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メールマガジン「法円坂」No.121(2011/6/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



  本格的な梅雨入りで、例年に比べ雨の日が多い様に感じます。うっとうしい
気分を道端のアジサイが優しく癒してくれます。アジサイのようにそれぞれが
集まっていい花(仕事)を咲かせたいなあと思います。
  それでは今月号のメルマガをお届けいたします。
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   メールマガジン「法円坂」No.121(2011/6/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 で す     
  ・「初期診療トライアル」開催!
  ・女性医師が置かれている現況と女性医師勤務環境改善プロジェクトの
  取り組み
 ・音楽ボランティア 「愛の夢コンサート・病院コンサート」への誘い
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 6月2日に厚生労働省で治験中核病院・拠点医療機関等協議会が開催されま
した。この会議は、平成19年度から始まった「新たな治験活性化5ヶ年計画」
(5ヶ年計画)により設置された中核病院や拠点医療機関が集まり、参加機関
の連携を深め、治験・臨床研究を推進する体制を進化させるためのもので、年
2回程度開催されています。今回は、今年3月に開催予定でしたが東日本大震
災のため延期されていたもので、平成22年度までの進捗状況を話し合う会議で
した。

 全部で54医療機関に参加していただき、中核病院・拠点医療機関が平成23年
度末までに達成すべきものとして掲げられているマイルストーンへの到達に向
けた取り組みが報告されました。主に4つの項目、「人材の安定雇用(臨床試
験コーディネータ、データマネージャー、定員の確保等)」、「臨床研究支援
/管理体制」、「医療機関ネットワーク/症例数向上/実施率向上」、「倫理
審査委員会(IRB)の効率化(中央化、共同化)」について話し合われました
が、その中で達成が極めて困難な課題の一つに「生物統計家の雇用」がありま
した。

 治験・臨床試験のみならず、全ての研究において、得られた結果の判断には
統計学が必要です。しかし、治験・臨床試験では、試験の計画段階から生物統
計家に関わってもらう必要があります。例えば、治験・臨床試験で検証しよう
としている仮説を証明するためにはどれだけの症例数が必要かを算出するため
に生物統計が必要になります。もし計画した数が必要な数より少なすぎた場合
は仮説を証明することができなくなりますし、逆に必要以上に多い場合は、そ
の分、不必要に患者さんを危険にさらしてしまうことになります。したがって、
治験等では試験の計画段階から終了後の結果の判定までの全ての場面に生物
統計家の援助が必要になります。

 「生物統計家の雇用が困難」であるとは、生物統計家のポストがないのでは
なく、雇いたくても生物統計家の絶対数が不足しているという状況です。「5
ヶ年計画」を作るときの調査において、すでに生物統計家の絶対数が少ないこ
とが明らかになっており、生物統計家の育成が5ヶ年計画でも課題として取り
上げられていました。しかし、この4年間で状況は変わらないか、むしろ、悪
化している感じがあります。臨床試験に生物統計家が必須であることが広く認
識された結果、生物統計家の「奪い合い」状況になっているといっても過言で
はありません。

 では、世界的に見て生物統計家は足りないのでしょうか。調べてみると、ど
うも、我が国特有の現象かもしれません。

 わが国の生物統計学の分野では東京大学大学院医学系研究科の生物統計学教
室が有名ですが、そのホームページを見ると、「新薬あるいはより優れた治療
法を開発するために行われる臨床試験においては、生物統計家の参加が必須で
あるが、わが国は極端に少ないのが現況である。本教室は日本最初の生物統計
学教室であり,現在でも日本の大学の教室数は3にすぎない。」と記されてい
ます。また、そこに所属しておられるのは、教授以下スタッフ5名、大学院生
8名という状況です。

 最近、各地の医学系大学では臨床試験の推進等のために生物統計に関連する
教室を開設しつつはありますが、多分50は越えないでしょうし、それぞれの教
室のスタッフ数も2−3名というとことが多く、大学院生も少ないと思われま
す。これでは、生物統計家の育成は間に合っていないといわざるを得ません。

