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メールマガジン「法円坂」No.16(2002/10/15)(国立大阪病院)



お元気ですか? 国立大阪メルマガ編集部です。

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    メールマガジン「法円坂」No.16 (2002/10/15)(国立大阪病院)
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         院 長 井 上 通 敏 で す
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 ホームページでお気づきの方もおられるかと思いますが、本院のシンボルマークを
作りました(<A HREF="http://www.onh.go.jp">http://www.onh.go.jp</A>/)。ナースキャップのバッジ、病院の看板、レ
ターヘッドなどに徐々に採用してゆく予定です。

 どんな図案がよいか、いろいろの案を出して院内で議論した結果決めました。

 3枚の木の葉は、職員のモットーである「正しく、品よく、心をこめて」を象徴し
たつもりです。難しく言うと、論理(知)、倫理(意)、情熱(情)の三位一体で医
療に取り組もうというわけです。

 葉のデザインは手書きにして、柔らかさ、優しさを出そうとしました。なぜ木の葉
なのかと問われると困りますが、21世紀の人類の最大の課題は地球環境の保全だか
らと答えておきましょう。

 国立病院にお役所の匂いを感じる方がまだおられるかと思いますが、そんな匂いを
消すためのシンボルマークでもあります。国民から親しみと安心感を持っていただき
ご利用願いたいと思っています。


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       精神・神経科部長 谷口典男です。
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「治療者は、自らを癒した。」
                                        精神・神経科 谷口典男

フロイトもユングも、はたまた森田療法で有名な森田正馬も実は、自らの病を癒すた
めに治療法を編み出したということは、意外と知られていないのではないだろうか。
有名な精神療法家は、孤高の人格者のように思われるが、その内面は矛盾に満ち、す
ばらしいほど人間的なのである。

フロイトは、耳鼻科医の親友フリースに何度となく長い手紙を書き送り、その徹底振
りは、彼の創造の病とでもいえる強迫症状をしめし、長期間におよんだという。フロ
イトの自由連想法は、フリースとのやり取りの中で見出されたものではないかと私は
考えている。
ユングにしても、彼の人生の中で謎に満ちた数年間があり、湖畔でぼんやりと石を積
みながら過ごしている彼の姿が思い浮かべられる。
日本を代表する精神療法である森田療法の創始者、森田正馬は、自らの心身症に悩み
、それを克服するために森田療法を考案したといわれている。この治療法の最初の1
週間は絶対臥褥期といい、食事やトイレに立つ以外には、横になって何もしない。そ
の後は、軽作業期が1週間続き、その間は、部屋の片付けや庭掃除などをする。それ
からの重作業期には、力仕事などのやや本格的な仕事を1週間程行い、最後の生活訓
練期では、日常生活にもどるための準備に入る。この治療の効果は、森田神経質とい
われ体の健康などの色々なことが気になってしかたのないという状態から、『あるが
ままに、なすがままに』にという心境に変わり、とらわれの気持ちから開放されるこ
とである。ビートルズにいわせると“Let it be.”ということであろうか。そういえ
ば、私の尊敬するハリー・スタック・サリバンはいみじくも『関与しながらの観察』
という重要な治療者のとるポジションについて述べたことがある。

依頼者と話をしている治療者は、自分自身の姿をあたかも部屋の片隅にあるカメラで
見るようにしながら、治療にあたらなけばならない。巻き込まれずに、一定の距離を
とり、冷静に関わりをもちながら、自ら行っている面接そのものを観察する。何か霊
魂遊離のような境地である。


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       眼科部長 斉藤喜博です。
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「目は口ほどに・・・」
                                眼科 斉藤喜博

 眼科関係者の結婚式では、ほぼ100%といっていいほどの定番になっている仲人や
来賓からの挨拶があります。
それは、『右の目と左の目は互いにまったく同じ絵を見ているのではなく、少しだけ
違った見方、見え方をしています。右目の像と左目の像は脳の中で統合されて、単な
る視覚ではなく、物事の奥行きとか立体感とかの、より高次な感覚を得ることができ
ます。新郎新婦は、左右の目のように、夫からと妻からとのそれぞれの少し違った見
方で、物事の本質を深く洞察して今後の結婚生活を充実したものにしていただきたい
。』というような趣旨の激励の言葉であります。
このスピーチも、眼科医の私どもにはいつものことですので、「またか」という感想
しかありませんが、新婦(新郎)側には、とても新鮮で、薀蓄のこもったありがたい
お言葉に聞こえるようです。

