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メールマガジン「法円坂」No.12



お元気ですか? 国立大阪メルマガ編集部です。

チュニジア戦、勝ってしまいましたね。
  サッカーの話ですよ!


気分も晴れたところで、第12号を、メルマガ編集部からお送りしましょう。
(今月は、いつもより1日早いですョ)。

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    メールマガジン「法円坂」No.12 (2002/06/14)(国立大阪病院)
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         院 長 井 上 通 敏 で す 
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"改革は医療を見ることから" 

 "どこの病院、どの医師にかかればよいのか?自分で判断できるような情報を
公開してほしい。もっと医療の透明性を高めてほしい。"インターネットの普及
によって急速に情報化された社会からの当然の要求と感じる。ところが、この要
望に応えようとしてもお見せできる情報が出ないのが日本の医療の現状です。恥
ずかしい話ですが、院長ですら自院の診療実績を見ることは簡単ではありません。
「私は見えている」と自信を持って答えられる院長はいないでしょう。まず、デー
タの出る病院にしないと、情報公開も透明性も実現できません。

 厚労省は医療改革に取り組んでいます。目標は、医療の質向上と医療の効率化
だと言っていますが、具体化されるのはコストダウンのことばかりで、医療の質
のことは言葉だけが歩いています。何故なのか? その理由は、厚労省が医療の
中身を見てこなかったからです。実態を見ないで改革できるはずがありません。
厚労省医政局が見ているのは、せいぜい死亡診断書に基づく死因統計、感染症や
難病の統計くらいでしょうか。病院ごとの疾患別症例数やその治療成績はまった
くといってよいほど把握していません。知りたいと思った厚生官僚はいたに違い
ありませんが、病院や医師会への遠慮が働いたのでしょうか。院長も自分の専門
外の診療科には遠慮して見ようとしなかった。医師は閉鎖的な学閥・講座閥社会
で育てられ、パターナリズムを良しとして医療を行ってきましたから、自分の診
療内容を他人、ましてや役人に見せるなどとんでもないことだと考えてきました。
厚生官僚と医師のこうした意識がデータの出てこない病院を作り上げたと思いま
す。

 ようやく、最近は、病歴管理室を強化し、ITを導入して、データを出せる環境
つくりに取り組んで、自院の診療実績をホームページで積極的に公開する病院が
増えてきました。
保険局は、14年度から特定機能病院に対し、診療群分類で診療データを提出させ、
比較評価を行うことになった。日本医師会もORCAというネットワークを構築し、
全国からデータを集めようとしています。

 厚労省の役割は、意識が変わってきた医療者を支援して、IT化を補助したり、
比較可能なデータにするための標準化を推進することです。まだまだ先は長いで
すが、どこの病院からも信憑性が保証されたデータが出るようになれば、国民の
期待に応えられる情報公開と根拠に基づく医療改革が実現できるはずです。



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         救命救急センター雑感
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救命救急センター 定光大海です。

 早いもので、赴任してすでに8ヶ月が過ぎました。振り返ってみてこれまでに
感じたことを少し述べてみたいと思います。

 最初はずいぶん緊張し、大きい病院なので馴染むのに時間がかかりそうと感じ
てました。2年くらいのうちに慣れればいいかなと思っていたのですが、そんな
悠長に行くはずがなく、初っ端の災害訓練でいきなりプレッシャーを受けること
になりました。名前がわからない多くの職員の方とどうやって訓練できるか悩み
ましたが、結局、この訓練を通じて職員の皆様と面識ができたのが幸いでした。
困ったときに多くの方に助言をいただくことができ、それがセンターでの仕事を
うまく進める力になっています。

 ところで、救命救急センターで働き始めてまず感じたのは天井の汚れと、手を
洗う場所が少ないことです。ICUの窓から外が丸見えというのも驚きでした。今
では、場慣れして違和感も減ってしまいましたが、最初の印象というのは結構大
事なのかもしれません。やはり空調や手洗いなど感染対策という面をひとつとっ
ても施設として大きな課題を持っているようです。

 反対にとても印象的だったのは看護師さんたちの働きぶりです。ICUで行うこ
との大半は呼吸や循環動態の監視とケアですので看護力に大きく依存しますが、
それだけでなくベッドの移動や検査出しに加えて医療機器や薬剤、医材などの管
理など業務量が多く、仕事の密度が非常に高いのに思わず感心しました。救命セ
ンターの稼動がさらに上がり、重症度が高くなれば、逆にオーバーワークからミ
スが起こりやすくならないかなと半面危惧するところもあります。少し余裕がな
ければ災害拠点病院の役割も果たせないし、難しいところです。救命救急センター
で働く医師も時間外勤務が非常に多く、マンパワーの充実が望まれます。

 救命救急センターの運営は、病院全体の協力なくしてできません。センターが
日常的にうまく稼動していなければ災害拠点病院の役割も果たせません。幸い、
ワールドカップへの対応でも、各診療科の先生方や、多くの職員の皆様がご協力
下さっています。地域あるいは西日本の災害拠点病院としての役目を果たせる基
盤ができてきたという思いを強くしています。

