属された。同年4月
より大阪大学付属病院眼科にて半年間研修したあと初めての研修病院であった。

 当時、大規模で眼科的にほぼすべての専門分野を網羅している当院で研修でき
る事にとても喜び、感謝した記憶がある。そしてその予想通りすばらしい研修生
活であった。網膜疾患、緑内障、角膜疾患など主要な分野につき専門の先生方が
いらして、その診断法や検査・手技について身近で学べたことは私の眼科医とし
ての基礎を形作るにあたり非常に有意義であった。

 なかでも、眼科医としていまやできることが必須条件である白内障手術につい
て、豊富なトレーニングをできたことが何にもかえがたい財産となった。

 おぼつかない手つきで手術を行っていた頃から、丁寧に指導し、時には厳しく
成長を見守っていただいた斉藤部長先生以下、諸先生方にどれだけ感謝しても仕
切れないほどである。

 この6月より阪大病院にて勤務するが、当院で学んだ事を礎とし眼科医として
さらなる向上をしていきたいと思う。

http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html 



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5月のつつじ、きれいに咲いています。

   すこしは、心に余裕をもった日々を過ごしたいものです。

 それでは、また来月、お目にかかりましょう。


国立大阪メルマガ編集部

Back