 目(眼)というのは、五感の中でももっとも精緻で多くの情報を得ることのできる
感覚器官であるため、肉体のなかでも最も重要な部分として昔から扱われております。
格言・ことわざの類では、ダントツに多く使用されていて、たとえば「目はこころの
窓」、「目は口ほどに物を言う」、と、単なる感覚器ではなく、その人の心理状態を
反映したり、能動的に他への意思表示をする力をもつ部位でもあります。

 当院の看護学校で眼科の講義をした際に、『このような「目」の入った格言や短文
を知っているだけ云ってごらん』、と学生に順番に言わせたことがありました。「二
階から目薬」、「目に入れても痛くない」、「鬼の目にも涙」・・・、とさまざまな
ものが続きましたが、ある学生の順番になると、訴えかけるような悩ましい眼差しで
こちらを見つめながら、「目で殺す」と答えました。授業をしていた不肖中年おやじ
は、思わず、背筋が「ぞくっ」とし、学生たちは一瞬の沈黙のあとで、大爆笑。こん
なタイプの授業も「目からうろこ」でしょうか?


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     医 長 会 の 話 題 (02.9.25)
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「診療報酬の適正請求について」
          耳鼻咽喉科 牟田 弘

保健医療機関の担当医は、常にあらゆる診療にあたって、保険医として療養担当規則
を遵守しながら、それぞれの症例に対する最適な診療を選択する裁量と責任とが求め
られていることは、医師として当然のことである。また同時に、支払い基金への診療
報酬請求明細書を記載するにあたっては、まず第1次審査委員会によるチェックに耐
えるだけの正確な傷病名の記載と詳細な傷病詳記の記載などが必要であるが、近ごろ
盛んに保険者機能の強化が提唱されていることもふまえて、保険者のチェックによる
再審査請求にも耐えることができる明解な診療報酬請求明細書を提出すべきである。

続きはこちらで。↓
<A HREF="http://www.onh.go.jp/icho">http://www.onh.go.jp/icho</A>/


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       看 護 の こ こ ろ (看護部から)
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学会シーズン到来です。皆様あちらこちらに飛び回っておられることでしょう。
今回は、見た目は若い(本当も)東5階病棟 福井 久美子看護師長です。


やっと、暑い夏が過ぎさわやかな秋になりました。物思いに耽りながら、優雅に心穏
やかに知的センスを磨くには最高の季節なのですが、ただただ食欲に押され、来る冬
に備えて脂肪を貯め込んでいる毎日です。

私は、婦人科病棟に勤務しています。入院患者様の9割が癌の患者様です。
先日も病室を訪室したとき、
「私は、もうダメなん?・・・・。まだ、死にたくない・・・・。頑張るから・・・
・。本当に、もうあかんの?・・・・。しんどい、しんどい。・・・・でも、頑張る
わ。」
ターミナル期の患者様の声です。
この言葉に私は「もう、ダメだと思うんですね。こんなに頑張ってきたのに、死にた
くないよね。しんどいし、息苦しいし、でも私にはこれ以上楽にしてあげられない。
辛いんだけど・・・・・・」と、言うのが精一杯でした。
「こんなに頑張ったんだし、もうこれ以上頑張らなくてもいいよ。楽にすればいいと
思うよ。」と言えませんでした。

婦人科の患者様は手術後、化学療法や放射線療法の追加治療を受けることが多く、長
期の入院生活を送るか、入退院を繰り返し、その間に再発や再燃し亡くなっていく患
者様を見送っておられます。そのため「自分も最後はああなっていくんやな。」と言
われます。この患者様も言葉にはしていませんでしたが、よくわかっていました。だ
からこそ「頑張る」と言い続けないと、死の恐怖に飲み込まれていってしまうと感じ
ておられたんだと、こんなにしんどいのに、最後まで頑張ると言わせていたと思うと
、今まで患者様の何を看ていたんだろうと情けなくなります。

