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メールマガジン「法円坂」No.28(2003/10/15)(国立病院 大阪医療センター)



急に寒くなってきましたね。外出する時は、暖かい服装で。

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 メールマガジン「法円坂」No.28 (2003/10/15)(国立病院 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 廣島 和夫 で す
 ・産科・婦人科部長 伴 千秋 です        
 ・医 長 会 の 話 題 
 ・看 護 の こ こ ろ(看護部から)
 ・研 修 医 日 記

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         院 長 廣島 和夫 で す
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  患者情報室が 10月23日 に開設されます !
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 先月号で少し患者情報室についてお知らせ致しましたが、開設に至る経過や利用に
関する情報をお伝えいたします。


 【患者情報室とは?】
 患者さま御自身や患者さまの御家族の方々がその病気について、同じ病気の患者さ
まからの体験談を聞き情報を共有したり、本を読んで知ったり、インターネットで調
べたりなどして、自分たちで病気について学ぶ場が患者情報室です。


 【情報室の誕生のおはなし】 
 2002年4月に大腸がんで亡くなられた、朝日新聞記者 故井上平三さんのご遺志を引
き継ぎ、由紀子夫人のご寄附で実現しました。平三さんは、朝日新聞家庭欄に「がん
を生きる」を連載。その内容をまとめた「私の患者術」(岩波ブックレット No569)
も発行されています。著書や講演の中で、「患者が気軽に病気や検査・治療方法を学
ぶことができる情報室があれば」「同じ病気や治療を受けた先輩患者の体験談を知り
たい」と熱く語っていました。この患者情報室は、国立病院 大阪医療センターが場
所を提供し、NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)が企画・運営責任
を担う、日本初の試みによる協同作業で開設しています。訪ねてくださった方の支援
をするのは、同じ市民の立場のボランティア。ぜひ皆さんも、ご利用下さい。(COML
作成の患者情報室紹介パンフレットから引用しました)


 【場所・開室時間】
 国立病院 大阪医療センター(旧 国立大阪病院)の敷地内にある緊急災害医療棟の
1階にあります。病院北側の地下鉄谷町線「谷町四丁目」駅11番出口(ELVで地上に
出ます)のすぐ側に病院の北門があります。北門を入って左手に緊急災害医療棟があ
りますので、中に入ってください。右側が患者情報室のオープンスペースです。
 開室時間:10:00 - 16:00
 電  話:06-6942-7321(直通)
 住  所:〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14  国立病院 大阪医療センター内


 【利用法・利用内容】
 ご利用される方はご遠慮なくお越し下さい。ボランティアの方々が、皆様方のご要
望に沿ってご案内します。お越しの皆様方が主体的に調べ勉強するという方針をご理
解の上ご利用下さい。
 利用できる内容として、病気に関する参考図書・インターネット・病気に関する体
験談ファイル・その他、研修会・勉強会・音楽鑑賞会などのご案内などです。いずれ
も自由に閲覧が出来、また、ボランティアの方々が利用に際してお手伝いしてくださ
います。
 なお、なにかご意見などがあれば、ご遠慮なく担当のものにお申し付け下さい。病
院側とのパイプ役は、副看護部長とボランティアコーディネーターが担当します。


  *** 患者さまが勉強され正しい知識を持たれますと、治療に対する受け入れも良
くなり、結果的には治療成績の向上につながります。
 また、患者さまが一所懸命に勉強されますと、医療提供側もボヤボヤできません。
こちらもしっかりと勉強し正しい知識を正確に伝えるようになります。
 このように双方の努力によって、「医療の質」の向上に繋がるものであります。患
者さま・COML・病院の三者が一体となって、患者情報室を育てて行くことが非常に大
切です。


        ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


        「患者情報室」オープニング・セレモニー


         日 時:平成15年10月23日(木) pm 2:00-
         場 所:緊急災害医療棟1F 患者情報室 オープンスペース
         式次第:ごあいさつ
             音楽ボランティアによるコンサート


        ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


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ちょっと感じたこと:携帯電話
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 カメラ付き携帯電話が非常に売れ、遂にデジタルカメラ単体の販売台数を追い抜い
たとの記事が載っていました。

 大層便利なものが出回るようになりましたが、開発者には想像もつかないような違
法な使用(色々な場面での盗み撮り)も多く、日本人のモラルの低さを問われかねな
い状況です。

