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メールマガジン「法円坂」No.156(2014/5/16)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 先月のメルマガの巻頭の言葉は、「春です。」で始まっていますが、それから、
1ヶ月しか経っていないのに、本日の予想では30度近くの気温になるとのこと。
「初夏です。」がふさわしい日となりました。GWも終わり、4月からの新任や異動
の方も1ヶ月経ち、少しは当院に慣れられたことと思います。編集担当も新任です
が、初めてメルマガをお届けすることとなりました。今年度のメルマガ第2号をお
届けします。
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   メールマガジン「法円坂」No.156(2014/5/16)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 です
 ・統括診療部長のご挨拶 和田 晃
 ・診療科紹介 泌尿器科(1)
 ・改めて「ボランティアコーディネーターの意味と役割」を考える
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 4月に日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が発表した、「新たな健診の基
本検査の基準範囲」がさまざまな波紋を呼んでいます。これまで、生活習慣の改善
や治療が必要とされてきた検査データの範囲が、大幅に緩められた「ように見える」
からです。例えば、血圧は「収縮期血圧は147mmHgまで、拡張期血圧は94mmHgまで
を正常とする」とのことであり、血液中の総コレステロール値は、45歳〜64歳の男
性で「151〜254(mg/dL)」が「基準範囲」ということになっています。

 このデータは、2011年に人間ドックを受診した約150万人のうち、持病もなく、
薬も服用していない、「健康な状態」にある約1万人のデータを集計したものだそ
うです。「健康な状態」とは、以下の条件を満たす人のことだそうです。
i) 既往歴に悪性腫瘍、慢性肝疾患、慢性腎疾患などの疾患のない者、ないしは入
院歴のない者
ii) 退院後1 か月以上経過している者
iii)現病歴で下記の事象がない者
・ 薬物の常用(高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの疾患の治療のた
め)
・B 型肝炎あるいはC 型肝炎
iv) 喫煙なし
v) 飲酒1 合/日未満

 このような条件を満たす人の検査値が正規分布を示すように変換し、その95%信
頼区間の下限値と上限値を逆変換したものを「基準範囲」としたそうです。

 一方、多くの学会から種々の疾患に関する定義・分類が出されています。例えば、
血圧については、日本高血圧学会からは、至適血圧は「収縮期血圧<120、かつ、
拡張期血圧<80」であり、「収縮期血圧が140以上、あるいは、拡張期血圧が90以
上」であれば「高血圧」との分類が示されています。この分類は、日本高血圧学会
が独自に定めたものではなく、国際的な基準に基づいたものです。

 では、収縮期血圧が144の人は、健康と言えるのでしょうか。それとも、高血圧
であり、何らかの対策が必要なのでしょうか。このような点が、今、話題になって
います。

「収縮期血圧が140以上」の人を「高血圧」として、薬物治療や生活習慣の改善な
どの「治療」の対象にしていることには、当然、理由があります。高血圧の人は動
脈硬化が進みやすく、長期の経過を見ると、心筋梗塞や脳卒中を起こす率が高血圧
でない人に比べて高いということが知られています。高血圧の人が100%脳卒中な
どになるわけではなく、一生、健康に過ごす人もおられますが、集団で見るとその
リスクが高いということです。

 一方、今回示された「基準範囲」に含まれている人は、少なくとも、これまでは
健康であったことは間違いありませんが、これからも健康であることが保証されて
いるわけではありません。

 すなわち、「収縮期血圧が140-147の間にある」人は、「今は健康の範疇にある
が、将来を考えると高血圧と考えた方がよい」ということになります。そこで、リ
スクを考えて生活習慣を変える、あるいは、なんらかの治療を受けるか、それとも、
健康と考えて現状維持のままで過ごすかは、まさに、それぞれの個人の考え方・と
らえ方によることになります。

