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 メールマガジン「法円坂」No.107(2010/4/16)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



  大阪城の桜は先週が満開でした。
14日から1週間は造幣局の通り抜けで遅咲きの八重桜がまた楽しめます。
今月のメルマガをお届けします。
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   メールマガジン「法円坂」No.107(2010/4/16)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 で す     
 ・新採用者オリエンテーション
 ・「子育てサークル・ぽんぽこ」
  ・ボランティア法円坂「一言ノート 第2号」より
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 3月19日に厚生労働省から「チーム医療の推進について」という題の「チー
ム医療の推進に関する検討会」の報告書が公表されました。

 これまでの医療は医師が看護職などの医療職を率いて患者さんの診療に当た
るという形態であり、従って医療職は医師の指示を待つという「医師主導型の
医療(doctor-oriented medicine)」でしたが、これからの医療は医師を含め
た全ての医療者が患者さんを中心にして協働し、診療を進めていくという「患
者中心型の医療(patient-centered medicine)」に変わっていかなければな
らないと言われています。
そのような患者中心型の医療を進めるにはチーム医療が必要です。チーム医療
を報告書では、「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門
性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合
い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」としています。
チーム医療には全ての医療職のみならず、事務職も含めて多くの職種が関わり
ますが、特に、看護師は患者さんの一番身近にいる存在であり、報告書でも看
護師について、「あらゆる医療現場において、診察・治療等に関連する業務か
ら患者の療養生活の支援に至るまで幅広い業務を担い得ることから、いわば
「チーム医療のキーパーソン」として患者や医師その他の医療スタッフから寄
せられる期待は大きい」と記載しています。
チーム医療を推進するには、報告書でも指摘しているように、1.各医療スタッ
フの専門性の向上、2.各医療スタッフの役割の拡大、3.医療スタッフ間の連携・
補完の推進、といったことが必要です。しかし、現在、医師以外の医療職が実
施できる行為は法律上多くの制限を受けており、医療スタッフの役割を拡大す
るためには法律上の制限を考え直していくことが必要です。
また、昨今の医療現場の疲弊、特に医師の過重労働の解決策の一つとしてチー
ム医療は期待されており、特に看護師の業務拡大が注目を集めています。

 現在の法律でも、医師から看護師への「包括的指示」、すなわち、「看護師
が患者の状態に応じて柔軟に対応できるよう、患者の病態の変化を予測し、そ
の範囲内で看護師が実施すべき行為を一括して指示すること」が認められてい
ますが、「包括的指示」が成立するための具体的な要件はこれまで明確にされ
ておらず、有名無実に近い状況となっています。
一方、アメリカでは、看護師でありながら医師の指示を受けずに診療行為がで
きる「ナースプラクティショナー」という職種があり、日本でも注目を集めて
います。
このような状況の中で、報告書では、「一定の医学的教育・実務経験を前提に
専門的な臨床実践能力を有する看護師(以下「特定看護師」(仮称)という。)
が、従来、一般的には「診療の補助」に含まれないものと理解されてきた一定
の医行為(以下「特定の医行為」という。)を医師の指示を受けて実施できる
新たな枠組みを構築する必要がある。」と、新たな枠組みを作る必要性を指摘
しています。「特定の医行為」の例としては、人工呼吸器装着中の患者のウイ
ニング・気管挿管・抜管等、創部ドレーンの抜去等、縫合等の創傷処置、患者
の状態に応じた薬剤の選択・使用(疼痛、発熱、脱水、便通異常、不眠等への
対症療法)などが挙げられています。
「特定看護師」(仮称)は、この報告書で初めて提案されたもので、それが具
体化するまでには、まだ、時間がかかりそうです。特定看護師の要件や求める
資質の決定、養成制度の作成、養成課程修了者の認定など、決めなければなら
ない問題が多数存在しています。
しかし、医療現場では、特定看護師なみの知識・能力・技術を持った看護師は
今すぐにでも欲しい人材です。そこで、国立病院機構では、今年4月に開設さ
れた東京医療保健大学大学院看護学研究科(修士課程)と協働で、高度で、か
つ、専門的な知識・技術を持つ看護師の養成を始めています。当院からも10年
以上の臨床経験を持った看護師が入学しました。
大学院での教育を終えた2年後に、この看護師がどのように育って帰ってくる
かを期待し、楽しみにしています。


