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メールマガジン「法円坂」No.122(2011/7/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 大阪では例年より早く、梅雨明けしました。
暑い夏です。いかがお過ごしでしょうか。
今月のメルマガおとどけします。 
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   メールマガジン「法円坂」No.122(2011/7/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 で す     
  ・女性医師シリーズ2 「働きやすい勤務環境をめざして」
 ・「第3回支えあいの輪〜音楽のちから〜ウタのタネin大阪医療センター」
   を開催
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 最近、医療の質が問われていますが、質をどのように評価するかは、たいへ
ん重要で、かつ、難しい問題です。客観的評価を行うには質を何らかの方法で
数量化し、定量的に比較できるようにしなければなりません。

 国立病院機構では、医療の質の評価基準として26項目の「臨床評価指標」を
策定し、平成19年より公表しています。臨床評価指標は種々の疾患分野から採
択されており、また、その指標は国際的にも広く認められているものを取り上
げています。例えば、循環器疾患領域では「急性心筋梗塞患者における入院当
日若しくは翌日のアスピリン投与率」が指標の一つとなっています。急性心筋
梗塞発症24時間以内にアスピリンを投与することが予後の改善につながるとい
うエビデンスに基づき、この指標が当該病院で提供する医療の質の評価につな
がると考え、採択されています。

 実は、「急性心筋梗塞早期のアスピリン投与率」は、アメリカにおける循環
器領域の2大学会(American Heart Association (AHA)、American College 
of Cardiology (ACC))が合同で示している臨床評価指標にも入っていて、
いわば、国際的標準となっている指標と言えます。

 また、国立病院機構は、平成22年度に国立病院機構は厚生労働省の新規事業
である「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加し、新たな臨床評価指標を
作成し、その結果を発表しています。[1] ここでは、病院全体の指標6つ、疾
患領域別の指標9つ、患者満足度に関する指標2つを測定しています。

 しかし、これらの臨床評価指標はあくまで病院が提供する医療の質を病院全
体で判断したものであり、個々の患者さんの立場から見たものではありません。
患者さんからすると、もちろん質のよい医療を提供する病院にかかりたいと思
うでしょうが、今、自分が受けている医療が質のよい医療であるかも知りたい
と思うでしょう。では、そのようなことを知る方法があるでしょうか。

 病院を評価する臨床評価指標の多くは、エビデンスに基づいて作られる診療
ガイドラインをどれだけ忠実に守っているかを評価した指標と言えます。もち
ろん患者さんの個人差がありますので、全ての患者さんにガイドライン通りに
画一的な治療をすることはできません。種々の理由から診療ガイドラインに示
された治療以外の方法を選択せざるを得ない場合も多くあります。したがって、
臨床評価指標は100%であればよいというものではなく、むしろある一定の幅
の中にあるのが通常です。例えば、たとえ急性心筋梗塞を発症直後であったと
しても、胃潰瘍の既往のある患者さんにアスピリンを投与することは慎重に判
断されなければなりません。

 しかし、診療ガイドラインが示す治療は大部分の患者さんにとっては有効な
治療法です。つまり、今受けている治療が診療ガイドラインに則った治療であ
れば、それは質のよい治療を受けていると考えてよいと思われます。

 一方、診療ガイドラインには様々な事柄が記載されています。自分の受けて
いる治療を評価するときにどの項目を優先するのがよいか、判断が難しいこと
もあります。その時には、広く認められている臨床評価指標が採用している項
目を優先するのが一つの方法です。予後など結果に強く結びついている項目が
臨床評価指標に取り込まれているからです。

 先日、AHA、ACC等の学会が合同で、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患、あ
るいは高血圧を有する患者さんの治療に関する臨床評価指標が発表されました。
[2]以下のような項目が取り上げられています。