 駅で電車を待っていても電車の中でも、非常に多くの人々が、黙々と携帯電話でメ
ールの遣り取りやゲーム、またインターネットを見ている光景には、空恐ろしいもの
を感じます。
 皆一律に自分の世界に閉じこもっているような、社会と壁を作っているように見受
けられて仕方ありません。
 一人になった途端、携帯電話に向かうのを見ていると、神経症ではないかと思いた
くなります。多分、ご健康なのでしょうね。

 それはさておき、これほど携帯電話が生活必需品になると、院内での携帯電話使用
の何が何でも絶対禁止というのも、考えなおさねばならない時期に来ているかと思い
ます。実際、どこの病院でも完全徹底化に苦慮しています。
 携帯電話の業務上のニーズが高いのは分かりますが、一方では、携帯電話に向かっ
ていないと落ち着かないという個人の精神神経的な側面もあります。後者などには絶
対禁止で対応できますが、前者には何らかの対応策を講じることが可能であれば、そ
うしてあげたくもあります。

 以前に、外来受診の患者さんが、診察予約時間に来院されたが診察までに長時間待
たされ、携帯電話で会社に連絡するタイミングを失し、大切な契約が出来なくなった
、と怒鳴り込まれました。この方の気持ちは痛いほどよくわかりますので、携帯電話
を院内でも使用出来るブースは無いのかとNTTに尋ねたことがあります。しかし、良
い方法は無いとの回答でした。

 携帯電話が医療機器に影響を及ぼす以上は、使用制限は必要です。
 携帯電話使用者の結界を設けなければなりません、例えば、自分を中心に半径1m
の円内に人が居ない状況でのみ使用できる、などです。
 病棟では別の規準が必要でしょう。

 名案があればお教え下さい。


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      産科・婦人科部長 伴 千秋 です
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 このたび、婦人科・鈴木 暸部長が退官され、後任を勤めさせていただくことにな
りました。

 私は1974年に卒業、精神科・神経科の研修をしたあとこの道に入りました。す
ぐにとある市立病院に赴任し、産婦人科医二人または一人で、外科をはじめとする多
くの先生方に助けられながら昼夜を忘れて4年間を過ごした後大学に戻り、研究の傍
ら病棟主任などを勤め、89年末に当院に着任いたしました。

 当院では、産科部長を務めながら、当時の婦人科部長であった小澤前副院長、前任
の鈴木部長のご指導を受けて婦人科悪性腫瘍の診断・治療についても研鑽を積ませて
いただきました。

 今回婦人科部長を兼任するに当たり、癌を始めとする婦人科疾患の患者一人ひとり
に対して、本人・家族の十分な理解と希望に基づいて、最も適切な治療を提供できる
よう努めたいと考えています。

 また、小澤前副院長の一番弟子で、当院での私の先生でもある永野 忠義医師に婦
人科医長として、また私の後輩で、とくに情報処理の分野に秀でている岡垣 篤彦医
師に産科医長として、それぞれ診療を担当して頂くことに致しました。

 併せてよろしくお願い申し上げます。


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       医 長 会 の 話 題 [03.9.24]
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国立病院における入院患者の栄養状態とNST(Nutritional Support Team)の意義・問
題点 
                  NSTチーフ 外科医長 沢村敏郎
 
【医師は意外と栄養に無関心】
医師は病気を診るが、人は診ないとよく云われる。とくに専門医はなおさらその傾向
がある。勿論、医師は栄養の重要性は理解しているが具体案をもっていないことが多
い。つまり戦略と戦術が乏しいことが問題である。

【入院患者の血清アルブミン値】
入院患者の30%がアルブミン値3,5以下で、10%がアルブミン3以下であった。

【入院時albumin値と在院日数】
アルブミン値が低いほど在院日数が長くなっており、栄養と長期入院の関係は明らか
であった。

【栄養の重要性はわかっている。しかし、具体案は?戦略と戦術は?】
このような栄養のサポートを行う医療は専門医一人の医師の努力では無理である。チ
ーム医療でやらなくてはいけない。そして医療にフィードバックするシステムを作る
ことが必要である。つまりNSTが必要である。