・チーム医療の推進に関する検討会 報告書
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0319-9a.pdf



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      新採用者オリエンテーション 
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                        管理課長
                        齋藤 三則      

 当センターでは毎年100名を超える職員を新規採用しています。
 医師法に基づく臨床研修医(歯科医師含む)17名をはじめ、看護師・薬剤師
等国家資格として約30職種にわたる有資格者の集団です。
 8時30分からの辞令交付・職務の宣誓に始まり、新採用者オリエンテーシ
ョンでは就業規則、センターの概況・運営状況、医療安全・感染管理、HIV/
AIDS医療・災害医療の現状と当院の役割、個人情報保護法、診療報酬制度、健
康管理・ボランティア、メンタルヘルス、防犯対策、業績評価制度等初任者研
修として毎年4/1、4/2に当センター職員として最低限知っておくべき内容を周
知しています。
また、二日目の研修終了後には新採用者・他機関からの転任者等も含め職員間
の親睦、幹部職員の紹介を含め歓迎会(ノンアルコール)を実施しました。
 採用者は大阪府・近畿圏のみならず全国から集まりますので、各地域の方言・
イントネーションを聞くことのできる楽しい時間をすごすことができます。
 さすがに100名以上の職員を迎えると、学生時代に経験した余興をアドリブ
で実演してくれる職員も続々と現れ、幹部職員には若い職員のエネルギーを吸
収できる貴重な機会にもなっています。
 職種間の連携を密にし、チーム医療を実践し、大阪医療センターに勤務して
いることが誇りに思えるような職場を目指しています。
さらには国立病院機構の職員として政策医療に貢献し、医療人の育成・情報発
信等国民の健康増進に寄与することができるよう祈っています。


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     「子育てサークル・ぽんぽこ」    
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                         西5階病棟
                         中野 志麻

 当院の産科での取り組みについてご紹介します。

 大阪医療センターでは、医師・助産師・看護師を主とするスタッフが一丸と
なって、妊産婦の方々によりよいマタニティライフを送り、「思い出に残る・
いいお産」を迎えていただけますように努力して参りました。
しかし、退院後、1ヶ月健診を過ぎたらご誕生に携わった赤ちゃんとお母さん
ともお別れ・・・になります。お母さんは産科を卒業し、赤ちゃんは小児科の
管轄になるからです。
それじゃあ、ちょっと寂しいな、と言う思いと、赤ちゃんの健やかな成長を近
くで見守り、お母さんたちを応援したい!そんな思いを込めて、平成20年3月
から「子育てサークル」を始めました。昔は、ご近所に同じ年のお子さんが大
勢いらして、また、おじいちゃんおばあちゃんや兄弟姉妹で子育てのいろんな
お話をしてきたのですが、最近はそういった機会もめっきり少なくなりました。
同じ頃に生まれた赤ちゃんを育てているお母さん同士、また、ちょっぴり先輩・
後輩のお母さんといっぱいお話をすることで、赤ちゃんのいいところをたくさ
ん再発見してもらえたらうれしいなぁと思っています。

 開催当時は、月1回7名でこぢんまりと始まった当サークルですが、今は月4
回約80名のご参加をいただいています。
気になるサークルの内容ですが、大阪医療センター子育てサークルオリジナル
の手遊び「ぽんぽこたぬき」に始まり、季節に応じたトピックスで「風邪予防」
や「紫外線対策」、「離乳食の進め方」などのお話をします。また、イベント
の時期にはみんなで歌を歌ったり、鈴を鳴らして遊びます。大きなツリーに足
形ですてきな飾り付けをしたりもしました。少し大きくなった赤ちゃんは絵本
の読み聞かせも大好きです。こうしたトピックスはいずれも、当院の小児科医
師の監修を得ており、また、サークルにも毎回小児科医師が一緒に参加します。
離乳食のお話の時は、栄養士が参加させていただくこともあります。
また、当院の子育てサークルでは、お母さんと赤ちゃんのスキンシップの一つ
として楽しんでもらおうと、ベビーマッサージインストラクターの資格を持つ
助産師が毎回ベビーマッサージやベビーヨーガをお教えしています。
赤ちゃんの持つ柔軟性にお母さん達も自然に笑顔がこぼれます。赤ちゃんも大
好きなお母さんといっぱい遊ぶことができて本当に幸せそうですよ。