○冠動脈疾患
1.血圧:血圧が140/90mmHg以下に保たれているか、140/90mmHg以上だが直近の
診察で2種類以上の降圧剤が処方されている割合。
2.脂質:血中LDLコレステロール値が100mg/dL以下か、100mg/dL以上であるが
スタチンを含む治療で100mg/dL以下にする計画のある割合。
3.症状、活動性の評価:活動量の評価が行われ、かつ、狭心症状の増減が記載
されている割合。
4.症状の管理:活動性の評価が行われ、かつ、狭心症状の適切な管理が行われ
ている割合。
5.喫煙:喫煙状況が調査され、喫煙者であれば禁煙指導が行われた割合。
6.抗血小板薬:アスピリン、または、クロピドグレルが処方されている割合。
7.β遮断薬療法:心筋梗塞の既往があるか左室駆出率(LVEF)が40%以下の患
者で、β遮断薬が処方されている割合。
8.アンギオテンシン変換酵素(ACE)遮断薬/アンギオテンシン受容体遮断薬
(ARB):糖尿病の合併があるかLVEFが40%以下の患者で、ACE遮断薬かARBが処
方されている割合。
9.心臓リハビリ:1年以内に急性心筋梗塞、冠動脈バイパス術、冠血管形成術、
心臓弁手術、心移植の既往のある患者、あるいは安定した狭心症患者で、外来
で心臓リハビリを行った数。

○高血圧
1. 血圧:血圧が140/90mmHg以下に保たれているか、140/90mmHg以上だが直近
の診察で2種類以上の降圧剤が処方されている割合。

冠動脈疾患、あるいは高血圧の治療を受けておられる方は、この指標を参考に
していただくとよいと思います。


参考文献
1.平成22年度医療の質の評価・公表推進事業における臨床評価指標、国立病院
機構ホームページ http://www.hosp.go.jp/7,9502.html 平成23年3月発行。

2.ACCF/AHA/AMAPCPI 2011 Performance measures for adults with coronary 
artery disease and hypertension: A report of the American College of 
Cardiology Foundation/American Heart Association Task Force on 
Performance Measures and the American Medical Association Physician 
Consortium for Performance Improvement. J. Am. Coll. Cardiol. 2011;58;
316-336


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女性医師シリーズ2 「働きやすい勤務環境をめざして」     
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                     麻酔科医長
                     渋谷 博美

私は、前号の山崎副院長のお話にもあった勤務環境改善プロジェクト発足のき
っかけになった麻酔科に所属しています。麻酔科は女性医師が多く、妊娠・出
産・育児で仕事を離れてしまう人も少なくありません。仕事を継続したいのに
勤務環境が整っていないことが理由で離職せざるを得ないひとがほとんどです。
彼女たちの働きたい気持ちを大切にしてあげたいと思っていました。そんな時、
大阪医療センターは「女性医師の勤務環境改善プロジェクト」を立ち上げ、仕
事を継続しながら家庭や家族も大事にできる病院をめざす一歩を踏み出してく
れました。

 現在麻酔科には、15人の女性医師が勤務しています。既婚者は6名おり、そ
の中に育児短時間勤務制度を利用して、週三回勤務している3歳と5歳の2児の
ママさん、2歳の子どもを当センターの保育園に預けながら常勤医として働い
ているママさん、非常勤医師として週2回勤務している中学生の子どもがいる
ママさん、そして私が含まれています。ちなみに今年度結婚予定の女性医師は
4名います。女性医師の数は男性医師に比べて多いですが、お互い尊重し合い、
良い関係を保てています。

 私には、当センターの保育園にお世話になった3人の子どもがいます。子ど
もたちにいっぱいの愛情を注ぎ、すばらしい保育をしてくれる保育園でした。
安心して預けられるから、仕事に集中できたと思っています。その子供たちも
高校生と小学生に成長しました。保育園に通っていたころは、私の勤務時間に
合わせて子どもと一緒に行動できましたが、卒園すると毎朝子どもたちから
「いってらっしゃい」と見送られ、夜は「おかえり」と迎えてもらう生活にな
りました。「おかえり」と子どもたちに言ってやりたいという思いは、勤務環
境改善プロジェクトによって導入された変則勤務制度や交替勤務制度によって
叶えられました。この10数年の間に、私は気遣いされる側からする側に立場が
代わりました。24時間保育や病児保育をはじめ保育園も充実され、働く環境は
整ってきました。しかし、「働きたい」という気持ちを持つことは勿論ですが、
同僚とのコミュニケーションが何よりも大事です。「ありがとう」「お疲れ様」
は、相手の心を優しくしてくれる「まほうの言葉」だと思っています。


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「第3回支えあいの輪〜音楽のちから〜ウタのタネin大阪医療センター」
 を開催
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰
 
