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メールマガジン「法円坂」No.130(2012/3/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



  3月に入り、あちこちで卒業式が催され、特に羽織り袴の女性が目をひきま
す。いつも見慣れているこの光景を3・11の東日本大震災後1年経った今年
は特に感慨深く思います。日常が当たり前ではなく、自分を支えてもらってい
る人との関係を改めて見直した一年でした。
  それでは今年度最後のメルマガお届けします。
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   メールマガジン「法円坂」No.130(2012/3/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 です
 ・診療科紹介 外科 3 下部消化器官
 ・メルマガご愛読の皆さま「患者情報室」をご存知でしたか?
  では「大阪医療センターリボンズハウス」をご存知ですか?
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 東日本大震災の発生から1年が過ぎました。復興もまだ緒についたばかりで
なかなか進んでいないと聞いています。被災された方々に心よりお見舞い申し
あげます。

 さて、昨年の3月11日をどのように過ごしたか、あらためて振り返ってみま
した。今回は私の個人メモですが、お許しください。

 昨年3月11日には医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)の第4回医療
テクノロジー推進会議がKKRホテル東京で開催されており、これに出席してい
ました。METISは、革新的な日本発の医療機器の研究開発を促進し、国際競争
力を高めるにはどのようにあるべきかを産学官が一体となって図ろうとするコ
ンソーシアムであり、2001年に設立され、現在第4期の活動を行っています。
3月11日には半年ごとに開催される推進会議が午後2時から開催の予定で、朝、
病院を出発し、お昼過ぎに会場に到着しました。

 地震の発生した14時46分は、今期のMETISに設けられた4つの戦略会議の1
つである「革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス」についての報告の最
中でした。発生直後、発表が一時中断しましたが、揺れが治まったところで再
開されました。また、報告も次の「未承認医療機器による臨床研究」へと進ん
でいきましたが、その間も、余震のたびに中断され、結局、15時15分に会議は
中止となり、散会しました。

 会場はホテルの11階の大きな会議室でしたが、免震構造の建物ではなく、地
震の揺れは相当なものでした。最初の揺れはたいへんゆっくりで、部屋全体が
揺すぶられるような感じでしたが、その後、下から突き上げるような激しい振
動となり、それが長時間続きました。テーブルの上にコーヒーが出されていま
したが、揺れでカップとソーサーが机の上をガチャガチャと音を立てながら動
き回り、揺れが治まったときにはコーヒーはカップにほとんど残っておらず、
テーブルの上にこぼれ、ソーサーに溜まっているような有様でした。また、天
井にシャンデリアがありましたが、これも大きく揺れ、部品の一部が落下する
有様で、出席者は慌てて壁際に避難する状況でした。また、窓から遠方のビル
が揺れているのが見えていました。

 最初の揺れから数分して、会場でインターネットを見ていた方から東北地方
を中心とする震度6以上の地震であるとの情報が伝えられました。15時頃だっ
たと思いますが、余震で会議が中断している合間に病院に電話をかけたところ、
このときは、まだ、携帯電話が通じていました。副院長にDMATや医療班の出動
要請があると予想されるので、対応を依頼しました。この後は携帯電話は通じ
なくなり、携帯電話のメールが頼りとなりました。

 会議が中止になり、出席者はホテルの人の誘導で非常階段を1階まで降りま
した。その後、出席者の数人とともに、ホテルのある竹橋から大手町を経由し、
東京駅まで徒歩で移動しました。この頃には立て続けの余震は一段落していま
した。路上には周辺のビルから大勢の人が外に出てきており、中にはヘルメッ
トをかぶった方もいました。この時点では周囲の会社も帰宅の決定をしていな
かったようで、皆、ビルの外で状況を見ている雰囲気でした。車の流れもまだ
スムーズでした。