 当サークルの対象は1歳までの赤ちゃんとそのご家族で、当院での出産の有
無は問いません。お友達を誘って参加してくださるお母さんもいらして、少し
ずつママ友の輪が広がり、子育てサークルを卒業した後も、長くおつきあいを
続けておられるようです。
未来を生きるこども達をこうした絆で包んであげることが、私たち生育医療に
関わる者の努めであると思います。


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   ボランティア法円坂「一言ノート 第2号」より
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                   ボランティアコーディネーター
                   藤本 和彰

 私たちボランティアの母体である「法円坂」は平成9年(1997年)1月27日に
発足し、今年で14年目を迎えました。途中いろいろな事情で、ボランティアの
メンバーは大きく変化しながらも、少数ではありますが、引き続き活動してい
ただいている方もおられます。
 その方たちが病院ボランティアに携われて、初めての経験に、感激、喜び、
戸惑いを味わい、その中から、患者さんからの「喜びや感謝の言葉」を聞いた
時に、ボランティア活動から生まれた何とも言えない感激を自覚し、その時に
味わった充実感などを、「ひとことノート」に書き綴っておられました。
一言ノートに書き綴られた「あんなこと、こんなこと」は、ボランティア「法
円坂」発足から平成17年まで、週5日精力的にボランティア活動に専念されま
した故村田博一氏の手で纏められ、平成10年4月「一言ノート」第1号を発行、
翌年平成11年4月には、第2号が発行されました。 
書き綴られた「あんなこと、こんなこと」を、今回は「一言ノート」第2号か
らご紹介します。
「一言ノート 第2号」平成11年4月発行より抜粋
・ボランティアに参加して
 初めはとまどいもありましたが、今では時が過ぎるのが早い思いです。いろ
いろな患者さんがいらして、入院案内の時に交わす言葉に、あるおばあさんが
風呂敷包みを持って一人で来られて「保証人はおらへんのや、私一人アパート
で住んでますねん。娘夫婦に逃げられて、知らぬ間に籍まで抜かれているのや」
と聞き胸が痛くなり、私ではどうすることもできないもどかしさを感じつつ・・
・やさしく接しました。人生七転び八起きといいますが、生きて行く難しさを
教えられて悩みました。
 クリスマスコンサートは美しい飾り付けの中に小さい子供さん二人、可愛い
指先を波のように動かせて心が和み感動しました。それに先生のすばらしいピ
アノの音色、今も耳に残ります、コンサートは大成功に終りました、皆さまの
おかげさまと感謝しております。今後も皆さまと共に歩みます、どうぞよろし
くお願いいたします。・・・(O.Yさん)
・入院案内
 入院手続きを済まされた患者さんを、病棟までご案内させて頂くほんのわず
かな時間ですが、患者さんや付き添いの方とお話しすることがあります。
 手術を控えて入院される患者さんの緊張と不安は計り知れないものがありま
すが、そのつらさを、優しい笑顔や温かい心で少しでもやわらげてあげられた
らと願わずにはおれません。「一日も早い退院をお祈りします」の言葉に「あ
りがとうございました」と、ニッコリされた時は私たちにとっても、ほっとす
るひとときです。・・・(M.Kさん)
・雨の日の玄関
 晴れ女の私でも、この二年間で何度か朝からドシャブリに遭いました。そん
な日は早くから、ちゃんと白いビニールの傘袋が用意されています。タクシー
や車で来院される方々の傘はあまり濡れておりませんが、徒歩で来院される方
の傘は滴がすごく滴り落ち、二、三人立ち止まられただけでも、その辺一体ベ
トベトになります。たいていの方は傘袋を利用して下さいますが、十人に一人
ぐらいはそのまま入って来られますので、常に何枚かの袋を持っていて「すみ
ません」と言って、入れていただきます。
 床にぽたぽた滴が落ち、お年寄りでなくてもすべりますし、又、杖をついた
方の杖がすべった光景も見受けました。雨の日は傘袋を利用されるよう呼びか
け、院内で事故のないようにと気を使います。ひどい時などエスカレーターの
所まで濡れて、お掃除の方も頻繁に拭いて下さっています。そんな日は「すみ
ません」の連発ですが、勿論これもボランティアの大切な仕事の一つと心得て
頑張っています。・・・無記名
・三年目を迎えて
 日脚は一日ずつ伸びている、日差しは光る明るさ暖かさを求める私である。
ボランティア活動は私とは無縁な世界とばかりであった、そこへの行動も価値
観は小さなものだった。
ボランティア参加がめぐり来た三月で三か年目にへと、自分なりに、この日ま
でクリアしたと言える。
 ボランティア発足されることにふれ、その場で申し込み、ボランティアの資