 7月10日(日)、当大阪医療センター講堂にて、リボンズハウスイベント
「第3回支えあいの輪〜音楽のちから〜ウタのタネin大阪医療センター」を行
いました。
 この「リボンズハウス」は、2008年6月23日に発足した「NPO法人キャン
サーリボンズ」の目指す、がん患者さんの「治療と生活」をつなぐ、具体的な
情報とケア体験を提供する場所です。
医療者やヘルスケアに携わる多くの専門の手によるプログラムを通して、患者
さんがより自分らしく少しでも快適な生活を送れるよう、サポートをしていき
ます。また、広く地域に開かれたスペースとして多くの人々が情報を共有し、
支えあいを実践できる場になることを目的としています。医療施設、ショッピ
ングモールなど国内外のさまざまな場所に開設し、各地域の特性を生かしなが
ら、立地に合ったソフトを展開していきます。すでにオープンしているリボン
ズハウスは、しんゆりリボンズハウス(リボンズハウス本部)、国立病院機構
大阪医療センター等、12施設あります。
大阪医療センター リボンズハウスは、2009年12月14日、当院外来診療棟1階
の患者情報室に開設(併設)いたしました。患者情報室は、訪ねてくださった
患者さん・ご家族が病気について詳しく調べたり、検査・治療方法に関する情
報が得られる部屋として利用していただいています。具体的には、がん治療に
関する情報や医療相談のほか、医療用ウイッグ(かつら)の紹介やメイクアド
バイスなどです。一度お立ち寄りください、お待ちしています。

プログラムをご紹介しましょう。
・開会のあいさつ・・・・・楠岡院長より
第1部(14:00〜)
*「音楽療法について」・・・・・京都医療センター  飯塚 三枝子先生
*がん闘病の体験談・・・・・human note  前田 麻利央さん
第2部(14:50〜)
*寺尾 仁志さんと human note
*スライドショー・・・・・言葉・思いを 写真に合わせて綴ります
*スマイル・リボンズ と human note によるフィナーレ
・閉会のあいさつ・・・・・辻仲がんセンター診療部長より

・開会のあいさつ : 楠岡院長
本日は梅雨も明けて外気温がすでに 35〜36℃ という非常に暑い中、イベン
トにお集まりいただき心より感謝申し上げます。このイベントは、3月12日に
予定しておりましたが、ご承知の通り、3月11日に東日本大震災が発生したた
め延期するようになり、本日開催となった次第です。東日本大震災で亡くなら
れた方、いまだ行方不明の方、また、様々な被害を受けられた方には、心から
お見舞い申し上げる次第です。
日本人は3人に1人はがんで亡くなるのが、現在の状況でございます。また、2
人に1人は一生涯の間にがんに罹るという数字になっています。
しかし今はがんを克服し、がんは治る病気にもなってきています。本日はおお
いに、大きな声で歌っていただき、日頃のストレスを発散することが予防に繋
がっていきます。また治る場合も、ご家族の非常に強いサポートが必要だと述
べられました。

・「音楽療法について」 : 京都医療センター  飯塚 三枝子先生
京都医療センターの音楽療法は、患者さんが主体で歌っていただいたり、演奏
していただいたり、リズムをとっていただいたりする、そう言う音楽療法です。
・脳卒中患者には、「ミュージック・イントネーション・セラピー」
・若年性認知症患者には、「フラッシュ・ソング・セラピー」
・緩和ケアには、「ミュージック・コミュニケーション・セラピー」
とその方法が異なり、その説明が丁寧になされました。音楽療法はこれから、
いろんな病院に施設に、大阪医療センターにも使っていただくことを望まれて
いました。
素晴らしいご講演をありがとうございました。

・がん闘病の体験談・・・・・human note  前田 麻利央さん
☆ human note との出会いについて・・・・・ human no
te のメンバーとして歌っていくうちに色々なことに気付いたんです。歌う
ことで自分の気持ちを開放して、癒されて、パワーをもらえる。歌う前より元
気になれる。幸せだなって思える。みんなとの出会いは、「歌で人と人は繋が
ることができる」ことを教えてくれました。今の私にとって、かけがえのない
大切な宝物です。と、話してくださいました。

☆ 前田さんから皆さんへのメッセージ
よく病気を乗り越えるっていうんですけれども、「病気を乗り越えるって、病
気を完治させるってことでしょうか!?」。自分の弱さに気付いて、自己嫌悪
に陥って、どうしようもなくなることもあります。それでもそんな自分から離
れず、側にいてくれる人たちに、「ごめんね」じゃなくって「ありがとう」っ
て笑顔を見せることが出来たときが、病気を乗り越えた時じゃないかなって、
私は思います。
   大切な人の笑顔を見る一番手っ取り早い方法は、「自分の笑顔を見せる」
ことです。あと私ががんになって、一番気付いた大きなことは、「病気になる
ことは特別なことじゃなくて、いま生きていることが特別なことなんだって」
思えるようになったことです。「病気の人も、そうじゃない人もみんなが過ご
している特別な毎日を一分一秒でも多く、笑顔で過ごせますように!!」 
大変貴重なメッセージを、ありがとうございました。