 16時頃に東京駅に着きましたが、東海道新幹線は当然のことながら止まって
いました。アナウンスでは小田原までの線路状況の確認中であり、確認が終了
すれば運転再開もあり得るというニュアンスでしたので、再開を待つことにし
ました。まず、駅構内のコンビニで、食料、飲料、携帯電話の充電器を買い求
めましたが、この時点ではまだものは手に入り、会計に10分程度並ぶだけとい
う状況でした。でも、みるみるうちに列は伸びていきました。その後、東京駅
のJR東海の改札口周辺で待つことにしました。

 改札口に行くとモニターテレビで津波による被災状況が写し出されていまし
た。周辺に大勢の人がいましたが、皆、声もなく画像を見つめるだけでした。

 JR東海では改札口を開放し、出入り自由にしていました。そのため、構内の
トイレも使え、多くの人が利用していました。しかし、構内の通路、階段には
多くの人が座り込んでおり、人一人が通れる程度の隙間しかない状況でした。

 18時40分頃運転再開の予告のアナウンスがなされ、みんなが一斉にホームに
向かって動き出しました。最初に動く予定の列車は、地震発生前からホームに
入っていて地震に遭い、出発できていなかった列車らしく、もう満員の状況で
した。同じホームの反対側はまだ列車は入っておらず、そちら側で待っている
と列車が入構してきました。幸い列の先頭近くに並んでいたので、車内でも座
ることができました。また、この列車が運転再開後、2番目に発車した列車と
なり、この点は幸いでした。

 19時前に東京駅を出発しましたが、小田原までは時速30kmの徐行運転という
ことで、たいへんゆっくりとした進行でした。車内は満員でしたが、見知らぬ
乗客同士で譲り合い、混乱もなく新大阪には翌日0時を過ぎて到着しました。
博多行きののぞみでしたが、新大阪で打ちきりという車内放送でした。

 小田原を過ぎたあたりから、16時頃をはじめとして病院から出された数通の
メールが時折携帯電話に届き出しました。病院に被害はなく、DMATが伊丹空港
に集合したことなどを知りました。折り返して返事をしようにも時期がずれて
しまっていたので、ただ聞くだけに終わりました。

 翌、3月12日には土曜日ではありましたが、病院の関係職員が朝から集まり、
本格的な救援活動に着手した次第です。

 東日本大震災は私個人にとっても強烈な体験でしたが、幸い、1日の不便で
過ごせました。被災地の方々、とくに原発事故の影響を受けられた方々にはこ
れからもたいへんな時期が続くと思います。少しでも早い復旧・復興を祈ると
ともに、当院としてできることには積極的に取り組んでいきたいと思います。


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診療科紹介 外科 3 下部消化管    
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                    外科 安井 昌義

 大阪医療センター外科で2006年4月より勤務しております安井昌義です。当
院の外科・下部消化管グループの紹介をさせていただきます。
 主に大腸癌に代表される下部消化管疾患の外科治療を担当していますのは、
医長・チーフの三嶋秀行、医員の池永雅一と安井昌義、非常勤の宮崎道彦の4
名です。4名全員が日本大腸肛門病学会の専門医および評議員であり、高いレ
ベルの診療が可能であると自負しております。
三嶋は臨床腫瘍科科長を併任しており、外来化学療法室長、院内キャンサーボ
ードの議長も務めております。そのほか、池永は拡大手術、安井は腹腔鏡下手
術、宮崎は肛門疾患における院内オピニオンリーダーとして診療にあたってい
ます。
 
-下部消化管手術、大腸癌手術、腹腔鏡下手術、肛門温存手術-

 2011年の集計では大腸癌手術症例が180例であり、その他の肛門疾患、腸
閉塞手術などを加えて、計280例の手術を施行しました。大阪府内でも有数
の手術症例数を誇ります。大腸癌の治療方針は大腸癌治療ガイドラインを基本
とし、低侵襲手術である腹腔鏡下大腸切除術(年間80-100例)も多くの症例で行
っています。また、肛門に極めて近い部位にある下部直腸癌や肛門管癌に対し
ても積極的に肛門温存手術を行っており、可能な限り肛門を温存することを目
指しています。進行癌に対して化学放射線療法と手術を併用することで根治性
を保ちながら肛門を温存出来た症例も増加しています。