 一方、アメリカではどのような状況でしょうか。アメリカでは、疫学、公衆
衛生学が盛んで、主だった大学には医学部(School of Medicine)とともに公
衆衛生学部(School of Public Health)が設けられています。疫学の進歩は
統計学に負うところが極めて大きく、そのため、公衆衛生学部には必ず生物統
計学の教室があります。また、その教室のスタッフ数もわが国と大きく異なり
ます。例えば、ハーバート大学公衆衛生学部の生物統計学教室は1922年の創立
で、現在、60人のスタッフと120人以上の大学院生・研究生が所属しています。
また、ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生学部の生物統計学教室では35名の常
勤スタッフ、40名以上の非常勤スタッフがおり、60人以上の大学院生が所属し
ています。この2つの大学は特に有名な大学ですが、インターネットで検索す
るとさらに20以上の大学に生物統計学教室が存在し、いずれも同様の状況のよ
うです。したがって、生物統計家が多数育成されている状況にあります。また、
ーロッパは、大学の制度はアメリカと異なりますが、生物統計家の育成は熱心
に行われています。

 このようにみてみると、生物統計家が足りないのは、どうも、日本だけのよ
うに思えます。生物統計家の育成に、わが国でも、今後、協力に取り組むとし
ても、現在の不足が充足されるにはだいぶ時間がかかりそうです。

 それならば、いっそ、外国から招聘してもよいかもしれません。生物統計家
は医療職とは違い、国家資格を必要とする職種ではありませんから、海外から
わが国に来られてすぐに仕事をされることに特段の問題もないと思われます。
先日の治験中核病院・拠点医療機関等協議会でも、アメリカの大学から招聘し
た例が報告されていました。

 生物統計家の不足は当分続きそうですが、自前の育成と海外からの招聘で解
決を図っていく必要がありそうです。


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   「初期診療トライアル」開催!
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                  大阪医療センター脳神経外科科長
                  (兼 近畿ブロック事務所医療課長)
                  中島 伸

 平成16年に導入された新医師臨床研修制度。評価は色々あるようですが、当
院の研修医を見るかぎり、初期診療に関する知識と技能を身につけるという目
的はほぼ達成されているように感じます。とはいえ、全国の研修医はどのぐら
いできるのか、その中で自分がどの位置にいるのか、ちょっと力比べをしてみ
たくなるのは人情です。
 で、そんな研修医たちのために、「初期診療トライアル」なるものを企画い
たしました。対象を初期研修医を中心とした若手医師とし、いわゆるプライマ
リケアの診療能力を競ってもらいます。身体を動かし点数をつけて競い合う形
にすれば盛り上がること間違いなしです。
 張り切って企画したものの、準備が大変でした。何しろ今までにやったこと
のない企画なので1から考えなくてはなりません。午前中をOSCE (Objective 
Structured Clinical Examination) 形式とMEQ (Modified Essay Question) 
とし、午後をスナップ診断の早押しクイズとしました。問題作成と試験官は大
阪医療センター総合診療部を中心として、京都医療センターや東京の青梅総合
病院にも応援をお願いいたしました。
 問題の1例をあげると、OSCEでは「突然の激しい頭痛のあった60代の男性が
時間外に来院した。クモ膜下出血を疑って撮影した頭部CTでは異常が見当たら
ない。次にどうするべきか?」という問題が提示されます。この場合、事前確
率が高いのでCTが陰性であってもクモ膜下出血の疑いを捨てきれず、さらに検
査を進めることになります。MRIを撮影する場合には放射線技師に撮像法の指
示をし、髄液検査をする場合には人形相手に実際に腰椎穿刺をしてもらって、
試験官が点数をつけます。
 さて当日、北は北海道から南は広島までの研修医が集まり、トライアル開始
です。アラームの鳴り響くハート・シムの前で凍りつく受講生、手慣れた様子
で次々に課題をこなす受講生など、午前・午後に渡って熱戦が繰り広げられま
した。見事優勝したのは当院研修医の伊井千里先生、僅差の2位は福山医療セ
ンターの表静馬先生でした。
 試験を受けること自体が勉強になったので、受講生たちは成績にかかわらず
達成感を味わっていました。今回の経験をそれぞれに身につけ、今後の診療に
役立ててくれることを期待したいと思います。


