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 メールマガジン「法円坂」No.136(2012/9/19)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



9月に入り朝晩過ごしやすくなってきました。南海トラフの新データの発表で
新たな防災対策が必要となってきました。大阪府の880万エリアメール等、自
分自身の具体的な行動が問われています。備えあれば憂いなしです。
  それでは今月号のメールマガジンをお届けいたします。

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   メールマガジン「法円坂」No.136(2012/9/19)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 です
 ・VA留学 報告
 ・映画とトークの会「小児がんの病棟に、ボランティアを」に参加して
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 「m3.com」というサイトがあります。ソニーグループに属するエムスリー
(株)が提供するもので、 「医師20万人以上が登録する【日本最大規模の医
療専門サイト】」だそうです。そこから毎日メールマガジンが送られてきます
が、9月5日に配信された「臨床ダイジェスト 循環器科」の「m3.com編集部
のオススメ」のあるヘッドラインに興味を引かれました。

 それは「AHA、不適切移植対策に協力(米学会通信)」というものです。AHA
(American Heart Association)はアメリカにおける2つの大きな循環器関連
学会の1つで、実質上、国際標準になっている学会です。(もう一つは
American College of Cardiology; ACCです。)私もAHAの会員で、かつ、
Fellowでもあることと、「不適切な移植」とはどういうものなのかということ
で気になりました。

 「移植」というとまず思い浮かぶのが「心臓移植」であり、また、「臓器移
植」です。また、最近は、心筋細胞に分化する心筋幹細胞や、心筋細胞を培養
して作製した心筋シートを、心筋梗塞などで心筋細胞が減少し機能が低下した
心臓に移植する「細胞移植」や「心筋シート移植」が先端医療として実施され
ています。

 そこで、どのような移植で適切性が問題になっているのかと本文を見に行き
ました。すると、そのタイトルは「植え込み型除細動器の不適切移植に対策、
米司法省や公的医療保障制度の運営主体を支援」ということでした。すなわち、
「移植」ではなく、「植込み」の問題でした。

 「移植」は「transplantation」の訳語であり、「implantation」は「植込
み」と訳されています。(日本循環器学会の発行する「循環器学用語」でもこ
のようになっています。)ところが、わが国の診療報酬点数表では植込み型除
細動器を植込む手術の名称が「植込型除細動器移植術」となっているので、
「不適切移植」としたのかもしれません。健康保険制度で使用される言葉がし
ばしば医学用語と異なる1例かもしれません。しかし、最初のヘッドラインの
みでは誤解を与えてしまいます。

 ところで、「移植」と「植込み」の用語の違いは別として、AHAが司法省や
CMS(the Center for Medicare and Medicaid Services)に協力することとな
った「植込み型除細動器」の請求に関わる詐欺行為は見過ごせない問題です。
アメリカには日本のような国民皆保険制度はないことはよく知られていますが、
高齢者に対してはMedicareと呼ばれる公的保険制度があり、国が運用し、税金
が投入されています。したがって、Medicareへの不正請求は私的保険以上に問
題視されることになります。

 今回の問題は、植込み型細動器を適応のない患者に植込み、診療費を請求す
る事例に対する対策のようです。植込み型除細動器そのものが高額な医療機器
(1台数百万円)であり、その手術料は日本でも約13万円していますから、植
込み型細動器の植込み1例で高額な診療費になります。

 問題となった事例について植込み型細動器の植込みが適切であったかを判断
する基準を司法省とCMSが作成することに関し、AHA等の学会が協力を表明した
というのが最初の記事の内容でした。

 日本でも数年前に、心臓カテーテル検査や冠動脈造影術の必要のない患者さ
ん多数に検査を行い、高額な診療収入を得ていた医師の事件が報道されました
が、同様の事例と思われます。

 最近、診療報酬の算定基準に学会のガイドラインが採用されるようになって
います。例えば、狭心症の原因となる冠動脈の狭窄に対し、それを拡張するた
めに行われる「経皮的冠動脈形成術」に関して、「当該手術が、日本循環器病
学会、・・・(複数の学会名)の承認を得た「急性冠症候群の診療に関するガ
イドライン」及び「冠動脈疾患におけるインターベンション治療の適応ガイド
ライン」に沿って行われた場合に限り算定する」という条件がついています。