・human note ・・・・・「ウタウ病院」コンサートの始まり
☆オープニングの曲は、♪よろこびのうた♪でした。
♪幸せって♪ ♪みんなトモダチ♪ ♪ごはんの唄♪ ♪見上げてごらん♪
寺尾仁志さん、human note のみなさんの素晴らしい歌声、歌う喜
びを通して、人間賛歌を届けていただくことが出来ました。ありがとうござい
ました。

・スライドショウ・・・・・練習風景や、院内での働く風景
「ウタウ病院」テーマソングを作るに当たり、皆さまから歌詞を募集いたしま
した。その頂いた言葉と、今回一般参加してくださった方々や、医療関係者の
皆さんの練習の様子などをスライドショーで見せていただきました。

・大阪医療センター 聖歌隊スマイル・リボンズ
♪翼をください♪ ♪笑顔があれば♪ の2曲を熱唱していただきました。即
席の聖歌隊ではありましたが、ステージではプロのシンガーになりきっていた
ように、表情豊かな歌声に輝いて見えたのは私だけだったのでしょうか!?
human note 代表寺尾仁志さんが、当センターで公募した歌詞に、メ
ロディーをつけて、とても素敵な曲を作ってくださいました。今回「ウタウ病
院」テーマソング「笑顔があれば」。
とても素敵な曲です。その歌詞を、メルマガご愛読の皆さまに紹介させていた
だきます。

♪笑顔があれば♪  〜if you Smile〜     作詞・作曲 寺
尾 仁志

痛み苦しさから  幸せは当たり前じゃない 知ったとき
神様からのギフト やっと そう やっと 受け取れたんだ
うつむいてて 見えなかった たくさんの笑顔 僕は 幸せ者なんだね
笑顔があれば それでいい 苦しい時こそ 笑顔でいれますように
一人じゃない 一人じゃない そう 僕は一人じゃない

誰もがもつ 臆病に はじめて向き合えたから 気づけたんだ
笑顔でいれば それがいい 悲しい時こそ 笑顔がありますように
一人じゃない 一人じゃない そう みんな一人じゃない
笑顔があれば それでいい 苦しい時こそ 笑顔でいれますように
一人じゃない 一人じゃない そう 僕は一人じゃない
no more cry no more cry no more cry 
keep on smile

「笑顔」 「一人じゃなかったんや」の言葉が一番多く、80%を占めていたそ
うです。 初披露となりました、ウタウ病院テーマソング「笑顔があれば」と、
大阪医療センター聖歌隊「スマイル・リボンズ」。human note の皆
さまとのジョイントは、最後にふさわしいフィナーレの模様でした。

・閉会のあいさつ・・・・・辻仲がんセンター診療部長
本日はたくさん参加していただきましてありがとうございます。
human note 代表の寺尾仁志さん、廣瀬さんをはじめ human 
note のみなさん、スマイルリボンズの皆さん、そして今回支えていただ
いたスタッフの皆さん、どうもありがとうございました。
この「支え合いの輪」も3回目を迎えることになりました。途中、大震災のた
め延期ということもありましたけれど、皆さんの熱意で行われ改めて感謝した
いと思います。
今回お聴きのように、歌にはスゴイ「ちから」がありますね。特にこのように
場を共にして、声を一緒にして、思いを一緒にしてやるというのは、非常に力
になります。私たちを支えてくれるし、私たちも支えていく訳です。そして、
今日生まれた「笑顔があれば」、この歌を長く歌い続けながら、私たちも努力
を続けていきたいと思います。今日はみなさんどうもありがとうございました。
と述べられています。