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女性医師が置かれている現況と女性医師勤務環境改善プロジェクトの取り組み
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                     副院長 山崎 麻美

 当院では平成17年11月に、女性医師の勤務環境改善プロジェクトを発足しま
した。そのきっかけは、女性医師の病休および産休が相次いだことによる麻酔
科医の不足でした。麻酔科医不足は、外科手術、救命救急や緊急手術が多い当
院にとって、死活問題となることはもとより、医療の質低下も招きかねない事
態でした。大学へ医師派遣依頼を行おうとも「どこも不足している」の一点張
りの状況の中で、同プロジェクトは、出産や育児を機に離職する女性医師が働
き続けられる環境を作ること目的にスタートしました。

 当時、労働基準法が有名無実化しているような急性期医療の最前線では、勤
務医にとって過酷な労働条件がありました。女性医師が医師国家試験合格者の
3割超を占めるなど年々増加しているのにもかかわらず、女性医師が家庭と仕
事を両立するのは非常に困難でした。産休や育休は取得しづらく、医師同士の
感情的なもつれから、妊娠をきっかけに離職してしまうようなケースが後を絶
たないという状況でした。また一旦、医療の現場を離れると日進月歩といわれ
る技術の進歩や知識の移り変わりに「対応できない」と復職に尻込みをしてし
まうし、中々それを受け入れないという医療界の雰囲気もありました。
自分のライフスタイルにあわせた勤務を行うことができれば、女性医師の離職
を防ぐことが可能で、その結果、人員的な余裕が生まれ、他の勤務医の負担も
軽減するはずであり、それは、間接的に医療サービスの向上にもつながるもの
と信じてプロジェクトを開始しました。

 プロジェクトで取り組んだことは、出産育児のための制度の活用、24時間
保育所、土曜保育所、病児保育所の開設、ママさん医師復職支援、変則勤務、
交代勤務の推進、育児のための短時間勤務制度などの導入、そして院内の環境
整備などです。当院には、昭和49年に開設された院内保育所がありますが、こ
のプロジェクト発足以降、24時間保育(平成19年7月から)土曜保育(平成
20年4月から)病児保育(平成21年4月から)を設置してきました。また復職支
援の取り組みとして『お休みしている女性医師の皆さん!そろそろ復帰してみ
ませんか』シンポジウムを2回(第1回 平成18年3月11日  第2回 平成20年
4月19日)開催しました。また、平成19年からは小学就学前の子を養育する常
勤職員を対象に、育児のための短時間労働勤務制度が導入されました。これら
の制度や設備を活用して、現在当院には、全医師の32%にあたる81名の女
性医師が在職しています。うち、結婚している女性医師は26名で、中学生以下
の子どもがいて子育て中の医師は11名です。

 今回から6回にわたって、連載で当院のそれぞれ違った立場の女性医師から、
女性医師が置かれている状況やこの取り組みの紹介をしていただきます。


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  音楽ボランティア 「愛の夢コンサート・病院コンサート」への誘い 
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 平成9年(1997年)1月、当院にボランティア活動が発足して始められた“愛
の夢コンサート”も31回を数えることができました。
音楽ボランティアとして登録していただいた個人、グループの皆さまの中より、
毎回出演をお願いしています。当院のホームページを見られて登録されたり

、入院中たまたま、コンサートに参加された患者さんが登録してくださったり
しています。司会やピアノ調律も、ボランティアの方に協力していただいてい
ます。
多くの方々のご好意で、入院中の患者さんには、ほんの一瞬ではありますが
「少しでも病状回復のお手伝いになることが出来ますれば」との想いで開催し
ています。