 人間ドック学会も、以下のように述べています。

基準範囲は健康人の集団の検査値であり、健診などに使用される臨床検査の判断値
は、基準範囲とは異なり、疾患の疫学的研究によって得られた成績を基に、専門学
会などで設定されたものである。したがって両者は互いに異なるものであるが、基
準範囲イコール疾患判別値と理解されるケースがしばしばあり、基準範囲が一人歩
きし、疾患の診断や治療に影響を与える可能性がある。ここで設定した基準範囲は
あくまで上記定義に基づいて、人間ドック受診者の検査データを用いて予防医学的
な観点から設定したものである事をよく認識して頂きたい。したがって今回の基準
範囲の人間ドックに於ける運用に関しては、今後、充分議論した後に進めていくべ
きと考える。(一部省略)

今回示された「基準範囲」の背景をよく考えていただき、判断していただきたいと
思います。


新たな健診の基本検査の基準範囲:日本人間ドック学会と健保連による150 万人の
メガスタディー、日本人間ドック学会・健康保険組合連合会 検査基準値及び有用
性に関する調査研究小委員会 http://www.ningen-dock.jp/wp/wp-content/
uploads/2013/09/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%
82%B9%E7%94%A8PDF%EF%BC%88140409%E5%B7%AE%E3%81%97%E6%9B%BF%E3%81%88%EF%BC%
89.pdf


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      統括診療部長 就任のご挨拶
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                    統括診療部長 和田 晃

 本年4月より統括診療部長になりました、和田晃です。大阪医療センターには、
当院がまだ国立大阪病院と称しておりました平成7年4月に大阪大学医学部より赴任
しました。その後、19年がたち、当初は総合内科の5つ(腎臓、糖尿病、血液、高
血圧脳卒中、呼吸器)の診療グループの一員でしたが、腎臓内科など5科が独立し
た際に腎臓内科科長を勤めさせていただき、さらに、平成22年総合診療部を本格稼
働する際に、部長として担当させていただきました。またH17年からは職員研修部
で、主に研修医の研修教育をお手伝いしてまいりました。専門は腎臓内科で、腎炎
や腎不全などの病棟、外来診療が中心ですが、一般内科も重要な守備範囲です。当
院は、がんならびに循環器疾患分野において良質で高度な医療を提供し、皆様に広
く評価をいただいておりますが、いっぽう生活習慣病といわれる、高血圧、糖尿病、
慢性腎臓病などの内科疾患が、高齢化など社会構造の変化に伴い増加・深刻化して
おります。このため、たとえばがんの治療に来ていただいた患者さまの中にもこれ
らの疾患をお持ちの方も多く、手術の際などにその管理が必要なことが多々ありま
す。病院に勤務するわたくしども内科医にとりましては、いかなる患者さまにも安
心して治療を受けていただくため、ご入院いただいている科のみならず、関連する
診療科が連繋して診療が行われるようコーディネートすることも大切な役割となっ
ています。さらに病院には医師や看護師のほか、薬剤師、臨床検査技師、診療放射
線技師、管理栄養士、理学・作業療養士、臨床工学技士、臨床心理士などなど、さ
まざまな職種の医療者が協力しあって日常の仕事、すなわちチーム医療を行ってい
ます。このためには、医師のみならず病院職員全員のチームワークが重要です。統
括診療部長として、今後も医療チームがお互い円滑に連繋することができる病院運
営の一助になるよう努力していきたいと思います。また、当院では卒後間もない研
修医をはじめ、多くの若手の医療者が日常の仕事の中で自らの腕を磨いております。
将来の日本の医療を支える医療者に大きく育ってもらうことも、私どもの仕事の一
つであり、支援できればと考えます。今後も皆様のご協力、ご指導をいただいて勤
めていきたいと存じますのでよろしくお願い申し上げます。


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      診療科紹介 泌尿器科(1)       
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                   泌尿器科 科長
                   岡 聖次