-化学療法、内視鏡治療など-

 大腸癌根治手術後の術後補助化学療法、切除不能進行大腸癌や再発大腸癌に
対する積極的な化学療法も当科で担当しています。近年は分子標的薬などの新
規化学療法薬剤も国内での使用が可能となり、一口に化学療法といってもその
レジメンは多岐にわたります。当科では専門的な知識に基づいた高水準の化学
療法、十分な副作用対策、分かりやすい説明をモットーとしています。
また、下部消化管疾患の治療方針については週1回の定期的なカンファレンス
を消化器内科と合同で行っており、早期癌で適応がある場合には内視鏡下粘膜
下層剥離術(ESD)や内視鏡下粘膜切除術(EMR)を受けて頂くため、外科と消化
器内科との間での切れ目のない連携と診療を心がけています。
その他、新たな標準治療の開発のために多数の臨床試験を企画し、講演や市民
公開講座を通じて、標準治療と知識の普及に努めています。JCOG(日本臨床腫
瘍研究グループ)などの臨床試験グループにも参加し、中心的な役割を果たし
ています。


                     
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 メルマガご愛読の皆さま「患者情報室」をご存知でしたか?
 では「大阪医療センターリボンズハウス」をご存知ですか?
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 2012年3月4日、第2回リボンズハウス・ネットワーク会議が開催されました。
リボンズハウスは、2012年2月末現在で全国14か所となり、昨年に引き続き、
リボンズハウス間の情報共有と、NPO事務局と各リボンズハウスの連携強化
のために、「リボンズハウス・ネットワーク会議」が開催されています。午後
にはNPOが取り組むテーマの中から、「向・心のケア」に関連するセミナー
も実施され、リボンズハウスや臨床現場で患者さんに関わっておられるスタッ
フの方々の学びの場となりました。
昨年9月、320人の方に対し、患者情報室・リボンズハウス利用者アンケートを
取り、80人(25%)から回答をいただくことができました。「患者情報室をご
存知でしたか?」の設問で、知っていたと答えた方が61人(76%)に対し、
「リボンズハウスをご存知でしたか?」の設問では、知っていたと答えた方が、
38人(48%)にとどまりました。
会議の席で、大阪医療センターリボンズハウスが課題とした、認知度の低迷は
大阪医療センター固有の課題でなく、この低い認知度をいかにして引き上げる
かが、共通課題であると考えさせられました。
そこで、この大阪医療センターメールマガジンをご愛読の皆さまに、「NPO
法人キャンサーリボンズ」、「リボンズハウス」、「大阪医療センターリボン
ズハウス」の個々の活動を紹介することで認知され、それらの情報が皆さまの
口コミなどを通して、僅かでもリボンズハウスの認知度を上げていただければ
幸いと存じます。

「NPO法人キャンサーリボンズ」とは・・・
がん患者さんの「治療と生活」をつなぐ「NPO法人キャンサーリボンズ」が、
2008年6月23日、発足しました。
日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人が一生涯にがんにかかる今、がんは全
ての人にとって他人事ではありません。誰もが支える側にも、支えられる側に
もなります。
「キャンサーリボンズ」は、がん患者さんの自分らしく少しでも心地よい生活
に役立つ情報やケアを中心に、お互いに思いあい、支えあえる環境づくりを目
指します。
・キャンサーリボンズホームページ →http://www.ribbonz.jp/
cancerribbonz/index.htm

