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メールマガジン「法円坂」No.14



8月もなかばになりました!!

お元気ですか? 国立大阪メルマガ編集部です。

            汗をかいたら水分(+電解質)を補充しましょう!

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    メールマガジン「法円坂」No.14 (2002/8/15)(国立大阪病院)
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         院 長 井 上 通 敏 で す
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「医療費、需要と供給」


 病床数や医師数といった医療供給量が医療費を押し上げる(したがって病床数を
減らせば医療費の抑制ができる)という説がある。

 たとえば、都道府県別の人口10万人当たりの一般病床数と一人当たりの医療費
(国保)を比較すると高い相関を示す(r=0.86)。この数字だけを見ると、病床数
の多い府県では、過剰な医療や無駄な医療を行って医療費を膨らませているのでは
ないかと疑う評論家がいても不思議ではない。

 一方、病床数と医療需要量の関係はどうであろうか。がん、循環器病、肺炎、老
衰、腎不全といった疾患別の死亡率を都道府県別に調べたデータを需要量とみなして、
医療費と比べると、これも高い相関が認められる(r=0.84)。また、都道府県別の
高齢者比率と医療費の間にも有意な相関が認められる(r=0.61)。

 これらの事実を考察すると、医療の供給量は需要量を反映していて、需要と無関
係に供給が増えてきたのではないと言えるであろう。したがって、「病床数の多い
地域では過剰医療や無駄医療が行われている可能性がある」と短絡することは間違って
いる。国民を食いものにして収益を上げるような不道徳は日本の医療界にはない。

 日本の病床数は欧米諸国より多いので、減らす方向で検討すべきであるが、地域
ごとの需要や社会環境をよく調べてきめの細かい供給計画を図るべきであろう。

 ところで、高齢化の割りに医療費が少なくて、平均寿命の長いのが長野県である。
長野県では、がん(年齢補正死亡率、男性)が全国平均より16%、最高の大阪府に
比べると27%も少なくて、このことが長寿と医療費の少なさに大いに関係している
ようである。
 2025年には、高齢化率が27%、総医療費が45兆円に達すると予測されているが、
日本全国が長野県並になれば医療費は現状より3兆円増加の33兆円で済むという計算
もある。

 信州ではなぜ癌が少なくて長寿なのか? この理由を究明して学ぶことこそが医
療政策の王道と思われる。

http://www.onh.go.jp/incho/shiryo/koreiiryo/


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  免疫感染症科部長・白阪琢磨から皆様へのメッセージ
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1億円。
 何に必要なお金とお思いでしょうか?
 一人を治療するために必要な薬剤費です。

私達は、平成9年に当院が近畿ブロックのブロック拠点病院に選定されたのを受け、
院内にHIV感染症を診療するチームとして総合内科に誕生しました。

昨年の4月からは免疫感染症科として不明熱、免疫疾患に加えて、HIV感染症の診療を
行ってきました。当科を受診したHIV感染者/AIDS患者の方は約350名となりました。
近畿圏内、特に大阪からが多く、30歳前後の若い方が大半です。

HIV感染症の治療はこの数年で目 覚ましく進歩し、今や慢性疾患と言えるまでになり、
治療によって寿命まで生きることが夢ではなくなったと思われます。ただ、薬剤は副
作用も少なくなく、有効な治療 のためには完璧なコンプライアンスが要求されます。
当院ではチーム医療の実践によって、完璧な服薬率を確保できています。

 さて、一人の薬剤費は年間で約250万円かかりますので、30才から70才までの40年
間の治療で1億円となります。HIV感染症は予防できる病気ですが、エイズ動向委員会
の報告では感染は年々拡がっています。治療費を考えれば、予防のために1億円かけ
て何人かの感染を防げれば、十分ペイできるとも言えます。

当科ではHIV感染症の最新の情報を提供しています。HIV診療の実際などに興味のある
方は、是非、当科のホームページにお立ち寄りください。開設して3年半で7万2千件
を超えるアクセスを頂きました。ホームページへのご意見なども、Mailにお寄せくだ
さい。
よろしくお願い致します。

国立大阪病院 近畿HIV/AIDSセンターのホームページ
http://www.onh.go.jp/khac/


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     医 長 会 の 話 題 
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7月・8月の医長会はお休みです。

バックナンバーはこちらでどうぞ。↓
http://www.onh.go.jp/icho/


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       看 護 の こ こ ろ (看護部から)
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副看護部長 勝順子です。

 台風6号北上中のニュースが気にかかりながら、院内「第14回サマーコンサート」
が開かれました。音楽ボランティアコーディネータの井上さんをはじめ、ピアノ調律
の大谷さん、ピアノ演奏佐竹さんのレギュラーの方、クラリネット演奏、女声合唱
「ふくろうの子供たち」の多くの方が演奏してくださいました。

 今回、会場は緊急災害医療棟の講堂に移しました。18時20分まで、ピアノの音合わ
せやマイク・照明の準備にボランティアの方と事務職員が万全を期してくれました。
病棟から歩ける方が会場の立派さに驚きながら入ってこられ、ベッドで家族とご一緒
に看護師に搬送される方や車椅子の方が次々に舞台の最前列に並ぶと、さながら
「綿帽子のチャリティーコンサート」会場のようになりました。
 点滴台を押して来られた患者様に声をかけて誘導するボランティアの日頃とは、
一味違う・・・どこか、和んだ雰囲気が会場に広がりました。