質をも考えるいとまもないのに、私に今、あるものって何があるのかな。そう、
手持ちの時間だけがあるのかな。思い込みの単純さに、目からうろこ。
 一か月余り患者さんと接しても、その方々に気配り所ではなかったこと、参
加したものの、院内セクション覚えることに、気が行っていた日、参加の意義
さへも果たし得ないことに迷った。考えてみたし、結局は早々脱落者の一人に
なることに、その迷いの日々の、一日、ドクター、ナース、ボランティア共に
驚くべき事実、想像外の実体験の場に。視覚障害、車いす試乗勉強会が・・・
衝撃の二文字、今も忘れられない。自分にここへの道筋への蓄積されてしまっ
た固定観念を払拭、考えも及ばず思ったこともなかった角度が、しっかり強く
その場があった、気づかなかった自分を発見したように。
 ボランティア参加の私と患者の私とが合体した思いに、二つの立場を一人の
私にしたらいいんだと、二か月三か月と慣れていった。いつ、どこで、どなた
さまに、どんな形となってはいるか、否、知る由、判らないが、メンバーの一
人とし、できる限り参加すると決めた、自分の身の丈に合ったように。亡き主
人がどこからか「俺に接してくれたように、接したらいいんだよ」と、その答
えを教えてくれた気が。
 体験しよう。行動しよう。参加活動の日には訪れられる方々に、心の中の独
り言ハヴア・ナイスデー(よい一日を)と、なって頂けるように、交わせし一
言の言葉のうちにも、ふれ合いからその人その人と、より授かる知識もあるこ
とも、またとない私の精神の栄養剤ともなっている。
 患者の私、いつも要注意の検査数値は良好へとなった、気分もオープンドア
ーで伸びやかに、「そうよ、私頑張られるよ!」と、そんな風に自分にエール
を送る。
 枠などないよ、私たちみんな一生懸命に今日に明日へ生きている仲間でこそ、
ただただその実感!しみじみの今日のこの頃が。
 法円坂グループ活動、前長く続行されるように。患者の私へ、ボランティア
の私に、語りかけるように、明日が我が身と、心して。・・・無記名
・ボランティアへの想い
 月並みな言葉ですが月日のたつのは本当に早いものです。私たちがこの病院
ボランティアについてから、もう、まる2年が過ぎ3年目に入りました。
 そもそも私がボランティアに関心を持ったのは、あの日本海におけるロシア
油送船の事故の時でした。大勢の人たちが寒い日本海の海岸で、これ以上汚れ
ようがないと思われる過酷な状態の中で遠くから自費でかけつけ作業をしてお
られる現場をテレビニュースで見てからでした。それ以前にも阪神大震災の大
災害に際して大勢の人々が献身的な行動をなさっているのを知りましたが、余
りにも大きな事態に唯々驚いていただけでしたし、老齢の私などにとても出来
ることではないと思いこんでいました。
 そうした時にラジオから呼びかけの病院ボランティアをしませんかの声を聞
き、これなら私もできるだろうと思い、迷いなく応募しました。
 今ではすっかり慣れきった様子で案内やお世話をしていますが、やはり来院
者の感謝の言葉が何回聞いても嬉しく、やり甲斐をおぼえます。
 私はこのボランティアを始めるに当たって少なくとも喜寿まではやり抜こう
と思っていましたが、それも後一年となりました。それまでは何としてもやる
気でおりますが沢山のメンバーの皆さんの足手まといにならないうちは続ける
覚悟です。
 みなさんの元気を頂いてやっていきたいものです。よろしく。・・・(M.Y
さん)
・ボランティアの在り方について思う事
外来患者さんの常に控えめで何かに寄りかかりたいご様子に、私たちが無意識
のうちに友人扱い・幼児扱い的ぞんざいな言葉遣いや態度で接するのは慎まね
ばと心しています。ささいな事から国立大阪病院(現大阪医療センター)の品
位を傷つけては申し訳ありません。
次に初診・再診手続きの場で私たちが安直に何もかも代行してしまうのは、本
当の意味でのお手伝いとは言えず、時にプライバシーにふれる面もあり個々人
に即したアドバイス程度に止める、或いは一歩退いてそっと見まもるなどによ
り、患者さん方が次回からはご自分で、こなせる勇気を持っていただくことを
望んでいます。黙って「うん」とうなずき、ニコッとされる一瞬の表情、得難
いものです。・・・無記名
・ボランティアの日々に思うこと
 早いもので早3年目を迎えるボランティア活動。「法円坂」のグループの方
たち、とても頑張ってこられました。初めのころは、感激やとまどいに終始し
ていたグループのみなさん、近頃は余裕も出てきて、楽しくボランティア活動
をしておられます。
 私も、同じように、余裕も耐久力も付き、かぜもひかずに楽しく毎日を送っ
ています。 どの患者さんにも公平に、出すぎたことをしないよう心がけてお
ります。患者さんも顔を覚えられたのか、「おはよう」「こんにちは」の挨拶
を交わしてくださるようになりました。いつまでもボランティアが続けられる
よう、健康に留意して、ますます元気でおりたいものです。・・・(M.Hさん)