「リボンズハウス」とは・・・
がん患者さんの「治療と生活」をつなぐ、具体的な情報とケア体験を提供する
場所です。
医療者やヘルスケアに携わる多くの専門家の手によるプログラムを通して、患
者さんがより自分らしく少しでも快適な生活を送れるよう、サポートしていき
ます。また、広く地域に開かれたスペースとして多くの人々が情報を共有し、
支えあいを実践できる場になることを目的としています。医療施設、ショッピ
ングモールなど国内外のさまざまな場所に開設し、各地域の特性を活かしなが
ら、立地に合ったソフトを展開していきます。
・リボンズハウスホームページ    →http://www.ribbonz.jp/house/index.
htm

「大阪医療センターリボンズハウス」とは・・・
2009年12月14日、当院外来診療棟1階にある患者情報室に、NPO法人キャン
サーリボンズの情報発信拠点となる「大阪医療センターリボンズハウス」を併
設しました。
患者情報室は、訪ねてくださった患者さんやそのご家族が病気について詳しく
調べたり、検査・治療方法に関する情報が得られる部屋として利用していただ
いています。この「リボンズハウス」の開設は、従来からがんにも取り組んで
いますが、更に「リボンズハウス」という機能を加えて、より一層いろんな方
々にがんの情報を提供しようということで開設しています。
具体的には、がん治療に関する情報や医療相談のほか、メイクアドバイス、医
療用ヘアウィッグ(かつら)の紹介などです。

−コーナー紹介−
*情報検索コーナー : がんに関する情報を入手するコーナーです。パソコン
2台が設置され、がんに関する情報を提供しているサイトがテーマ別に紹介さ
れており、アクセス可能です。
また、がんの治療や生活に関する本、月刊誌「がんサポート」、体験談などが
スペース内で閲覧できます。休憩がてらにも、ゆっくりお読み下さい。

*映像視聴コーナー : 
・よりよい「治療と生活」のための皮膚症状対策 〜誰でもできる簡単スキン
ケア〜 のDVDをご視聴ください。患者さんのQOLを少しでも維持、ある
いは高めていただける一助となれば幸いと存じます。
・「キレイの力」プロジェクトで制作された、がん治療中の悩みに答える美容
のノウハウ(キレイを味方にいつでも自分らしく)を紹介するDVDもご視聴
ください。DVDは「ウィッグや帽子の活用術」「山崎多賀子さんによる悩み
別メイクのポイントレッスン」「治療中のシャンプーのしかた」「よくある疑
問Q&A」に分け、具体的に紹介しています。ぜひ、ご活用ください。
・ビューティコーナー : DVDを見ながら、リカバリーメイクが体験できま
す。乳がん体験者でもある美容ジャーナリスト、山崎多賀子さんが提案するリ
カバリーメイクの小ワザを演出するメイク用品も自由にお試しいただけます。
山崎多賀子さんのワンポイントメイクアドバイスを紹介する“ビューティ通信
”は、お持ち帰り可能です。

*医療用ヘアウィッグ(かつら)展示・試着コーナー : ウィッグ展示・試着
コーナーを設置しています。ご試着時はカーテンを引くことで、外部からの目
線など気にすることなく試着できるよう、配慮しています。ぜひご活用下さい。

*がん支え合い応援グッズコーナー : がん支えあいシンボルソングCDや、
シンボルマークのアイリス・ピンバッジ、動物の写真ポストカードセットなど、
NPO事務局関連グッズの取り扱いや皆様からのご寄付の受付を行うコーナー
です。

今回、「災害対応訓練」DVDと、ウタウ病院コンサートテーマソング「笑顔
があれば」のCDを、大阪医療センターリボンズハウス オリジナルがん支え
合い応援グッズとして作成しました。
募金やがん支えあい応援グッズを通して皆さまからいただいたご寄付は、リボ
ンズハウスの企画、テーマ別プロジェクトの推進等に役立てさせていただきま
す。皆さまからの温かいご賛同、ご支援をお待ちしています。