 今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。



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      看 護 の こ こ ろ (看護部から)
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梅雨の直前の蒸し暑さ!! 身体にこたえる暑さです。
蛍のうわさもチラホラ。時には風流な時間を持ちたいとは思っているのですが…。
今回は、いつも元気な、東6階 西本師長です。

いよいよ世界の祭典2002年FIFAワールドカップが開幕しました。開幕前から予定
通りキャンプ地に到着しなかった国や、練習風景を非公開にし、その雄姿をなか
なか見せなかった国など、各国の様子がマスメディアを通して紹介されました。
その真相は、良く分かりませんが、迎える側が色々な歓迎の催しを計画したにも
関わらず、それがなかなか実施されず、主催者側ががっかりしている様子がうか
がえます。しかし、計画は少し主催者側の一方的なものになっていなかったので
しょうか?あれも良い、これも相手は喜んでくれるだろうと考えても、当の本人
(対象)が事実良いと思わない限り、それは、もてなす方の自己満足でしかない
と思います。

看護においても同じことが言えます。対象である患者様が今何を望んでおられる
のか、その望みを看護師として少しでもかなえるためには、どのようにすれば良
いのかを患者様と共に見出して行くことが必要です。患者様一人一人と向かい合
って、その人の考えを良く聞き、看護師としての考えを伝えながら、患者様が自
己決定できるように、共に考えられるようなサポートができればと思います。

世界の強豪が戦う大会、フーリガンや試合内容によっては競技場外でも混乱が起
き負傷者も多数出ることが予想されるとのこと。西日本の災害拠点病院としての
位置づけがある当院では、万一のことを想定した対策をとっています。たとえば、
予想される疾病の学習会や緊急時の連絡網作成などを行っています。

ともあれ、世界的なイベントが何事もなく、スムーズに運営されればと思うと共
に、我が日本チームが一つでも多く勝利できればと思います。仕事でライブ映像
が見られない私は、深夜のスポーツ番組を掛け持ちで見て、睡眠不足の日々が続
くことでしょう。

http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm 



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       コ メ デ ィ カ ル か ら
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「最古の処方せんより」

                  薬剤科部長 赤野 威彦


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奈良県明日香村岡、飛鳥京跡苑池遺構(七世紀中頃〜後半)で中国最古の医学書
に基づき、高血圧や脳卒中に効く漢方薬「西州続命湯」の処方を墨書くした木簡
が出土し、県立橿原考古学研究所が「国内最古の処方せん」と発表した。
 中国最古の医学全書とされる「千金要方」(七世紀中頃)の処方と同じで、医
薬学を担う役所「外薬寮」などで症状に応じて作られたものとみられる。
(平成14年5月 読売新聞より)
....................

 処方せんとは、医師による患者さんの診断が確定し、治療のために薬物療法が
個々に選択され、処方が構築される。この処方が医師法上の要件が満たされ記述
されているのが処方せんである。

この処方せんに従って薬剤師が、患者さんのために薬剤を調整する作業を調剤という。

 今日、調剤に対する薬剤師の認識は、処方せんに指示されている内容が適正で
あることを確認後、指示された使用法に適合なるよう調整し、患者さんに医師の
指示通り正しく使用するように指導しながら交付し、服用後の有効性安全性を観
察して医師と連絡を取りながら処方の修正など適切な措置を行い、調剤は以前に
比べて適用範囲は拡大されたと思われる。

このように、「国内最古の処方せん」が発表され、処方せんに対する歴史と調剤
に対する重みを再認識された。



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          研 修 医 日 記
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はじめまして、研修医1年目の中村 剛之です。

早いもので医師になってもうすぐ1年が経とうとしています。
この1年を振り返ってみると僕の中で一番思い出深かったのは救命救急センター
での3ヶ月間です。

研修医は僕一人だったので正直言うと、とても不安がありました。
最初の2週間ぐらいは救急患者さんが搬送されてきても邪魔にならないように傍
観しているので精一杯でした。
そのうち、スタッフの先生が親切に指導して下さるので少しずつ手技を覚え、そ
れができるようになってくると楽しくなってきました。
また、緊急時以外はスタッフの先生も看護師さんも親切で楽しい人ばかりなので1
ヶ月半も経つと居心地がよくなってきました。
時には夜に何度も呼ばれる日が続いてとても疲れることもありましたが救命救急
センターでの3ヶ月間は僕にとって本当に有意義で楽しい日々でした

この経験を糧にして、2年目も頑張っていきたいと思います。

言い忘れましたが、救命救急センターで研修すると必ず後遺症に悩まされます。
僕はこの後遺症で約1ヶ月間苦しみました。
それは救急車の"ピーポーピーポー"というサイレンの音を聞くと飛び起きてしま
うことといつもドキドキしながら急いで入浴することです。でも今は完治してい
ます。

http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html 



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6月、大阪はまだ梅雨に入らないのに、高温多湿。

   そう思っていた矢先、日本の対チュニジア戦、勝利! (しかも大阪で!)

 これからも、まだまだ頑張るってトルシエ監督言ってましたけど、
 我々も、彼等の活躍を見て、ちょっとは「まだまだ頑張る」って気持ちが
 出てきました。

ここまで来たら、優勝でもなんでも、してくれ〜。

ではまた、来月。


国立大阪メルマガ編集部

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