 今後、医療費はますます膨脹していくものと予想され、それに対応すべく消
費税の税率引き上げも決まりました。限られた医療資源を有効に活用していく
ためには、これからも「かかった医療費の透明性」が求められることになりま
す。したがって、学会等の作成するガイドラインが医療経済的にも重要になっ
てくるものと思います。


American Heart Association comment: Proposed Department of Justice 
Settlement Framework, http://newsroom.heart.org/pr/aha/proposed-
department-of-justice-238064.aspx


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         VA留学 報告     
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                   放射線診断科 後期研修医
                   吉川 聡司

 皆様、初めまして。国立大阪医療センター、放射線診断科、後期研修医、吉
川聡司と申します。2012年6月およそ2ヶ月間VA-NHO programを通して、アメリ
カ、ロサンゼルスのVA hospitalに行かせて頂きました。

 今回は、滞在中に感じたアメリカの医療制度の良い点をお話ししたいと思い
ます。断っておきますが、アメリカの医療制度は日本のそれよりも劣悪なもの
です。しかし、日本で医療をする私が、アメリカの悪い点や改善すべき点を話
しても意味はありません。それは、おそらくロムニー氏ではなく、オバマ現大
統領の仕事でしょう。

ここでは次の1.専門科選択における自由の制限、2.医師の給与格差、3.規模の
大きな病院、という3つについて考えてみます。

 まず、第一に専門科の選択ですが、日本では研修医2年が終わった後、好き
な科に進みます。アメリカでは単純化を恐れずに言えば、成績のいい順に自分
の行きたい専門科を決めます。成績が悪ければ人気のない科に行くということ
になります。これは、疾患数に対して必要な専門科の医師数は決まっていると
いう考えに基づいています。
私はこの考えには賛成ですが、反論として、成績の良くない医師が人気のない
科に行くということが避けられないというものがあります。
これは2つの点から見当外れです。
1つは、日本の様に自由にさせていれば、成績の良い者も、悪い者も人気の科
に行くだけで、人気のない科には誰も来ません。それでは外科医、産婦人科医
の減少は止まりません。確かに、専門科選択の自由に制限を加えれば、本来、
別の科を選んでいたかもしれない成績優秀でない医師が、人気のない産婦人科
医になるかもしれません。しかし、そこは教育によって担保できると信じてい
ます。産婦人科医がいなくてたらいまわしにされるより、学生の頃成績が悪か
っただけのちゃんと教育された産婦人科医に診てもらう方がよいとは思いませ
んか。
そして、なにより成績と良い医師というのは関係ないということです。これが
2つめの理由です。医師として働いてみると、学生の頃の成績と良い医師は一
致していません。今の日本の現状は、患者にとって良いとは言えないと考えて
います。

 2つ目の給与格差ですが、日本では勤務医と開業医の給与差がアメリカより
も大きい様です。もちろん、開業医はリスクを負い、また、控除前の収入と比
較されてしまっていることもありますが、平均で言えば開業医の給与は、勤務
医より多いものとなっています。専門性の非常に高い心臓血管外科医の給与が、
開業医より少ないということが普通にまかり通っているわけです。これでは開
業医になりたがる医師が増えるのもしかたありません。これは患者にとって不
利益ではないでしょうか。

 3つ目ですが、アメリカの病院は規模が圧倒的に大きいものばかりです。日
本の大きな市民病院3つを1つにまとめたような病院ばかりです。スケールメリ
ットがある訳で、一見、患者にもメリットがあるように思えます。教育により
良い医師が生まれる、手術数を多く経験した医師がいる、良い研究ができる。
全て患者のメリットです。
ところで、人口1000人あたりの医師数は日本で2.1人、アメリカは2.7人です。
あまり変わりません。広いアメリカに市民病院3つを1つにまとめたような病院
を作るとどうなるでしょう。単純に言えば、最悪の場合3つ先の市民病院まで
大きな病院がないということです。幸い日本の医師は勤勉で、アメリカの様な
スケールメリットがなくても世界トップレベルの医療を維持できています。確
かに、臨床研究はアメリカに劣る面は否めませんが、臨床研究のために利便性
を犠牲にしてまで真似する必要があるかは疑問です。