−イベント・セミナー紹介−
*「リボンズハウス勉強会」への参加 : 「大阪医療センターリボンズハウス」
では、がん患者さんやご家族の方が、生活するうえで困っている治療の副作用
や、がんの痛み、腕のむくみ、リラックス方法などの勉強会(毎月4回)を行
っています。
また、医療用ウィッグについて「スヴェンソン」の専門カウンセラーが、ウィ
ッグの使用方法や、お手入れ方法、化学療法に伴う頭髪のケア相談など丁寧に
アドバイスしてくれます。どなたでも自由に参加(参加費無料)できます。み
なさんぜひ、ご来室ください。
*サロンへの参加 : 患者情報室・リボンズハウスでは、乳がん患者によるサ
ロン「女性のがん体験者のつどい」を毎月(第3金曜日)行っています。
 「副作用がつらい」「手術が不安」「孤独を感じる」「再発が心配」「うつ
症状かも」「脱毛がショック」など同じ体験をした女性同士、語り合うだけで
すが、心が少しでも楽になることを願っています。患者さん、ご家族の方、お
気軽にご参加ください。ご案内は、患者情報室・リボンズハウスのボランティ
アが行います。ご来室をお待ちしています。
*「がん支えあいの日」記念イベントへの参加
1.平成22年1月11日:リボンズハウス開設記念イベント
「支えあいの輪〜スター混声合唱団in大阪医療センター」を開催
2.平成22年7月4日:第2回支えあいの輪
「Beayty & Laugh 〜美と笑いの効用」キャンサーリボンズin大阪を開催
3.平成23年7月10日:第3回支えあいの輪
「ウタのタネ in 大阪医療センター」を開催
がん患者さんやご家族をはじめ、地域の方々にも「支えあいの輪(がんと向き
合い支えあいの輪を広げよう)」を大きく広げられるよう、今後もこのような
心あるイベントを継続して参りたいと考えています。

 大阪医療センターリボンズハウスは、がん患者さんやご家族をはじめ、地域
の方々にも広く利用していただけるスペースとして、がん情報の提供やイベン
ト、セミナーを行っています。
また、自由に書籍や体験談など手にとって読んでいただいたり、居合わせたほ
かの患者さんやスタッフとの“おしゃべり”を楽しんでいただくリラックスス
ペースでもあります。
がん患者さんのための「大阪医療センターリボンズハウス」を、皆さんと発展
させていきたいと希望しています。ぜひ一度足を運んでみてください。
お待ちしています。

*「患者情報室・リボンズハウス」では、人と情報をつなぐボランティアを募
集しています!
ボランティアには、利用者お一人おひとりに必要な情報を得ていただくお手伝
いを、お願いしています。資格は問いません。来室された患者さんやご家族の
方と一緒に、病気について本やインターネットを使って調べたり、患者さんの
お話しを聞いていただくだけでもかまいません。
来室者の方が利用しやすく、“ホッとできる空間”を一緒に作ってくださる方、
少し空いた時間でお手伝いをしていただけるなら大歓迎します。
ボランティアを希望される方、お待ちしています

お問合せは、独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター
・管理課ボランティア担当    TEL:06−6942−1331(代表)
・ボランティアホームページ →http://www.onh.go.jp/volunteer/
・患者情報室・リボンズハウスホームページ →http://www.onh.go.jp/jouho
/jyohousitu.html


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      看 護 の こ こ ろ 
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                       救命センター 北方 梨佐