 発足当初はスプリングコンサート、サマーコンサート、クリスマスコンサー
トと称し年2回〜3回開催していました。しかし近年は、サマーコンサート、オ
ータムコンサート、クリスマスコンサートと称し、年3回の開催が定着してい
ます。
6月に“愛の夢コンサート”サマーコンサートを、12月に「愛の夢コンサート」
クリスマスコンサートを開催しています。
この二つの「愛の夢コンサート」では、音楽ボランティアの皆さんから、ご来
場の多くの入院・外来患者さん及びそのご家族の皆さまが、素敵なハーモニー
やメロディを聴かせていただいたり、一緒に大声で歌ったりしながら楽しい時
間を過ごさせていただいています。
 第1回〜連続31回出場のピアニストの方は、ご自身で作曲されたオリジナル
曲をいつも聴かせてくださいます。研ぎ澄まされた音色で、心に染み入る優し
さあふれるメロディにいつも気持ちが和みます。
 入院中にコンサートを聴いてくださった患者さんが、退院されてから、出演
を希望していただくことも少なくありません。「早く元気になってください」
というメッセージをいただくこともあります。リピーターでお越しいただくグ
ループも多々あります。毎回盛りだくさんのプログラムで、患者の皆さまをお
迎えいたします。

 11月は、大阪府医師会フィルハーモニーの皆さまによる、「病院コンサート:
オータムコンサート」を開催しています。開催も5回を数えました。
大きなホールの舞台の上でなく、病院のロビーなどお借りして、皆さんと同じ
目線で、より親しみやすい形で音楽をお届けしようと企画されました。この病
院コンサートは、入院患者さんや外来通院患者さんでもコンサート会場に足を
運ぶことが出来ない方々に、フルオーケストラの演奏をお届けするために行わ
れています。
午後のひと時をクラッシック音楽に存分に耳を傾けることが出来ました。奏者
と聴者が同じ目線のホールで、すぐそばに奏者の息遣いをも感じながら、素晴
らしい音色のご馳走を届けていただきました。
奏者と患者さん、私たちボランティアが、これが病院内?と思えないような笑
いをも取った名司会者ぶりのヴァイオリニスト、小児科病棟の患者さんの名指
揮者ぶり・・・ソプラノ歌手の声量の豊かさに心を奪われました。
アットいう間に共有できた、素敵な音楽と、すばらしい感動に心も癒されまし
た。
これまでご出演いただきました皆さま、ご協力いただきました病院関係者の皆
さま、そして多くのボランティアの皆さま、本当にありがとうございました。
人と人との出会いに感謝すると共に、当院ですでに31回も続けられています、
「愛の夢コンサート」が、こうした多くの方々に支えられていることに心から
お礼を申しますと共に、今後も多くの人々の優しさと、熱い思いで「愛の夢コ
ンサート」が開催されんことを心から希望しています。
 そして、もっと多くの方がボランティアとして、ご参加くださることを願っ
て止みません。

 残念ながら、今年度(平成23年度)6月21日(火)開催予定の「愛の夢コン
サート」サマーコンサートは、3月11日発生の「東日本大震災」による諸事情
により、中止の決断をしました。
このあと、11月5日(土)大阪府医師会フィルハーモニーのオータムコンサー
ト、12月13日(火)「愛の夢コンサート」クリスマスコンサートの開催を予定
しています。
多くの皆さまとご一緒に、また、素晴らしい音楽とのひと時を、過ごすことが
できますればと思っています。ご来場を心よりお待ちしております。

・メールマガジン、ホームページをご愛読の皆さま、大阪医療センターでは病
院ボランティアを募集しています。お電話か、ホームページからお申し込みく
ださい。
「入院中に行われた「愛の夢コンサート」に参加して、とても感動しました。
元気を一杯もらって、無事退院できることになりました。出来ますれば私もぜ
ひ、演奏できる機会をいただきたいと願っています」とお申し出をいただくこ
とがあります。もちろん、すぐに音楽ボランティアの登録をしていただくこと
があります。
現在100余名のボランティアの方々が活動されています。一緒に活動してみま
せんか。ボランティアを希望されます方、お待ちしています。
管理課ボランティア担当までご連絡ください。