ここまでは「一言ノート」第2号に書き綴られた「あんなこと、こんなこと」
を紹介しました。

ボランティア活動を、どうとらえるか。「ボランティア≒恋愛」論(by大阪
ボランティア協会 


早瀬昇氏)をご紹介しましょう。
ボランティア活動は“恋愛”に似ている。「私」の暮らしと「公共的な世界」
の間を連続的にみることが大切ですが、以下に示すようにボランティア活動と
恋愛という営みには似ている点がたくさんあります。
1.ともに、自発的な無償の行為。
2.ともに、対象を選べるし、選ばなければ始められない。
3.ともに、好きであることが選択の重要な基準となる。
4.ともに、“機能”以上に“存在”に意味がある関わりである。
5.ともに、出会いは偶然によるところが多い。
6.ともに、しんどいこともあるが自分自身も元気になる活動だ。
7.ともに、自分だけが満足するだけではうまくいかない。
8.ともに、止める時、別れる時が辛く難しい。
9.ともに、時に心移りをすることがある。
では、両者はどこが違うのでしょうか? 一つは、効果や対象が「開いている
かどうか」(公共性)ということです。恋愛はパートナーしか見えていない場
合もあり、二人だけで秘する面さえあります。そこには公共的な性格はありま
せん。その意味ではボランティア活動と恋愛は似て非なるものということにな
ります。
また、ボランティア活動の場合、「好き」というより「怒り」などから始まる
場合も少なくありません。義憤を感じて取り組まれる活動に、恋愛との近似性
を見出すのは困難です。
このような類似性ゆえ、参加したい活動のイメージが特定されていない人の場
合、ボランティア活動のテーマを選ぶ際は、恋愛のパートナーとの出会いの機
会を探す際と同様に、ある程度、様々な活動プログラムとの“出会い”を重ね
た方が良いという助言が有効なことも少なくありません。(市民社会の創造と
ボランティアコーディネーションより抜粋)
大いに恋愛をして、長く継続できるパートナーに早く出合いたいものです。