 実際にアメリカでの体験を通して、日本の医療制度は世界でも有数の優れた
ものであることを確認するとともに、問題点も見出せました。このような良い
機会を頂いたことをこころより感謝申し上げます。


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 映画とトークの会「小児がんの病棟に、ボランティアを」に参加して
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 去る9月7日(金曜日)特定非営利活動法人・日本病院ボランティア協会(N
HVA)主催、映画とトークの会「小児がんの病棟に、ボランティアを」に参
加しました。

映画上映:ドキュメンタリー「大丈夫。」
トーク :細谷亮太先生(聖路加国際病院副院長)
     伊勢真一(ドキュメンタリー映像監督)
会場  :クレオ大阪西ホール

 会場を埋め尽くす程の参加者への、(特)日本病院ボランティア協会・信田
禮子理事長の挨拶で始まりました。
 伊勢真一監督の映画「大丈夫。」。この作品は、40年来、小児がん治療の最
前線で、子どもたちの「いのち」と向き合い続けてきた小児科医・聖路加国際
病院副院長の細谷亮太さんの世界を、俳人・細谷喨々(細谷亮太医師の俳号)
の俳句で綴ったヒューマンドキュメンタリーです。
「大丈夫」は、細谷先生の口グセ。聖路加国際病院では、小児がんの子どもた
ちに、郷里(山形県・河北町)の細谷医院では、風邪や下痢などの診察を終え
た子ども一人ひとりに必ず一言「大丈夫」と添えます。すると、先生の「大丈
夫」を聞くと、子どもや付添いの家族たちの表情が和らぎます。なぜか、観て
いる私もホッとします。「大丈夫」は、生きることへの励ましであり、また、
祈りのことばでもあるそうです。
この映画のタイトルは”大丈夫。”。「大丈夫」という言葉の後ろに「。」が
付いていますが、これは伊勢真一監督が添えたもの。声に出して「大丈夫。」
と読んでみて欲しい。何だか「自分自身にも言ってるように聞こえる感じがす
る」と「。」を付けたのだとか。

 いせFILM発行書籍「大丈夫。―小児科医・細谷亮太のコトバ―」より
私(細谷)と月本先生(済生会横浜市東部病院こどもセンター)と、今は故郷
の高知、南国市で開業(あけぼのクリニック)の石本先生とで十年前から続け
ている活動があります。小児がんであることを告げられて治療に頑張った、又、
現在も頑張っている子ども達のためのキャンプです。強力なボランティアがた
くさん手伝いに来てくれます。
自然と動物、そして人間同士の「たましい」の触れ合いを目ざして、テレビ、
ゲーム、すべてシャットアウトして、三日ないし四日を自然の中で過ごします。
すると、たった三、四日だけの期間なのに、子ども達とボランティアの「こと
ば」が完全に再生します。彼らの口からでる「ことば」が「死んでいることば」
から「生きていることば」になるのです。これは、本当に驚くべきことです。
のキャンプに来てくれた子ども達のほとんどは、また来年も来たいなと言って
くれます。何年か経つと、参加者がボランティアに変身して協力してくれるの
は、人と人とが「こころ」のこもった「生きていることば」でつながる心地良
さに気付いたからとも言えるでしょう。(映画「大丈夫。」製作上映委員会編
著より転載)
「何年か経つと、参加者がボランティアに変身して協力してくれるのは、人と
人とが「こころ」のこもった「生きていることば」でつながる心地良さに気付
いたからともいえるでしょう。」この文面に、大阪医療センターで活動するボ
ランティアがあるべき姿を「垣間見た」気がします。
この映画を観て、こころに残っている俳句が2句あります。

一つは「朝顔の花数死にし子らの数」というものです。

「亡くなる」という言葉を使うより「死ぬ」と言った方が私の悲しみが伝わる。
よそよそしくないからだ。「死なれた」の方がより淋しい。朝顔の花をみなが
らいままで何人の子ども達に死なれただろうとふと思った。