 泌尿器科は女性が話をしにくいような恥ずかしい病気を扱っている科と思われて
いる人もおられるのではないでしょうか。以前に泌尿器科の看護師が友人から「ど
の科で働いているの?」と聞かれたときに「泌尿器科」とは答えられなかったとい
う話を聞いたことがあります。この現象は、日本の泌尿器科の創設がウィーン大学
で性病(梅毒、淋病など)を中心とした皮膚科学を勉強中にパリ大学で泌尿器科学
に触れた土肥慶蔵先生が明治31年(1898年)に帰国して東大の皮膚科教授となった
ときに、皮膚科外来に泌尿器科教室を設けたことに始まっていることと関係がある
のかもしれません。
 皮膚科の教授が泌尿器科を始めたため、わが国では他国では類のない特異な泌尿
器科の歴史を辿ることになりました。日本人の特性ですが、自分が身につけた技術
を捨て去るのがもったいないため、土肥先生の弟子たちは泌尿器科とともに皮膚科
診療の技術も受け継ぎ、明治45年(1912年)に第1回日本泌尿器科学会が開催され
たものの、その後も長らく「皮膚泌尿器科」と呼ばれる期間が続き、現在の泌尿器
科として皮膚科から完全に独立するには昭和31年(1956年)まで待たなければなり
ませんでした。ちなみに米国泌尿器科学会(AUA)は明治35年(1902年)、国際泌
尿器科学会(SIU)は明治41年(1908年)に誕生しています。
 皮膚科から完全独立した後の泌尿器科は大雑把には「泌尿器(腎、尿管、膀胱、
尿道)、主に男性生殖器(前立腺、精嚢、精管、睾丸、陰茎)、および後腹膜腔
(胃腸を包む腹膜の外で背中側に存在する領域)の疾患を取り扱う外科」と定義す
ることが出来ますが、その関連として腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎(淋病も含まれる)
、前立腺炎、副睾丸炎などの炎症や排尿障害(前立腺肥大症、過活動膀胱、尿失禁
など)、男性不妊、男性更年期などの疾患も取り扱うことになります。また副甲状
腺腫瘍(頚部に存在)は、骨を溶かして血中のカルシウム(Ca)を上昇させる作用
がある副甲状腺ホルモン(PTH)を過剰に産生し分泌するため原発性副甲状腺機能
亢進症の病名がついていますが、PTHはリン排泄も促進するため尿中のCaおよびリ
ン濃度が上昇し腎結石(リン酸Caなど)が出来易くなります。この疾患はかつては
白人に多く日本人には少ないとされていたのですが、昭和38年(1963年)に当時こ
の疾患の第一人者であった米国マサチューセッツ総合病院のOliver Cope先生の下
に留学し、その後大阪大学泌尿器科教授となった園田孝夫先生が帰国後この病気の
発見に精力的に取り組んだ結果、日本人でも白人と同様に多く存在(2000?5000人
に1人の頻度)していることが判明し、土肥先生と同様に、園田先生の洗練された
手術技術を受け継いだわれわれはその技術を捨て難く、阪大系では今日まで泌尿器
科医が副甲状腺の手術を行っています。