でも、若いスタッフたちは毎日、笑顔で患者様と向き合ってくれています。患者様の
ことがどれだけ分かるかも必要で大切なことです。それ以上に病気、死に向き合って
いる患者様に正面から向き合える気持ちを持てることが必要だと考えます。

毎日、忙しいと仕事に追い立てまくられながらも、秋の深まりと共に、食欲だけでな
く、豊かな感受性と素直な心を養っていこうと思っています。

<A HREF="http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm">http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm</A>


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          研 修 医 日 記
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今年6月に国立大阪病院に参りました花咲博子です。
早々にこのページを担当する機会を頂きましたが。。。
はて一体何を書こう?思い悩んで早2ヶ月。(すっかり忘れてしまっていた時間込み。)
自慢ではありませんが、小学生の頃から国語は苦手で、女のくせに表現力が貧困だと
まで言われたこの私。
そんな私なんぞの稚拙な文章を世の皆様方に見られるかと思うと。。。
書きたいことは山ほどあるのですが、なんせ私は文章作成能力皆無ですから上手くま
とまりません。そこで自らにお題を出してみました。

「国立大阪病院での衣・食・住について」

なんでこのお題かというと、私がここに来る準備をしていた時、右も左も判らずとっ
ても不安だったから。明日からの私ってどうなっちゃうの?みたいな。このHPを見つ
けて色々情報収集してみたけれど、仕事内容は大体想像できたけど、衣食住がどうな
るのか最後まで不安でした。まぁ、ここに知り合いがいたら根掘り葉掘り聞きゃすむ
ことなんですけどね。そういう恵まれた人ばかりではないと思いまして。人間、衣食
住さえなんとかなりゃ仕事面は不安だらけでもとりあえずはO.K.。あとは当たって砕
けちゃえ!ってなわけで。新しくここに来られる皆様にとって少しでも参考になれば
な、と思います。

まず衣。
これは。。。自分でお題出しといてのっけから躓いた。
とりあえず私たちにとっての衣=白衣?でしょうか。
もちろん自前。でもここには種類豊富な生協とかないから、こだわりのある方はここ
に来るまでに買いだめしておくことをお勧め。
ちなみに長白衣は一着プレゼントありです。
ちょっと外れちゃうけど無いといえば本屋。普通の本屋さんはちゃんとあるんですよ
。でも医学専門書を扱ってる本屋はないのですー。これはイタイ。私みたいに学生時
代いかに本代を節約するかに命をかけてた人には特に辛い!調べたくっても自前の本
がないから気軽に調べられないんだもの。必要だと判断した本はここに来る前に即買
い!ですね。

次に食。
大丸ピーコックが売店として入ってます。食堂としては2F、12F、災害医療棟の計
3つあります。各々の魅力はご自分の舌で確かめて。
院外でもちょっと車を走らせれば、ここは都会のど真ん中!?おいしいものはいっぱ
いありますよ。夜な夜なグルメツアーに繰り出すのも一興。

そして最後に住。
もちろん近けりゃ通いもオッケイ。
でも朝は早く夜は遅くまでの仕事では、なんとしても睡眠時間を稼ぎたいところ。そ
んなあなたにお勧めの物件が!通勤時間徒歩3分。病院の敷地内に官舎があります。
ちなみに独身専用。タイプは3種類。どれに当たるかは来てみてのお楽しみ。。。
因みに私の入っている官舎は1Kで、設備として電気コンロ、ユニットバス、洗濯機、
エアコン、カーテンがついてました。
あと忘れてはならないのが駐車場。契約が必要ですが、広いのでまずあぶれることは
ありません。これも敷地内にあり。

ざっとこんなもんでしょうか?
こちらに来て右も左も判らず不安だらけだった私も、少しずつ物のある場所が分かり
、知り合いも増え、今じゃすっかりここでの生活を満喫?するまでに成長しました。
本来の「研修医日記」の主旨とはちょっとズレた内容になってしまった様に思います
が、ここでの生活に向けて準備する上でちょっとでもお役に立てたなら幸いです。

<A HREF="http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html">http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html</A>

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台風、地震といろいろある日本ですが、大阪ではちょっといい天気が続きました。

ではまた、来月!

9月より新サーバでの運用です。新サーバでは、バックナンバーも見ていただけます。
http://m-maga.onh.go.jp

                      国立大阪メルマガ編集部

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