そして一つは「死にし患児の髪洗ひをり冬銀河」

病理解剖が終って解剖室の技師さんを手伝う。冷たい水道水でもう何もいわな
い子の髪を洗ってやる。ずっと忘れないからなと約束しながら。

 上映後は、細谷亮太先生と伊勢真一監督とのお二人によるトークショウ。
 監督は、「小児がんは、40年前は生きることの叶わぬ病気。でも今は、小児
がんは治る病気で7〜8割の子どもが治っている。けれども、見かたを変えれば、
2〜3割の子はまだむずかしい。生きることが叶わなかった子供たちの想い、子
どもたちのいのちのことを伝えたい」とおっしゃっていました。
細谷先生は「一人ひとりの子どもを忘れないでいることが務めだと感じていま
すし、そうすることで自分も生かされているという気持ちになります。もう自
分ではなにも言えない亡くなった子どもたちをとても身近に感じます。ずーっ
と彼らが傍にいるような気がします。6才で亡くなった子には6才なりの、4才
で逝った子には4才なりの人生の長さがあり、本人にも家族にも思い出がいっ
ぱいあるはずなのです。大人になれずに死んでしまって本当に無念だろうなと
思う反面、彼らは彼らなりの人生を生きたのだという気もします。」と述べら
れています。
この映画からは、細谷先生の子どもたちへのやさしさや痛み、人間くさい人柄・
・・が伝わってきます。先生がいろいろな経験をされてきたことも分かりまし
た。と同時に、生きることが叶わなかった子どもたちが、あの時、あの場所で、
しっかりと生きていたという「証」が残されています。そして、与えられたい
のちを、「今」を大事に生きようと思える映画でした。
 今回の映画とトークの会「小児がんの病棟に、ボランティアを」に、当院の
ボランティア8名が参加しました。参加者それぞれの想いで受け止められたよ
うに感じています。このような機会を与えていただいた(特)日本病院ボラン
ティア協会の皆さまに感謝いたします。

 細谷先生は小児がんで亡くなった、たくさんの子どもたちを思い、数年前か
ら「へんろ道落椿ふまぬやうふまぬやう」と、四国遍路を続けられています。
これからも激務が続くことでしょうが、益々のご健勝とご健詠を、そして子ど
も達の「いのち」と向き合い続けていただくことを願うばかりです。

◆メルマガご愛読の皆さま、大阪医療センターでは病院ボランティアを募集し
ています。
病院で自ら進んで労力、時間、技術などを提供して、患者さんにやさしさとう
るおいを提供すると共に活動を通じてボランティア自身の成長にも役立つこと
ができる活動です。資格は特に要りません。自分自身が健康であり、優しさと
何事にも積極的に取り組む気持ちがあれば活動できます。また、活動回数は、
個々のライフスタイルに応じて決めていただいています。服装は活動しやすい
服装でいいですが、ピンクのエプロン・胸章など用意しています。
現在100余名のボランティアの方々が活動されています。一緒に活動してみま
せんか。ボランティアを希望されます方、お待ちしています。
管理課ボランティア担当までご連絡ください。

・ボランティアホームページ→http://www.onh.go.jp/volunteer/
・電話番号→06−6294−1331(代表) 
・患者情報室ホームページ →http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html


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      看 護 の こ こ ろ 
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                       東10 福井 景子