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  改めて「ボランティアコーディネーターの意味と役割」を考える
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 去る4月22日、NPO法人・日本病院ボランティア協会(NHVA)主催、2013
年度定例研修会「進めよう!病院ボランティアの新たな展開」に参加しました。今
年のテーマは“病院ボランティアってなあに”会場のクレオ大阪中央館 4階セミナ
ー室には、関東方面から四国方面にいたる病院ボランティア・職員・ボランティア
コーディネーターなど大勢の人たちが参加されました。最初に講演、そして後半に
はワークショップが行われました。
  講演は筒井 のり子氏(龍谷大学社会学部教授・日本ボランティアコーディネー
ター協会代表理事)による、「病院ボランティアへの期待〜改めて病院ボランティ
アの意味と役割を考える」を拝聴しました。私自身が持つべき「ボランティアコー
ディネーターの意味と役割」について、改めて考えさせられた時間でもありました。
大阪医療センター ボランティアグループは、平成9年(1997年)1月に導入され、今
年18年目を迎えました。途中諸事情により、ボランティアのメンバーは大きく変化
しながらも、少数(7人)ではありますが、導入時よりずっと活動して下さってい
る方もおられます。
その間、幾度となく受け入れ側(病院)も変化しています。そのような変化の中に、
ボランティアコーディネーターの重要な役割があります。
一口に受け入れ側といっても、医師、看護師、薬剤師や事務職など所属や部署、役
割が異なれば、病院ボランティアへの理解や認識もまったく異なります。また診療
科や専門が異なるとボランティアへの受け入れや対応も異なります。外来や入院病
棟といった活動場所でも異なるのです。
また、病院長(副院長)や看護部長(副看護部長)、看護師長といった役職者が交
代すると理解や対応が変化する場合もあります。したがって病院側の様々な関係者
に病院ボランティアへの理解を浸透させ、良好な受け入れ態勢を整え、活動が持続
して展開できるようにするためにも、ボランティアコーディネーターは重要なので
す。
 ボランティア側も、ほとんどの場合、週に一度の活動(基本)となるため、曜日
が違ったり、活動場所が異なれば、ボランティア同士の交流や連携も日常的に難し
くなります。このようなボランティア同士の交流と連携のためにも、ボランティア
コーディネーターは重要になります。また個々に活動するボランティアが何らかの
問題や課題に接したときに、相談したり、アドバイスしたり、様々な資質の向上を
担うのもコーディネーターの役割になります。
 そして、病院側とボランティアをつなぐ重要な役割であるボランティアコーディ
ネートのためにも、受け入れ側(病院)の事情と、ボランティア側の事情の双方を
良く理解したうえで、活動がスムーズに行えるように、両者をつなぎ、活動の調整
を行うことが、コーディネーターの最も重要な役割と言えます。
 ボランティアグループ側にも課題はあります。病院ボランティア活動を発展させ
るためには、ボランティア個人が個々に資質を向上しながら、ボランティア同士が
相互に支援し合う仕組みが必要になります。ボランティア一人ひとりの意見を吸収
しながら、ボランティアグループとしてのしっかりとした意見やビジョンを持って、
受け入れ側と共同しながら作れるようになることが重要なのです。
ボランティアグループとしてのまとまりや、グループリーダーの役割、グループの
様々なボランティア支援の向上、グループが目的をもって向上していくという前向
きの姿勢や力量が重要になります。ボランティアグループの役割が重要です。
 患者さんへのよりよい医療の提供、地域の人々等が利用しやすい病院にできれば
素晴らしいことだと思っています。ボランティア・患者さん・病院職員との3人4
脚、ボランティアと病院職員との意思疎通をますます密にし、利用しやすい病院つ
くりのお手伝いをしたいと考えています。そのためには、その仲介を担うコーディ
ネーターとボランティアの次の様なつきあい方が重要な鍵になります。

1.嫌われるボランティア
・思い込みの強い人
・連絡なしで、休む
・「やります」と言って、忘れる
・コーディネーターを通さず、直接現場責任者と交渉する
・前職を意識し、コーディネーターを部下のように扱う
・責任感、協調性のない人
・患者の様子を見ていない
・周囲の状況が見えないひと
・熱心のあまり、浮いてしまうボランティア
・主張はするが、他人の言うことを聞かない
・人の噂話しや、悪口をいう
・役にたちたいと、患者に深入りし過ぎる人
・発展的ではなく、批判的なことばかり言う

2.嫌われるコーディネーター
・指示的、高圧的な態度のコーディネーター
・ボランティアにまかせきりにする
・問題解決を先延ばしにする
・責任感がなく、主体性に欠ける人
・ボランティアの気持ちを汲めない
・ボランティアの立場にたてず、病院側にたって伝える
・ボランティアとコミュニケーションがうまくとれない
・自分の主張だけで、ボランティアの話を聞かない
・事務的に対応する
・ボランティアや病院側の要望をうまく纏められない
・情熱がありすぎる
・ボランティアの役割を認識できていない
・ボランティアの活動に共鳴、感謝できない

(日本病院ボランティア協会「病院ボランティアだより」No.207・ボランティアと
コーディネーターのつきあい方・分科会から(抜粋))