 お問合せは、独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター 
・管理課ボランティア担当    TEL:06−6942−1331(代表)
・ボランティアホームページ →http://www.onh.go.jp/volunteer/
・患者情報室ホームページ →http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html


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      看 護 の こ こ ろ 
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                       西6階病棟 井上 佳子

 紫陽花が大輪の花を咲かせる季節となり、梅雨の晴れ間の青空は、夏色を感
じさせる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
わたしは看護師8年目となり、副看護師長として2年目を迎えることになりま
した。思い返せば年月が過ぎるのは早いものだとつくづく感じます。

 「看護婦さんになりたい」そう思ったのは小学校6年生のときでした。3歳
の頃、アトピー性皮膚炎にかかり、小学2年生のころには小児喘息にかかり、
幼い頃から病院や診療所に通う日が続きました。全身の皮膚はアトピーで赤く、
ひどいかゆみがあり、様々な治療をしました。喘息は発作が重度で小学校の
林間学校や遠足に参加できないことも多くありました。ある日、発作が起こり
病院に受診したとき、母が主治医から別室で話を聞いているのを、こっそり聞
いてしまいました。「小児喘息の中でもひどい状態ですね。今の発作は呼吸が
止まってもおかしくないほどの状態です。」そのとき、10歳という幼いなが
ら死を感じました。その日から夜寝ることが怖くて、次の朝、目が開かなかっ
たらどうしよう、死んだらわたしはどこに行くのかな、天国ってどんな所なの
かなと考えたりしました。しかし、母に心配かけたくないという思いで、こっ
そり先生の話を聞いてしまったことを隠していました。どんなときも両親はい
つもそばにいて優しい声をかけ、励ましてくれました。喘息に少しでもいいと
いう情報を両親は探し回り、全国で喘息に詳しい医師を探し、効果が明らかで
ない治療もいろいろ試しました。両親は医療者関係者ではなく、専門の知識は
ありませんがわたしにとって一番の存在でした。
中学1年生で水泳部に所属したおかげかアトピー、喘息の両方とも治すことが
できました。それまで支えてくれた両親を見て次第に看護師を目指すようにな
りました。看護師になり、専門的な知識や技術を持って、病気で苦しむ患者さ
んのそばにいたい、わたしが幼い頃に感じたようにそばにいるあたたかさでわ
ずかでも苦しむ身体や心が楽になることができたらいいな、そんな思いで看護
学校に入学しました。

 大阪医療センターに就職し、整形外科病棟で3年間、救急救命センターで3
年間、小児科病棟で1年間勤務し、小児から老人期にある患者さんの急性期看
護やリハビリ看護、終末期看護まで関わってきました。今は自分自身で看護が
提供できる喜びとともに、スタッフがわたしの伝えたことを習得して、患者さ
んが笑顔になったり回復される姿を見ることをも、看護の喜びです。
 小児科病棟ではわたしが患ったような呼吸器疾患や先天性疾患、悪性腫瘍の
ある子ども、虐待を受けた子どもが入院しています。疾患の持つ患児の看護は
もちろん、年齢・発達に応じた保育や成長を促す関わりを目指しています。ま
た、子どもの両親や家族は思いもよらない病気の告知で精神的ショックに陥り
、家族にとって子どもが病気になることで与える影響は大きく、家族看護を含
めた支援が必要になります。患児や家族が疾患と向かい合い、治療を受け、回
復・改善したときの喜びはひとしおです。当病棟は4月に新人4名の看護師を
迎え、新たな看護師メンバーで日々看護にあたっています。病棟に新しい風が
吹き、患者さんやその家族の笑顔が増え、回復できるよう一丸となって頑張っ
ていきたいと思います。