 暑さも落ち着き、食べ物のおいしい季節となってまいりましたが、皆様いか
がお過ごしでしょうか。私は妊娠6カ月目に入り食欲も増し、食欲と体重コン
トロールとの間で悩む毎日を送っております。
 私は昨年結婚し、その後ある疾患が見つかり半年間内服治療を行いました。
これまで大きな病気はしたことがなかったので、今回の疾患も症状が出現する
前の早い段階で検査をして頂き、発見・治療して頂いたことに感謝しています。
当院での内服治療中は医師の丁寧な説明と外来看護師の連絡調整で、勤務しな
がらでも体調に問題なく診察・治療を受けることができました。また、病院内
だけでなく保健所との連携など地域との連携もとれていることを感じることが
できました。居住地域の保健所の保健師からはこまめに体調・内服確認の連絡
が入りますし、病院への治療状況の確認など私の知らないところで連絡調整さ
れている様子に頭が下がりました。
そんな内服治療中は薬剤による胎児への影響のおそれがあるため妊娠すること
ができず、投薬終了後今回の妊娠となりました。自分が妊娠できるのかどうか
も私の中では不安だったので、妊娠がわかった時には本当に嬉しかったです。
内服治療中の体調に変化がなかったのとは一転、妊娠してからはつわりや胎動
など日々変化する体調にびっくりさせられています。私は当院で疾患の治療も
妊娠中の診察も受けていますので、電子カルテでの情報共有など、疾患への理
解もよりしてもらいやすい環境にいるのではないかと思います。また、居住地
域では疾患の治療時にお世話になった保健師が現在も妊娠中の私の体調確認を
してくださっていますので、こちらも情報共有がされている安心感があります。
今回の治療・妊娠を経験し、病院内や地域で情報が共有され継続的な医療を受
けられることは安心に繋がるということを改めて実感しました。
 私は30歳を過ぎてから初めての妊娠・出産となりますので、同年代お母さん
方から見れば、看護師なのにこんなことも知らないの?と笑われてしまうよう
な知識の少なさと経験したことのない症状の毎日に不安でいっぱいなのが本当
のところです。しかし、当院には現在妊娠中の副看護師長が私以外にも数名お
り、他にも出産・育児経験が豊富な職員が病院内に沢山いるためとても心強い
です。わからないことや不安なことがあればいつでも相談できる環境にいるこ
とをありがたく思っています。さらに、体調とワークライフバランスを考えた
看護師長の勤務調整や病棟スタッフの勤務中の協力には本当に助けられていま
す。こんな私でも産休まで看護という仕事ができるということは、院内全体の
協力なしには到底できるものではありません。当院で働いていて本当によかっ
たと心から思う毎日です。患者様にも心配して頂いたり、優しい言葉をかけて
頂いたりすると大変申し訳ない気持ちになりますが、とても嬉しいです。患者
様に安心して治療を受けて頂けるように、またスタッフにできるだけ迷惑をか
けないよう、産休までの数カ月、自分にできる看護を精一杯行い、元気に出産
を迎えられるよう頑張りたいと思います。


ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                    研修医2年目 三反田 拓志

 大阪医療センターに赴任して1年数ヶ月が過ぎました。1年も経つと少しは成
長したかも、と思いきや、1年目の研修医に質問をされるとまず言葉に詰まっ
てしまう毎日です。知らないことが多くて楽しい日々を送っているためか、1
年の経過が早いのに自分でも驚きます。気づけば第2次就職戦線真っ只中の8月
ですが、これまでに感じてきたことを書かせて頂きます。

#研修システム
 研修システムも年々徐々に変わっている様です。今年からは救命救急の研修
が1ヶ月減り、総合内科の外来研修が1ヶ月追加されました。研修病院という
ことで、指導医の先生方も慣れておられます。研修医でも割と気軽に質問でき
(もちろんある程度調べてから)、質問したもん勝ちなので、是非とも質問し
まくることをおすすめします。聞いた話が妙に残っていて、そういえば、と助
かることも多々あります。
また、研修をする中で、システムや物品などに何か思うことがあれば、当直後
に提出する当直日誌に、意見を書く場所があります。ここに何か書けば、病院
の幹部の方々が目にすることになり、研修医の意見を吸い上げてくれます。討
論の顛末も、研修医室に貼り出されます。
研修していて、思ったよりシュミレーション機材って使いません。図書室も自
前の椅子があるのでコピー機以外使いません。専用のUp to dateなどはありま
せんが、論文なら幾許か種類が読めます。
以上をまとめますと、研修は自分次第かと思われます。

#衣食住
 衣食に関しては、選択肢が大量にあるのでまず困ることはありません。
住に関しても幸いなことに、職員寮があります。昨年まで、閉鎖病棟を転用し
たというサティアンが実在していたそうですが、都市伝説よろしくお目にかか
ることはありませんでした。
その代わり、案内されたのが同じく敷地内にある築数十年の家族寮。しかも、
住居の住所を知ったのが、転入2日前。3K、家賃9000円と書くと途方もなく良
い条件の香りがしますが、どういう訳か、今や最後の研修医住人となっていま
いました。そんな宿舎も住めばなんとかで、近いおかげで遅刻せずにすんだこ
とも何回か。
現在は新職員寮を建設中ということで、単4電池4個が不要のお風呂、洋式ト
イレ、みたこともないほど超巨大エアコン、くしゃみとは無縁の快適ライフに
なることでしょう。