 副院長先生からの、ボランティアの方への労いと集まられた方に「演奏を楽しみ
ましょう」のご挨拶で、「シバの女王」のピアノ演奏が始まりました。

 その瞬間、ピアノの流れるメロディーに聴き入る会場の深い静けさに、時間の流れ
が止っているようでした。「クララ」のお二人は、いますぐに大空に飛んでいきたい
ような「歌の翼に」を演奏してくださいました。きっと、患者様の心に沁みたことで
しょう。そして、ふくろうさんの合唱・・・懐かしい唄や「千と千尋の神隠し」の
テーマ音楽など、舞台で紙芝居を織り交ぜ、会場の合唱を誘って、笑いありの大成功!!
130名の患者様そしてご家族、20名のボランティア、40名近くの職員から大きな拍手
があがりました。

 ある患者様のご家族が「とても最後まで聴くのは無理と思っていました。楽しそう
演奏に聴き入っている、満足した様子にいつもと違う一面を見ました。」と仰ってい
た、とのことです。

 あっという間に1時間15分の演奏が過ぎてしまいました。是非、クリスマスコンサート
も講堂で・・、との快適な会場への希望を叶えつつ、安全な移送の体制を整えて、
「こころに響く」コンサートを続けていただきたいと思います。

 ボランティアの順路の誘導、音楽ボランティアの演奏、病院職員の会場準備後片
付け、本当にお疲れ様でした。そして、最後になりましたがこの準備のため色々な
連絡、調整、順路の掲示、ボランティアの方々への配慮に尽力してくださったコーディ
ネーターの中村昭代さんに心から敬意と感謝を申し上げます。

 いつの間にか、台風は遠く青空が広がる夕べのひとときでした。

http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm


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       コ メ デ ィ カ ル か ら
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リハビリテーション科
                     理学療法士長 農端芳之

 昨年10月に、リハビリテーション科が独立して約10ケ月が経過しました。この間、
関係職員と連携を取りながら、よりよい診療体制を模索してきました。

 現在は外来患者様の理学療法実施前の診察に加え、リハビリテーション科医師に
よる入院患者様の定期的な診察も行っています。さらに、リハビリテーション科医
師と理学療法士が常に協同で診療していますので、急性期が多い入院患者様の刻々
と変化する状態に直ちに対応して治療プログラムの修正・変更が可能となっています。

 また、各診療科からの多種多様のリハビリテーション治療要請に応えるべく、各
診療科とのカンファレンスの充実を図ってきました。当科の主な対象疾患は整形外科
29%、脳卒中などの循環器疾患28%、悪性新生物13%、外傷や中毒12%、神経系疾患
11%、であります。受診されている患者様のあらゆる要求にきめ細かく応えるべく、
脳循環、脳外科、整形外科の医師や看護師とリハビリテーション科が定期的にカンファ
レンスを行い、的確な治療計画の立案と実行を図り、患者様の身体機能を考慮した
看護計画による快適な入院生活を送れるように取り組んでいます。 

 最近、地域の医療機関や介護関係施設からの紹介も増加しつつあり、さらに地域
と密着し患者様のQOL向上に役立つよう勤めたいと考えています。
 最後に、日本の理学療法士は比較的新しい職種で、他の病院では若い人が多いよ
うです。しかし、当科の理学療法士の経験年数が平均15年とベテラン揃いで、
安心して受診できると考えています。

 患者様の紹介やお問い合わせをお待ちしています。


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          研 修 医 日 記
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こんにちは。2年目内科研修医の谷岡 理恵です。

この国立大阪病院で研修を始めてから、丸1年経ちました。
指導医の先生に見守られながら、人生の先輩である患者さんを目の前に奮闘する毎
日でした。

忙しい毎日の中で自分のお気に入りをみつけては、少し安らぎを見出しています。
その一部を紹介したいと思います。

・ 研修医室…普通研修医は医局の隅っこで肩身の狭い思いをすることが多いと思い
ますが、ここでは研修医ばかり40人ほどぎっちり机を並べる部屋があります。ここで
勉強したり、時には?無駄話をしたりして過ごせます。冷蔵庫もあります。

・ 指導医の先生方…教育熱心で温かい先生が多く、迷える研修医をしっかり導いて
下さいます。素晴らしい女医の先生も多く、同性としては憧れます。

・ 研修医レクチャ−…出席すると充実感。

・ 食べ物編…院内には3つ!も食堂があり、食いしん坊の私には嬉しい限りです。
 私はFORTEのコ−ヒ−、レガリアの中華丼、12Fの卵とじうどんがお気に入りです。
売店には懐かしいお菓子が豊富でこれも見逃せません。

自分の未熟さを痛感し凹む時もありますが、指導医の先生や研修医仲間に励まされ、
これからも元気に研修医生活を頑張りたいと思います。

http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html


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大阪の最高気温も34度に下がり、朝夕すこし涼しくなって、秋の「気配」を
感じるようになってきました。

見上げれば、少し空にも秋の気配が、、、。

では、また来月。 お元気で!

                      国立大阪メルマガ編集部

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