【単科型NST】
外科における栄養チームはすでに存在しておりNACと云う名称で活躍している。
Surgical NAC(Nutritional Assessment Conference)
外科病棟における輸液処方数と経腸栄養食依頼数の変化は、栄養チームの活躍により
輸液処方数の減少と経腸栄養が増加しNAC(栄養カンファレンス)開始後、外科病棟
における在院日数が減少した。

【全科型NST設立の取組み】
病院の栄養サポートにおける質の保証のために全科型NST設立が不可避と考えている
が、単純に外科におけるNACを全科型にすることはしない。全病院的に同意され、で
きれば自主的な参加のNSTを目指す。つまり楽しいNSTを目指している。NSTチーム
はボトムアップ方式で、栄養科と興味があり一緒にやる気のある看護師、医師の自主
的な協力を得て運営する予定である。対象は一週間以上の入院患者全員である。

【スクリーニング方法】
■主観的包括的評価(subjective global assessment:SGA)
 ・Baker JP et al:Nutritional assessment :A comparison of clinical judgment
and objective measurements.
   N Engl J Med 306:969-972,1982
 ・Detsky AS,et al:What is subjective global ssessment of nutritional statu
s?JPEN 11:8-13,1987
 
 病歴と理学的所見を包括的に用いて栄養状態を評価できる
 Charney P:Nutrition assessment in the 1990’s,where are we now? Nutr.Clin
Pract 10:131-139,1995

 栄養評価を行い、問題のある患者を主治医に報告し、その結果、主治医が依頼する
ことにより、栄養サポートを行うが、治療の主体は主治医であり、丸投げは不可とした。

【消化器科病棟でのシミュレーション開始】
まず消化器科病棟からシュミレーションし、次に総合内科へと拡げている。問題点を
拾い上げつつ順次全科型NSTに移行する予定である。
国立病院でボトムアップ方式の全科型NSTの立ち上げは初めてであろう。栄養科と看
護師、医師の協力を得てうまく運営できれば、他の病院の先駆となろう。栄養科全員
が一丸となって頑張っており声援をよろしくお願いします。


バックナンバーはこちらから・・・↓
http://www.onh.go.jp/icho/



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       看 護 の こ こ ろ (看護部から)
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 東6階病棟 坂本 冨士美

 冷夏の8月を取り返すかのように9月は暑い日が続きましたが、“あっと”言う間に
涼しくなり山々の木々は急速度で秋模様になってまいりました。その結果、慌ただし
く衣替えをしたり、通勤電車では冷やされたり暖められたりと体調を崩す人も多かっ
たのではないでしょうか? 私たちが子供の頃は(と言っても、数年前?位にしか思
っていないのですが・・。)もう少し四季の変化がはっきりしていたと思いますが、
これも、私たちが環境を変えた結果の「とばっちり」という気がします。

 さて、私の病棟は整形外科病棟ですが変形性関節症の患者様が多く入院されており
、ベッド数52床の70%以上は女性の患者様です。変形性関節症は股関節や膝関節に多
く発症し、膝関節の場合は筋肉や骨の加齢現象や和式の生活や肥満などが原因となる
ため高齢者に多く発症しているのに比べ、股関節の場合は先天性股関節脱臼によるも
のが大部分を占め、20〜50歳代と比較的若い年齢に多く発症するのが特徴です。また
、膝関節の場合は0脚に変形し、股関節の場合は悪い方の脚が短くなる結果、歩くと
きの姿勢が崩れたり、徐々に痛み強くなるのが特徴です。しかし、このような症状が
出現しても、家庭を支える主婦の多くは子供や夫の世話、同居父母の介護などを理由
に手術に踏み切れなかったり、絶えず繰り返して起こる痛みにがまんしながら日常生
活を送っている方が多くみられるのが現実です。そして、入院され、手術を受けられ
た方々からは、「夫が定年になったから・・」や「子供が大きくなり手が離れたから
・・」、「痛みが耐えられないものになったから・・」などの理由が聞かれ、中には
、「お母さんは今まで私たちのために頑張ってくれたから、今度は自分のこれからの
人生のために手術してもらって・・。」と、子供からの力強い後押しを受けて手術に
踏み切ったと涙ながらに話される方もおられました。そして、手術を受けられた方は
、念願の痛みから解放され、膝関節はO脚からまっすぐになり、また、股関節は左右
の脚の長さがそろった等、歩くときの姿勢が改善され、鏡を見ながら楽しそうに歩く
練習をされていたり、「見て見て!脚の長さがそろったよ。綺麗に歩けるようになっ
て、これで外出するのも恥ずかしくない。」「痛みもとれて、今までの痛みがうそみ
たい。」と嬉しそうに報告をして下さる姿を見ると、私たちも嬉しく思います。