 ボランティアとコーディネーターの理想的な関係とは、信頼、尊敬、対等感が必
要であり、正直に悩みや話し合いができ、過剰な依頼心をもたないように接するこ
とだと考えています。お互いが好かれるボランティア、好かれるコーディネーター
になりたいと思い、また、いつまでも好かれるボランティア、好かれるコーディネ
ーターでありたいと願っています。
阪神淡路大震災に際して参集した復興・救援の急造ボランティアが、ボランティア
元年といわれる革命を成し遂げたといわれています。何かしたいという動機だけで
集まったボランティアが、現地団体が提供する活動メニューから各自のニーズによ
って選択し、一定期間だけ活動をするという、「参加型」ボランティアになったの
です。これに対して、理念に共鳴して参加し一体化して活動するボランティアを
「信念型」と呼んでいます。ボランティア活動の広がりにつれて、参加型のボラン
ティアが増えているそうです。
当病院でもその傾向は否定できず、動機付けが弱い参加型と思われるボランティア
の方は、活動も休みがちになり、いつの間にか辞めて行かれます。それに反し、信
念型のボランティアの方は、いつの間にか周りと溶け込み、活発な活動へと変化し
ておられます。私としては、信念型のボランティアの方の多くの参加を願っていま
す。
2011年(平成23年)3月11日、再び大震災(東日本大震災)を経験し、多くの人々
がボランティアを始め、ボランティア活動が多様なスタイルの市民活動として展開
されている現在、ボランティアを支える一人のコーディネーターとして、「ボラン
ティアの活動を支援し、その実際の活動においてボランティアならではの力が発揮
できるよう、ボランティアとボランティアまたは病院組織を繋いだり、組織内での
調整を行うスタッフ」で在りたいと私は思っています。
また、一人ひとりのボランティアとコーディネーターがそれぞれの活動現場で生き
生きと働ける環境に繋がっていくことが大切だと思っています。
ボランティアコーディネーターが持つべき知識や技能については、専門性が高まる
ほど分野や機能による個別性が出てくるものと思われます。
1.どのような病院を目指すのか
2.どのようにボランティアをとらえるのか
3.どのようにボランティアに向き合うのか
4.どのようなボランティアコーディネーションを行うのか 
この4つをボランティアコーディネーター基本指針として、「追及する価値と果た
すべき役割」を見開いて行きたいと考えています。

*メルマガご愛読の皆さま、大阪医療センターでは病院ボランティアを募集してい
ます。
病院で自ら進んで労力、時間、技術などを提供して、患者さんにやさしさとうるお
いを提供すると共に活動を通じてボランティア自身の成長にも役立つことができる
活動です。資格は特に要りません。自分自身が健康であり、優しさと何事にも積極
的に取り組む気持ちがあれば活動できます。また、活動回数は、個々のライフスタ
イルに応じて決めていただいています。服装は活動しやすい服装でいいですが、ピ
ンクのエプロン・胸章など用意しています。
一緒に活動しませんか。ボランティアを希望されます方、お待ちしています。管理
課ボランティア担当までご連絡ください。

電話番号 → 06-6294-1331(代表)
ボランティアホームページ → http://www.onh.go.jp/volunteer/


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      看 護 の こ こ ろ        
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                 東6階 大渕 靖子

 私は、大阪医療センターに就職して7年目、准看護師として働いていた時を含め
ると15年目を迎えました。この度、看護のこころについて振り返る機会を頂き、准
看護師と正看護師で自分の看護のこころがどう変わったのか振り返ってみました。
私が最初に就職したのは、病床が19床ある医院でした。消化器外科・整形外科・婦
人科・療養型病床・訪問看護・デイケアサービスと幅広い分野の地域医療を提供さ
れている医師の元で働きました。そこでは術前術後看護、がん看護・化学療法・終
末期看護、訪問看護、療養型病床の看護を行いました。
  看護とは「目で見て、手で護る」と聞いたことがあります。この時期、まさし
くその手の力を感じる事が何度もありました。それは、知識や技術を活用したり、
薬剤で症状コントロールを行う事ではなく、背中や腰を摩ったり、終末期で孤独や
死を感じて眠れない患者さんの手を握り、落ち着くまで付き添った事でした。知識
や技術を生かして何かした訳でもないのに、患者さんから「ありがとう」「安心し
た」などの言葉を頂いた事に驚きました。看護師の手には、患者さんを安心させる
力があるのだと感じ、これが看護なのかと思いました。また、患者さんが求めてい
る事は、自分の価値観で決めてはならないのだと学びました。
それ以降、症状や言葉だけに捉われず、社会背景、人生経験、家族関係、生活状況
など多方面から患者さんに関心を持ち、その人がどのような価値観で物事を判断し
てきたのか、患者さんが本当に求めていることを捉えられる看護師になること、患
者様を理解し、その人の想いに寄り添うこと、その人らしさ、その人らしい生き方
を大切にできるような看護を提供する事が目標になっていました。
患者さんから「ちょうど、〜して欲しいと思った。」などと言って頂ける事が、私
のやりがいとなり、働くことや看護することの楽しさを感じて日々を過ごすことが
できました。そのような経験ができたのは、そのときに出逢い、支えて下さった方
々の存在が大きいように思います。看護に魅力を感じられるような環境を作ってく
ださっていたように思います。ここでの経験があったからこそ、働きながら正看護
師の学校に通い、もっと看護の道を深めていきたいと考え、大阪医療センターに就
職する動機となったと思います。
 大阪医療センターに就職して消化器外科病棟5年、副看護師長に昇任し、整形外
科病棟で2年目になります。今でも、大切にしている看護は変わりません。病棟で
は5人の新人看護師を迎えました。私は教育担当として携わっており、看護を伝え
る場面が増えました。私は看護の楽しさや働くことの楽しさを伝えたいです。ここ
での経験があるからこそ、次のステップに進みたいと思えるようになって欲しいと
願います。看護師が楽しいと感じながら看護を行えば、患者さんにも伝わり、いい
循環が生まれると思います。そのような雰囲気ができるような職場環境を作りたい
と思います。また、患者さんが求める看護、その人らしさを大切にした看護が提供
できるよう、これからも自分らしくいきたいと思います。


ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 飯田 吉則  
研修医2年目の飯田 吉則です。

大阪医療センターでの前半1年間の研修生活を振り返りたいと思います。
 
 研修初めの1ヶ月は、仕事や環境に慣れるまでは何をしても時間がかかってしま
い、歯痒い思いをしました。私の場合、5〜7月に外科をローテートしており、指導
医の先生とペアになって動いていた事もあり、一つ一つ優しくご指導下さり、2ヶ
月経った頃には、基本的な手技・仕事はある程度できるようになっていました。外
科は朝から夜遅くまでopeが続くこともあり、正直体力的にきつい事もありました
が、指導医の先生が常に一緒に動いて下さっていた事もあり不安はなく過ごせまし
た。
 研修1年目中盤は、総合内科・総合救急・総合診療・小児科をローテートしまし
た。総合内科は同時に5科ローテートする為、非常に忙しい毎日でした。総合診療
科でもそうでしたが、様々な症例に当たるように先生方が配慮して下さったり、問
診・鑑別から治療計画に至るまで先生方と一緒に考えていったりと、日々勉強にな
る事ばかりでした。総合救急は、CPA症例や全身熱傷、多発外傷など、他科では経
験し難い症例が多く、異彩を放っており、やや身がすくんでしまっていましたが、
多くの手技を行う機会があり、貴重なローテート期間となりました。小児科は、腫
瘍を専門に治療していますが、川崎病やロタウイルス腸炎など小児特有の疾患も経
験することができました。
 研修1年目後半は、消化器内科をローテートしました。外科同様、指導医とペア
になって動き、一人一人の患者さんについて毎日診察・治療計画を練りました。患
者さんが急変した時に二人で駆けつけたり、プライベートで飲みに連れて行っても
らったりと、とても思い出深いです。
 現在は2年目へ突入し新しい1年目も入ってきたこともあり、新鮮な日々を送って
います。2次救急外来では、1年目と2年目がペアになり主体的に診療計画を練って
いくのも当病院の特徴である為、各症例、皆で振り返りつつ切磋琢磨しています。
 皆さんも興味を持たれましたら、ぜひ当院へ見学に来て下さい。お待ちしており
ます。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 多和昭雄、中森正二、関本貢嗣
     副院長・看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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  五月の食べ物といえば、『かつお』です。食卓でも、そして居酒屋のメニューの
中でも、『かつお』の3文字がうれしい季節になりました。しかし、今年は不漁の
ようで、なかなか口元には入ってきません。地球の裏側の南米ペルー沖で発生して
いるエルニーニョ現象が原因とのことですが、日々の生活も同じ事があるのかもし
れません。あまりいろいろと心配しても仕方が無いと言うことでしょうか?それで
は、次号をお楽しみに。
http://m-maga.onh.go.jp

メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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