human note は人生人間賛歌をテーマに「ウタのチカラ」「ウタの
素晴らしさ」を届ける活動をしておりそのなかで学校や福祉施設を巡り、多く
の方々と一緒に歌っています。今回私たちの「ウタのチカラ」で病気と闘う人
たちへ、勇気と希望を与え、また、共に闘う家族の方々や、医療関係の皆さま
の心の支えになる、ウタウ病院を企画していただきました。聴いてもらうだけ
でなく参加して、「ウタのチカラ」を体感していただいたと思います。
 「ウタのチカラで、病院にかかわる、すべての人たちが(元気・笑顔・希望
を持って) Happy になれる」のが human note のコンセプ
トです。終わってみて、本当に happy になれる、幸せになれた感じが
しました。
human note の皆さん、このような素晴らしい企画をありがとうご
ざいました。皆さんありがとうございました。今後も継続して計画的に開演で
きることを願っています。加えて、このNPOキャンサーリボンズの活動支援
のためグッズ(アイリスピンバッジ、CD)ご購入によるご寄付をありがとう
ございました。また、タオル帽子を無償でご提供いただき、ありがとうござい
ました。皆さまの温かいご支援に重ねて感謝申し上げます。
患者さんのためにありがとうございました。
今後もこのような心あるイベントを継続して参りたいと考えています。
また、次回も、楽しみにしてください。


 お問合せは、独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター 
・管理課ボランティア担当    TEL:06−6942−1331(代表)
・ボランティアホームページ →http://www.onh.go.jp/volunteer/
・患者情報室ホームページ →http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html


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      看 護 の こ こ ろ 
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                       西9階病棟 松元 香

 看護師として今年で11年目を迎え、大阪医療センターに来てからは8年目と
なりました。
 就職したときは一日、一週間、一年がやっとの思いで終えていたように思い
ますが、そのようななかで経験年数が10年を超えたことに驚きとともに、体調
を崩すことなく働き続けることができ、そのような環境に恵まれたことに感謝
の気持ちでいっぱいです。
まだ10年という短い期間での経験しか持っていない私ですが、今回このような
機会をいただきましたので、一度自分自身の看護師として大切にしていること
を振り返りたいと思います。

 私の看護師1年目は重症心身障害者が入院している病棟でした。実習のとき
にも重症心身障害者の方と関わったことがなく、何もかもが初めての経験でし
た。多くの戸惑いを感じながらのスタートでしたが、ここでの経験が私の看護
師としての考えを確立したように思います。重症心身障害者の方は、疾患の特
徴上自分自身の考えや思いを言語的なコミュニケーションで伝えることは難し
い方が多いと思います。最初は彼らの要望が全く理解できませんでしたが、少
しづつ彼らと関わるなかで、彼らの考えや訴えを理解できるようになり、彼ら
と通じあえたときにはとても大きな喜びがありました。そのような関わりがで
きるようになったのも彼らの生活習慣・好むことなどを理解していったからだ
と思います。この当時受け持たせていただいた患者さまで発熱する数日前から
他の症状は全くなくても必ず足の裏に発汗する方がいました。今でもこの理由
はわかりませんが、1年目の私にとってはとても大きな発見で、相手に興味を
持つこと、体に触れることの重要性などを学びました。この病棟で私は相手に
対して関心をしっかり持つことで多くの情報を得ることができるということを
学びました。関心をもつことで視点を作ることができ、今まで言葉を頼りに患
者様を捉える傾向が強かった私でしたが、ここでの経験が私が患者様を捉える
方法や視野を広げることになりました。重症心身障害者の方と出会わなければ
こんなに強く思わなかったかもしれません。その後この患者様は大きな疾患を
抱え、様々な症状が出現するようになるのですが、このときに視点を持ち、観
察することができても、その観察した結果を看護として提供するために知識を
深め、正確な技術を確立しないといけないと考えるようになりました。この患
者様とのかかわりが、私が大阪医療センターへの移動を希望する動機にもなり
ました。

重症心身障害者の病棟に就職し、医療の補助的役割を占める割合は少ない病棟
でしたが、この病棟で人と関わるということを学んだと思います。ここでの経
験が、今の私の大切な核の部分になっているように思います。臨床の場で的確
な診療の補助・介助も大切な看護だと思います。また同時により患者様の消耗
した気持ちや体にまず手がでて、気持ちのよいケアを提供できるかということ
も重要だと思います。患者様の支えになれるような関わりをしていきたいと思
います。
そして、今回このような機会をいただいたことで人に伝えられる看護を持てる
ように、専門職として更に励んでいきたいと思います。


看護部ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 日比野 賢嗣

はじめまして。今月の研修医日記を担当させていただく研修医2年目の日比野
賢嗣と申します。もうすぐマッチングの季節を迎えますが、今もどの病院で研
修しようか悩まれている学生の方は多いのではないでしょうか。僕がこの病院
で1年以上研修を行ってきて感じたことをいくつか書きたいと思います。