 先日、患者様のお部屋を回っていると膝関節の手術をされた患者様が「昨日○○先
生が、手術した膝をなでて痛くないようにおまじないをかけてくれました。お陰で今
日は痛みがとれています。」と嬉しそうに話をして下さいました。同室の方がそれを
聞かれ、「文字通り手当てですね。医療は進んでも先生や看護師さんが手を当ててく
れると、安心します。昔の人はいい言葉を残してくれていますね。」と言われました
。「今頃はタッチングなどとカタカナに置き換えて私たちは言っていますが、手当て
と言う言葉の方がしっくりきますね。」とお返事し、貴重なことばを思い出させて下
さったことに感謝しお礼を申し上げました。

 このように、患者様からはいつも貴重なことを教えて頂きます。患者様のお部屋を
回らせて頂いて、多くのことを教えてもらい今の私があるのだと言うことを認識しな
がら、かわいいスタッフも同じ思いで患者様のお話が聞けるように育てていきたいと
思っています。


http://www.onh.go.jp/kango/kokoro.htm



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          研 修 医 日 記
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 こんにちは!今回研修医日記を書く内科二年目研修医の高濱宗一郎です。

 この日記って実はこの病院を受験する前に見たことあって、面白い日記だな〜って
思っていたものでした。その時の先生も今やレジデント二年目。で、この病院は感染
症科(ホトンドHIVだが・・・)があって、もともと感染症に興味があり受験したの
でしたのでした。

 まず、一年目の春・・・何が何だか分からず患者さんの急変でもアタフタ、アタフ
タ。病気が末期だからこそ一度は家に帰してやりたいと思い、オーベンの先生と相談
。一度帰宅し帰院した日に亡くなった。最期に患者さんの右目からこぼれていた一筋
の涙が忘れられない。その反面、末期の癌患者でDICを起こすも二ヵ月後の娘の結婚
式には絶対出席させたいとの一身で、全員で協力し目標を達成した事、また奇跡的に
病気が改善した患者さんもいたなぁ。頑張ったら達成できることもあるんだと思い総
合内科での研修は終わった。

 冬になり、12月2日が誕生日なのに12月から救命救急研修。絶対神様の悪戯・・・。
突然の事故で本人または家族が泣き崩れている状況も目の当たりにした。休みはなか
ったけど処置の仕方を勉強させていただいた。先生達のキャラはぴか一だった・・・
ありえないくらい。
 3月からは小児科に研修へ。アットホームな科。やはり、点滴や採血で赤ちゃんか
ら子供までてんてこ舞したなぁ〜。でも、ついでにお父さん修行(赤ちゃん抱いたり
、あやしたり、おむつ交換まで・・・)を優しい看護師さんやとても優しい師長さん
に教えてもらえて、いつでもお父さんになれそうと思った(笑)

 そして、現在消化器科!いろいろな患者さんがいる。腹痛から末期の患者さんまで。
末期であれ、食欲という欲求がとても大切だと実感している。スタッフの先生からは
指導を受けつつ、優しく不足分を補っていただいている。感謝。ここでも患者さんの
一言が心にしみる・・・先生の顔を見ると元気になると。残すは循環器・・・。それ
で、二年の研修は終了する。早いな〜。

 ついでに・・・この間見事にフラレ失恋していたのであった(みんなからは当たり
前との声も・・・)。人生とは・・・遠距離は難しいらしい(自分自身、感じたこと
はないが・・・)。こんな失恋も優しい看護師さん達からの励ましがなかったら・・
・と思うと感謝。早く、熊本県人会を作りたい・・・。


http://www.onh.go.jp/kensyu/nikki.html



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****総編集長:病院長 廣島和夫
編 集 長:副院長 楠岡英雄、看護部長 近藤りつこ 
編  集:大江洋介 横田尚子
発  行:国立病院 大阪医療センター院長室(〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1
-14)
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(以下のURLからお入り下さい)
http://m-maga.onh.go.jp/

POSTするのが一日おくれてしまいました。すみません。

PS) Blasterなどの、ウイルス対策はなされていますか?

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