看護部ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 藤村 龍太

 はじめまして、研修医2年目の藤村龍太と申します。この日記をご覧になっ
ているのはマッチングの時期が近づき研修病院をどうしようかと考えている医
学生の方が大半だと思います。私自身も医学部6回生のときに研修病院を迷っ
ていて、諸先輩の研修医日記を読んでいた自分を思い出します。

 循環器内科2カ月→外科3カ月→3次救急3カ月→消化器内科2カ月とローテー
トし、現在総合内科で研修中です。1年目の始めに循環器内科をローテートし
て何もわからないままCCUの重傷患者さんを受け持って、上の先生からたくさ
んのアドバイスをいただいたことを今日のことのように思い出します。

 研修を始めて1年余り経ちましたが、この1年で何度も自分の未熟さを痛感
しました。逆にこの1年で得たものは大きかったと思います。
以下、当院での研修の特徴をポイントを絞って紹介します。

1.病院の規模が大きい
 病床数700程度と大阪市内の病院の中ではそこそこ大規模病院になります。
科も揃っており指導医の先生方も大勢いらっしゃいます。各科のつながりも強
く、consultにも丁寧に対応して下さり、難解な症例を色々な視野から物事を
見つめることは非常に為になります。
 またacademicな面もあり、研修医2年目になれば上の先生から学会発表や各
科勉強会での発表の機会をいただくこともあります。自分の志望科の如何に関
わらず、そのような経験をいただけるのは知識の見直し・獲得につながり、貴
重な経験だと思います。

2.研修の自由度が比較的高い
 他院で研修している同級生の話を聞くと机上での勉強をする時間も確保でき
ない!とかいう話を耳にしたことがありますが、当院での研修は座学の時間は
確保されている方だと思います。当院には理想となるような指導医の先生方が
多くいらっしゃいますので、わからないことがあったら丁寧に教えてください
ます。しかし完璧な指導体制というのは存在しないので、どちらかといえば自
主性を重んじて自分で理を詰めて考えるといった研修スタイルを望まれる方が
当院での研修に向いているかもしれません。研修中に各々がどこにendpointを
持っていくかは人それぞれですが、向上心が途絶えてはお終いです。そういう
意味で頑張り続けられる仲間と出会うことの大切さを知りました。

3.3次救急について
 研修医時代に3次救急のある病院で研修できるのは非常に価値のあることだ
と思います。3次救急研修中に全てを身につけるのは到底不可能ですが、CPAに
対してどう対応するのか、重傷患者に対する初期対応は?全身管理は?人工呼
吸管理は?・・・といったことを経験するだけでも研修ののびしろは変わって
くると思います。
 2次救急の当直では研修医が主になって初期対応しますが、時に重傷な患者
さんが来院されたときに3次救急で得た経験は大いに生かされると思います。

4.同期が多い
 同期が16人と多く、研修医ルームも賑やかです。人数が多いだけ馴れ合いに
なる面もありますが、良き相談相手もいて研修中しんどいことがあっても乗り
越えられる面は多々あると思います。また立地条件も良く、近くに飲み屋も多
いので楽しみもありますよ。