#研修環境
 マッチングの会場に行けばわかりますが、大阪大学の方々が多くマッチング
をうけているので、必然的に同期の割合は毎年半分くらいです。英語の科学雑
誌の記事2本読んで、全訳もしくは要約、内科の問題が多めのオリジナル50問
の5択を乗り越えれば、研修開始です。近畿とは実家も大学も無縁だったので、
不安でしたが、思ったよりはあっさりととけ込めたような気がします。最初の
1ヶ月は各科紹介などの座学なので、終わればだいたい誰かに遊んでもらって
ました。16人という数も飲み屋を占拠するにも程よい人数で、当直の回数も月
4回とこれまた丁度よい位と思います。僕の病院カルテには彼・彼女達が登場
して、処方してくれたり、診察してくれたりと、休養を勧めてくれたりと、い
つも助かります。働く中でも、症例についてああでもない、こうでもないと議
論するのも勉強になるし、今年になってから開始した論文の抄読会をやってみ
たりと、刺激を受けることも多くて楽しい感じです。
 また、研修医だけの研修医室があり、個人に机とネット配線が利用可能なの
が非常にありがたい。住居よりも快適環境なので、思わず長居してしまいます。
研修医室の住人と化してしまいます。
今年から院内にコンビニも開店し、その気になれば住居は要らないかもしれま
せん。

#総括
2年という時間はかなり短いので、思い切って何でもやってみる研修医生活を
送ると、充実することまちがいなしと思われます。


                    研修医2年目 詫間 智英子

 研修医2年目の詫間智英子です。大阪医療センターでのこれまでの初期研修
について振り返りたいと思います。
 1年目は主に外科、総合内科、消化器内科、循環器内科、総合救急部を中心
に研修します。どの科の先生方も熱心に指導してくださり、他科へのコンサル
トもしやすく、有意義な研修をすることができました。大阪医療センターの初
期研修の特徴として、選択期間が4ヶ月と短いことがあります。私は内科志望
ですが、外科や総合救急部で得た知識や技術は時間外外来当直に大変役立って
います。選択期間が短いことはデメリットではなく、たくさんの科で研修をす
ることは必ずどこかで役に立つと思います。
 2年目は麻酔科、小児科、産婦人科、精神科、地域医療等の必修科と4ヶ月の
選択科での研修があります。私は総合内科、放射線科を選択しました。1年目
での総合内科研修は3ヶ月間で総合診療部、腎臓内科、血液内科、呼吸器内科、
脳卒中内科、糖尿病内科を同時にローテートします。十分に研修することがで
きないのではないかと感じるかもしれませんが、内科志望である私にとっては
各科の特徴を短期間に知ることができ、充実した研修をすることができました。
2年目の選択期間に6科のうち、腎臓内科、総合診療部を選択して、現在更に深
く学ぶことができています。

 ここからは、研修以外のことについてお話したいと思います。まず、大阪医
療センターは谷町四丁目駅に直結しており、難波、梅田へすぐにでかけること
ができるという抜群の立地条件です。日中にがんばって仕事をした後、研修医
同士や各科の先生方と食事をしたり、女子会をしたりと楽しい毎日を過ごして
います。特に女子会は1年目女子会、2年目女子会、1・2年目合同女子会と頻繁
に開催されています。
 興味をもたれた方は、ぜひ一度見学に来てみてください。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 恵谷秀紀、多和昭雄
     看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 9月から、新しく看護助手さんや 保清員さんを当院の職員として迎えまし
た。医療関係者にとっての当たり前の環境が、見るのも聞くのも初めての方た
ちでカルチャーショックもあるだろうと思います。まずは気持ちよく挨拶を交
わして緊張をほぐして迎えていきましょう。  それでは次号まで。

http://m-maga.onh.go.jp

メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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