1.この病院の研修プログラムは、必修科が多いのが特徴であると思います
(現在どうなっているか知りませんが)。主に1年目は、内科(脳卒中・呼吸
器・腎臓・糖尿病・血液・総合診療)・消化器・循環器・外科・救命をローテ
ートしますが、どの科もレジデント・スタッフの先生共に豊富で、症例も豊富
です。各々の科で大学に劣らない高度な診療を行っており、科によっては学会
発表の機会に恵まれ、アカデミックな雰囲気に触れることもできます。

2.当直に関しては研修医は主に時間外外来を担当します。研修医1年目と2
年目が2人ペアになって診察します。当院かかりつけの患者さんが多いですが、
初診の患者さんが舞い込んでくることもあります。風邪などの軽症の患者さん
からショック状態の患者さんまで重症度は幅広く、さまざまな症例を経験でき
ます。ところが、困った時はすぐに上級医の先生が駆けつけてくれ、研修医だ
けに責任がのしかかるということはありません。

3.当院には3次救命があり、当院の研修では3カ月の研修が必修となってい
ます。症例は外傷が多いですが、内因性疾患・CPAも多数運ばれてきます。重
症患者が多く、研修医が診療内容に深くかかわることは少ないですが、さまざ
まな手技は経験できます。また、ICU管理を学べるという点で非常に勉強にな
りました。

 他にも余談ですが、同期が16人と多く、研修医室という独立した研修医の
みの部屋があるのも利点と考えています。当院は大阪市内のど真ん中に位置し、
ミナミへもすぐの立地にあります。仕事が終われば繁華街に繰り出すことも可
能で、息抜きもしやすい環境にあると思います。
以上、いままで研修生活を行ってきて感じた点を挙げさせていただきました。
文面にしてもなかなか伝わりきらない部分が多々あると思います。当院での研
修に興味をもたれた方は一度見学に来てください。


                     研修医2年目 豊田 久子

 はじめまして、研修医2年目の豊田久子です。研修を開始してもう1年3ヶ月
が経過しました。私は、消化器科→外科→小児科→循環器科→総合内科→麻酔
科とローテートし、現在救命救急部を研修中です。研修1年目は目の前のこと
を追いかけてその日一日を過ごすので精一杯でしたが、2年目になると仕事に
は慣れましたが、進路を考える時期になり毎日「何科にしよう…」と悩むよう
になり、ため息が多くなった気がします。

 私は学生の時に消化器内科か麻酔科に進みたいと思っていたのと、研修をす
るなら全科がそろった病院がいいと思い、大規模な市中病院か大学病院を受験
しました。縁があって大阪医療センターでマッチすることができ、現在楽しく
研修させていただいております。
いざ研修してみると、わからないことや失敗の連続で落ち込むことはたくさん
ありますし、救急外来の当直の日なんて朝から緊張してピリピリしています。
研修は決して楽しいことばかりではありませんが、それ以上に手技が上手くで
きた時の達成感や担当の患者さんが元気に退院していく姿を見られる…など研
修しないと絶対に味わえないことがたくさんあります。またこの病院の先生は
どの先生方も教育に熱心でいろんなチャンスを与えて下さり、気さくで話しや
すい先生が多いということもとてもよかったと思います。また必修科目が多く
選択期間が少ないというのもこの病院の研修の特徴ですが、将来進む科ではな
くても必修科目で研修することによって、どの科に進んだとしても今後必要と
なる最低限の知識や手技を習得できるので、むしろ必修科目の多い研修でよか
ったと思っています。

 初期研修はまだ9ヶ月残っておりますが、当院で初期研修をすることができ
とてもよかったです。去年の春なんてアンプルさえ満足に割ることができませ
んでしたが、今は救命救急科でA-lineを取ったり挿管したり、輸液の管理やカ
ロリー計算をしてTPNや経腸栄養の調整をしたり、血ガスの結果を見て人工呼
吸器の設定を調節したり…去年の今頃では考えられないくらいいろんなことを
するようになり、まだまだ発展途上ですが当初よりは少しはお医者さんっぽく
なれた気がします(笑)
6年生の方は、これからマッチングの時期となり忙しくなるとは思われますが
研修先で迷われている方は是非一度見学に来てみてください。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


**********************************************************************
総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 恵谷秀紀、山崎麻美
     看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
**********************************************************************
 熱中症にならないよう、体調管理に注意してください。
では来月まで。 

http://m-maga.onh.go.jp
メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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