3月に入りましたがまだまだ寒い日が続いています。春夏秋冬の中で冬が一番
苦手な私にとって、早い春の訪れが待ち遠しい今日この頃です。皆様いかがお
過ごしでしょうか。
 春になると、以前勤務していた外科病棟で出会った患者さまに掛けていただ
いた素敵な言葉を思い出します。それはちょうど2年前、救命センターへの異
動が決まった直後のことでした。その年は例年になく温かく、2月末にはすで
にコートがいらないくらいの温暖な気候でした。当然、桜の開花も早く3月末
にはすでに大阪城公園もすこしピンク色に染まりかかっておりました。
 患者さまは胆管がんの終末期の女性でした。長い闘病生活の中、なかなか退
院の目処も立たず、病室から見える大阪城を眺めながら「お花見には行ったの?
」と私に問いかけてくださいました。私は「まだなんです。通りすがりに綺麗
だなとは思っているんですが、ゆっくり眺める時間がなくて。」と答えると
「仕事ばっかりして、「気が付いたら桜も散ってた」なんてことにならないよ
うにね。」と笑いました。そして「そうですね、気をつけます。」と答えると
「あぁ、でも若いからね、自分が花ならそれでも良いかな」と笑いかけて下さ
いました。その言葉を聞くまで、意識をして四季の訪れを感じたことのなかっ
た私は日本人にとって、春には桜、夏には向日葵、秋には秋桜や金木犀、冬に
は山茶花など四季を彩る花々がもつ意味を考えたこともありませんでした。そ
して、癌を宣告され、来年の桜を見れるかどうかもわからない患者さまにとっ
て、お花見に行けるのに行こうともしない私のような若者がもどかしく感じた
ことと思います。また、病室の中では感じられない季節の訪れを、私たち看護
師を通して感じたかったのかも知れません。
 それからしばらくして救命センターへ異動となり、初めて受け持った患者さ
まと一緒に散歩に出かけた時、病院の西門にある桜を見に行きました。すると、
それまで言葉数の少なかった患者さまが桜に関する思い出や、かつて見た満開
の桜が綺麗だった場所のことなど色々なエピソードを話してくださいました。
その時、再び季節の息吹を感じることの大切さを感じ、そのことを教えてくれ
た外科病棟の患者さまに感謝の思いがこみ上げてきました。
それ以来、慣れない環境や新しい知識・技術の習得に追われる中、いつも私の
頭の中には患者さまから掛けていただいた言葉が残っています。そしてその言
葉は、仕事で辛いこと・苦しいことがあっても「どんなに厳しい冬の後にも必
ず穏やかな春の訪れがある!」と今でも私を応援してくれている気がします。
今年はまだまだ寒い日々が続きますが、患者さまにいただいた素敵な言葉を胸
に、病室の中では伝わらない四季の息吹や天候など何気なく過ごす日常の中に
ある変化を患者さまにも伝えていければと思います。

ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 川北 祝史

 3月末で2年間の初期研修が終了し、4月からは後期臨床研修医としての一歩
を踏み出す予定です。今回、研修医日記の作成依頼があり、折も折故、2年間
の初期臨床研修を振り返りつつ、思うことを述べたいと思います。
 まず、当院の初期臨床研修制度自体についてです。当院では、総合内科(腎
臓、呼吸器、血液、脳卒中、糖尿病)、消化器内科、循環器内科、一般外科、
小児科、産婦人科、麻酔科、救命救急センター、地域医療、精神科のローテー
トを必須としています。当院は症例数の多い総合病院であり、かつこの制度を
以前と変わらず維持しているため、臨床医としての基礎を育む上で、当院はバ
ランスが取れており、恵まれた環境にあると考えます。EBMも適切に実践され
ており、臨床医としてのスタンスの確立においてもまず間違いはないでしょう。
また、上記に重複しますが、「救命救急センターで3次救急の現場に携われる
こと」自体にも大きな魅力があると言えます。様々な病態を有する重症患者の
全身管理を、初期臨床医の時期に経験しておくことは、将来どの科に進むにし
ろ、確実に活きてくる経験であると考えます。
加えて、臨床の合間には比較的時間的なゆとりもあり、その部分で自由度の高
い環境であるとも言えます。
上記を参考の上、是非当院での初期臨床研修を考慮下さい。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 恵谷秀紀、山崎麻美
     看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 花屋の店先にチューリップが並んでいて、思わず買って帰りました。春物の
衣服を着るには肌寒い日が続いています。せめて家の中には春の花を飾って気
分を明るくしたいものです。人事異動等でお世話になった方々とのお別れがあ
りますが前途を祝ってお送りしたいと思います。では、次号まで。 

http://m-maga.onh.go.jp
メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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