・メルマガご愛読の皆さま、大阪医療センターでは病院ボランティアを募集し
ています。病院で自ら進んで労力、時間、技術などを提供して、患者さんにや
さしさとうるおいを提供すると共に活動を通じてボランティア自身の成長にも
役立つことができる活動です。資格は特に要りません。自分自身が健康であり、
優しさと何事にも積極的に取り組む気持ちがあれば活動できます。また、活動
回数は、個々のライフスタイルに応じて決めていただいています。服装は活動
しやすい服装でいいですが、ピンクのエプロン・胸章など用意しています。
現在120余名のボランティアの方々が活動されています。一緒に活動してみま
せんか。ボランティアを希望されます方、お待ちしています。管理課ボランテ
ィア担当までご連絡ください。

ボランティアホームページ→http://www.onh.go.jp/volunteer/
電話番号→06−6942−1331(代表) 
患者情報室ホームページ→http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html


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           看 護 の こ こ ろ
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                       臨床研究推進室
                       小野 恭子

 平成22年度が始まりました。今年も新年度のスタートを応援してくれている
かのように満開の桜が咲き誇っていました。私が、この大阪医療センターに入
職した時も満開の桜に迎えてもらい緊張しながら通勤したことを思い出します。
 私は4年前より、治験コーディネーター(CRC:最近では臨床研究コーディ
ネーターと呼ばれています)として患者さまの看護にあたっています。治験と
は新しい医薬品や医療機器の製造販売承認を厚生労働省から得るために実施す
る臨床試験のことをいいます。私たちは、患者さまが、安心・納得した上で治
験に参加できるようにわかりやすい説明を心がけています。また、安全に試験
が進むように患者さまのささいな体調の変化を見落とさないように観察したり、
計画書通り治験が進むようにスケジュール管理を行っています。患者さまの中
には治験薬に対し、過剰に効果を期待したり、症状出現時に不安になったりす
ることがあるので精神面への援助もかかせません。
 今まで多くの患者さまを担当した中で、自分自身の看護を振り返る機会があ
りました。その方は、抗がん剤の治験に参加中でした。ある日定期受診でお会
いすると、患者さまの表情がいつもより固く感じられました。患者さまは「気
になることがある。これ転移かな?」と患部を示されました。その方は体の異
変に1か月前から気づいていたようですが、診察の結果「転移」と言われるこ
とが怖くて言えなかったとおっしゃいました。私はその患者さまを担当してか
ら2年近く経過しており、ほとんど毎週お会いしていました。また、2ヵ月前
より腫瘍マーカーが上昇傾向にあったため、そのことを含めて患者さまの思い
を表出できるよういつも以上にお話しする時間を持つようにしていました。し
かし結果的に患者さまは、1か月間自分の中だけで悩み続けていました。結局、
「転移」と診断され治験は終了となりました。
 私は常に患者さまの視点に立った看護をしたいと思っています。治験にご協
力いただく患者さまは、効果への期待もありつつ、未承認薬を用いることに対
する不安もあります。病状、効果の説明は医師が行いますが、CRCは患者さま
の訴えを傾聴し、医師の説明内容の理解を確認し、分かりにくいところは補助
説明をしています。今回、患者さまの「怖くて言えなかった」という言葉から、
「転移」と診断される患者さまの複雑な心理を改めて考えさせられました。話
せるようになるまでの時間は人それぞれですが、患者さまが話したいと思う時
に話せる存在になることが必要だと思いました。また、異常を早期発見し、治
験を安全にすすめていくこと、患者さまの不安が何なのかに目を向け、じっく
りお話することで人間関係を築くことが私の大きな役割であることを再認識す
ることができました。人は、話すことで気持ちが落ち着いたり、自分の気持ち
を整理したりことができます。患者さまは、病状に一喜一憂しながらの闘病生
活が続きます。だからこそ患者さまからのちょっとしたサインを見逃すことな
く、異常を早期発見できる観察力を持つ、また、患者さまが自分の思いを話し
たい時に話せる存在の看護師でありたいと決意新たにしました。


看護部ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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							研修医
                            寺西 理恵
                             