以上、当院の研修の特徴を簡単に述べましたが、当院での研修を考えている方
はぜひ大阪医療センターに見学に来てください。


                       研修医2年目 木村 圭一

 こんにちは。国立病院機構 大阪医療センター現在研修医2年目の木村です。
医学生の時に先輩方が書かれた研修医日記を読ませていただきマッチング際に
非常に参考にさせていただいたのを覚えており、今度は自分がこのように研
修医日記を書く番なんだなと、何か後輩のみなさんに伝えることが出来ればい
いなと考えております。僕は今まで消化器科→小児科→総合内科→外科→循環
器科で研修させていただき現在麻酔科ローテート中です。各科で学んだことや
特色など書かせてもらいます。
 まず1年目の研修は消化器科から開始しました。ローテート最初の科という
こともあり右も左も分からぬ状態からのスタートとなりました。当院の消化器
科の特色の1つにオーベン制度があります。簡単にいうならばレジデントの先
生と研修医がペアを組んで患者さんを一緒に担当し日常業務をこなしていきま
す。分からないことが生じればすぐにオーベンの先生に質問できますし、指導
していただけるのでとても勉強になります。僕自身が消化器科志望と言うこと
もありオーベンの先生を始めスタッフの先生方・レジデントの先生方にとても
熱心に優しく、時には厳しく指導していただきました。2ヶ月間の研修を終え
て消化器科へ進みたいという気持ちはより強いものへとなりました。

 次に小児科での研修が始まりました。当院の小児科は入院患者数が少なく、
症例数も少ないのが現状ですが、その分担当患者一人一人にじっくりと時間を
費やすことができました。特に研修中の1ヶ月間、5才のALLの女児を担当さ
せていただき、考えさせられることが非常に多く、疾患に対する勉強もさるこ
とながら患者さんが抱える背景、その人の今後の人生までも考える必要がある
仕事であると改めて実感しました。

 次は総合内科での研修です。総合内科は腎臓・呼吸器・糖尿病・脳・血液内
科で構成されておりそれぞれ各科の先生と患者さんを担当する形になります。
先述した消化器内科と違い、直接の指導医につくことなく診療にあたります。
オーベン制のように指導医と行動を共にするわけではないため上級医に助けを
求めにくい一面もありますが、もちろんながら上の先生からは優しく丁寧にア
ドバイスをいただけます。またオーベン制と比べて自由度が高く、責任が重い
分ある意味面白さを感じられると思います。

 次は外科での研修が始まりました。外科は消化器科と同様、オーベン制度で
す。手術は基本的に研修医に手技がまわってくることはありませんが症例数は
多岐にわたり圧倒的に多く、また合併症の多い症例が多いため、術後管理はと
ても勉強になりました。

 次は循環器科での研修です。当院の循環器は心不全に力を入れておりカテー
テルの件数は少ないのではと思われる方もおられると思います。しかし、実際
研修させていただくと少なくとも自分の中では十分と思えるカテーテルの症例
数ですし、緊急カテーテルも積極的に受け入れており、十分満足していただけ
るかなと思います。また心不全にはとても力をいれており、最先端の診療を肌
で感じていただけると思います。

 そして5月現在ローテート中の麻酔科研修です。麻酔科研修では術中・術後
の全身管理ももちろんのこと挿管やAライン、CV挿入など機会を与えられます。
当然のことながら教科書で勉強してからそれらに臨むわけですが、教科書通り
に行っても上手くいかないことに苛立ちをおぼえることもあり、それにより手
技に対しても患者さんによって一人一人違って千差万別なんだなと気づかされ
ました。(当然、血管の走行や喉咽頭の解剖は人それぞれ特色があるので・・
・)

 以上、僕が今まで研修した科の紹介をさせていただきました。当院は研修医
の数が1学年16人と多く、時には息抜きに一緒に遊びに行ったり、時には励ま
し合い、また刺激をもらったりと充実した研修医生活を送れると思っています。
また余談ですが、梅田や心斎橋など繁華街も近く気晴らしをするのにもよい
と思います。
実際に見てみて気づくこと、分かることはたくさんあると思います。研修先に
当院を少しでも考えておられる医学生の方はぜひ見学にいらして下さい。拙い

文章でしたが最後まで読んでくださりどうも有り難うございました。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


**********************************************************************
総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 恵谷秀紀、山崎麻美
     看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
**********************************************************************
 中学生・高校生の将来の職業選択支援を目的とした第3回アドベンチャー
Hospital in 大阪医療センターが開催されました。きらきらした目で将来の
夢を描いている彼らに接して職員それぞれが初心に戻れたひとときでした。
この気持ちを忘れず歩んでいきたいと思います。
  それでは次号まで

http://m-maga.onh.go.jp
メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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