 はじめまして。今回研修医日記を担当させていただきます、寺西理恵です。
私も初期研修病院を決めかね悩んでいた頃、この研修医日記を読んでいたのを
思い出します。希望通りこの病院にマッチングし、研修が始まってから、あっ
という間にもう1年がたってしまいました。私はこれまで総合内科3ヶ月、消化
器科3ヶ月、外科3ヶ月、小児科1ヶ月とローテートし、現在麻酔科研修中です。
これを読まれているのは多分、マッチングをひかえた医学部5年生6年生だと思
います。当院での初期臨床研修の特徴は、今までも他の先生がいろいろ書かれ
ていますが、私がこの病院を選んだ理由を挙げておきます。
・大きな病院でたくさんの科があり、医者の数も多い
 私は学生の間に、将来進む科を明確に決めることができませんでした。その
ためいろいろな科があり、選択でローテートできるというのが魅力的でした。
またスタッフ、レジデントの数が多く、色々な先生に相談ができ、色々な考え
方を学ぶことができます。
・研修医の人数が多い
 1学年の研修医が16人、これは市中病院としてはかなり多い方になると思い
ます。症例数が多いため、私は数が多過ぎると思ったことはありません。つら
いときには相談しあい、励ましあい、そして助け合う、大切な仲間です。研修
医医局という部屋があり、そこに1つずつ自分の机をもらえます。どんなに大
変なときでも、そこに帰って同期と話すことで、ほっと一息つくことができま
す。
・抜群の立地
 当院はまさに大阪の真ん中にあり、研修の合間に遊びに行くには非常に便利
です。また大阪城や難波宮跡がすぐ近くにあり、緑に恵まれています。

 他の病院の研修医と話す機会が少ないので、他の病院と比べることはできま
せんが、私は当院を研修病院に選んでよかったと思っています。ただ一つ言え
ることは、大切なのは「どの病院で研修するか」ではなく、「どういう研修を
自分でするか」です。この1年は本当に、スタッフやレジデントの先生、先輩
研修医の先生、同期の仲間、そしてコメディカルの方々や事務の方々にも助け
ていただきました。これからの1年も、頑張っていきたいと思います。


                            島田 聡子
今年度の研修医日記、最後になります。
私がこの病院に来たのがもう2年も前の事だなんて、月日の過ぎる早さを痛感
します。この研修医日記を読むのは医学部生が多いであろうことを想定して、
当院の特徴などについては同期や先輩方が詳細に述べてくれているので、2年
間を振り返って私個人が思う研修システムと、当病院について述べたいと思い
ます。

・研修病院に何をのぞむか?
私は、初期研修2年のうちは科を絞らず、大病院であること、救急を診られる
こと、科や指導医の数が多いこと、そして雰囲気の良いところに行こうと考え
ていました。当院は、ある程度広く、そして専門分化された科が多く、指導医
の先生方も質問すれば快く答えてくださいます。適度にfreeな時間がとれたり、
また1日中バタバタと走り回ったり、いろいろな視点で医者の仕事や生活につ
いて考えることができました。なにより、見学に訪れた際の先輩方が非常に気
さくで、仕事を立派にこなしていて、ここに来たい!と強く思えたのが大きか
ったと思います。

・今後の臨床研修制度について
これからは、今ほど広く研修に回らなくなるかもしれません。しかし研修2年
の間にあらゆるメジャー科の診療を肌で感じることができるのは、私はよいこ
とだと思います。卒業後すぐに入局してその科しか知らないまま、40年近く医
者を続けることを思うと、広い視野と他科の上級医の考え方を若いうちに知っ
て揉まれておく事は、きっと今後生きていく経験だと信じています。そういう
意味でも、当院は研修医制度を古くから取り入れており、スタッフ医師、看護
師などコメディカルの方々が研修医に慣れているので、何をしたらよいかわか
らない初期でも現場に入り込みやすく、加えて悩みを聞いてくれる看護師さん
もいてとても助かりました。

 研修について感じることは人それぞれだと思いますが、まずは実際見学にき
て、生の声を見て聞いて感じてもらえれば、と思います。私は当院で研修でき
て本当に良かったと感じています。私は4月から大学に行くことになりました
が、同期は数人残りますし、いつでも見学にいらしてください。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


**********************************************************************
総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 恵谷秀紀、山崎麻美、徳永尚美 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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く職場に慣れて新しい力となってもらえるように、サポートしましょう。
では、来月まで。
 
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