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メールマガジン「法円坂」No.157(2014/6/16)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 このところスポーツ番組から目を離せません。先日はアメリカのゴルフツアーで
松山選手が22歳という若さで優勝しました。大リーグでは田中、ダルビッシュが頑
張っています。なんとアメリカンリーグの防御率1位と2位という成績です。テニス
やバトミントンも日本人が大活躍です。この勢いに乗ってサッカーワールドカップ
で日本が大躍進しそうな気がしています。
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   メールマガジン「法円坂」No.157(2014/6/16)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長 楠岡 英雄 です
 ・心臓血管外科科長 就任のご挨拶
 ・診療科紹介 泌尿器科(2)
 ・「花と緑いっぱいの病院を」が合い言葉 
  「園芸ボランティア」に参加しませんか
 ・看 護 の こ こ ろ
  ・研 修 医 日 記
 
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         院 長 楠岡 英雄 で す 
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 今、Research Integrityが話題になっています。

 「Research Integrity」は、多くの場合、「研究の公正性」と訳されていますが、
適格な日本語がないのが実情です。しかし、「Integrity」を辞書で引くと、「正
直さ、清廉、誠実」という訳が出てきます。したがって、「Research Integrity」
は、「嘘、偽りなく、正直に研究を行うこと」ということと思います。

 歴史的に見て、功を焦った研究者が、データを捏造したり、改竄したり、あるい
は他人の論文の剽窃をし、その業績が発表後に問題となった例は枚挙にいとまがあ
りません。すでに、何冊かの本が出ているほどです。

 例えば、その中でも最も有名な、W.ブロードとN.ウェイドによる「背信の科学者
たち―論文捏造、データ改ざんはなぜ繰り返されるのか」は、今から30年以上も前
の1983年に出版されています。

 1986年には、ノーベル賞受賞者であるデビッド・ボルティモア博士を巻き込んだ
「ボルティモア事件」が起こりました。ボルティモア博士の研究室に所属するイマ
ニシ−カリ博士がデータを捏造したと内部告発されましたが、ボルティモア博士が
その告発を無視したため、騒ぎが大きくなり、ついには、イマニシ−カリ博士の実
験ノートの筆跡鑑定やいつ記載されたかの検証にFBIが関わるほどとなりました。
最終的に、決定的な証拠が見つからず、告発は却下になりました。

 この事件を契機に、アメリカでは研究不正を「取り締まる」機関が設置されまし
た。1989年に、National Institute of Health (NIH、アメリカ国立衛生研究所)内
にOffice of Scientific Integrity(OSI、科学公正局)が、Department of 
Health and Human Services (HHS、保健福祉省) のOffice of the Assistant 
Secretary for Health (OASH)にはOffice of Scientific Integrity Review(OSIR)
との2つが設置されました。両者は、1992年5月に統合され、現在、Office of 
Research Integrity(ORI、研究公正局)となり組織的には、OASHに所属していま
す。

 その後、1999年10月にORIの役割が少し変わり、ORIは、研究不正(research 
misconduct)の防止、研究の公正性の推進のため、研究の監視や研究の公正性に関
する教育、研究機関の査察を行う機関となりました。個々の事件に関する「捜査」
は、HHSのOffice of Inspector Generalが担当しているようです。

 ウィキペディアでは、ORIの業務を以下のように記しています。
・科学における不正行為の探知・捜査および防止のための、方針・手順・規則の開
発・研究助成金を受けている団体、学内研究プログラム、Office of Inspector 
Generalにおける不正行為の捜査についての審査やモニタリング
・Assistant Secretary for Healthに対して、不正発見と管理行為の推奨

 我が国にも、ORIのような機関が必要ではないかという意見が出ています。一つ
は、一昨年から問題になっている高血圧治療薬バルサルタンを用いた大規模臨床研
究に絡んでです。バルサルタンに関する5つの研究が、ことごとく、論文を取り下
げるか、抹消される結果となっており、研究不正の存在が疑われています。

 今ひとつは、STAP細胞に関する研究です。これも様々な疑惑が指摘されており、
これまでに判明した事実だけでも、研究の公正性に十分抵触しています。

 現在、バルサルタンに関わる問題に端を発して、厚生労働省に「臨床研究に係る
制度の在り方に関する検討会」が設置され、臨床研究のあり方に関する議論が始ま
っています。5月に開催された第2回検討会で、参考人から「日本にもORIが必要
である」という意見が出されました。

 上記2つの問題以外にも、最近、研究不正について、しばしば報道されています。
研究における競争がグローバル化し、益々激しくなっている現在、研究者の性善説、
自己管理、自律だけでは、研究の公正性を保つのは無理なのでしょうか。


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      心臓血管外科科長 就任のご挨拶
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                    心臓血管外科科長 榊 雅之

 本年4月1日付けで大阪警察病院より大阪医療センター心臓血管外科に赴任いた
しました榊 雅之です。このメルマガは医療関係者以外の方も幅広くご覧いただい
ているということなので、今回は私が心臓外科医を志すようになった経緯を紹介し、
ご挨拶に代えさせて頂きたいと思います。

 私は愛媛大学医学部在学中の病院実習にて、初めて心臓外科手術を見学したのを
契機に心臓外科医への憧れを抱くようになり、昭和62年大学卒業後、当時心臓外科
領域では全国的に有名であった大阪大学医学部外科学第一教室に入局しました。
 研修医としての1年間は、休日は全くなくほぼ毎日病院内に泊まり込みながら先
輩医師からの厳しい指導を受けていました。研修医が最初に学ぶべきことは、心臓
手術および手術後の患者さんの不安定な状態の変化を把握しいかにコントロールす
るかです。
したがって、手術後は一晩中ベッドサイドにて術後管理(上級医の指示のもと血圧、
尿量および血液データの測定および投薬、呼吸器の調整など)を行っていました。
約1か月もすると、こんな苦しい生活を強いられる心臓外科医を志したことを少し
後悔し始めていました。
ちょうどその頃、人工弁置換手術の術後管理をしていた翌朝、患者さんがようやく
麻酔から覚め、心臓の調子もよかったので人工呼吸器をはずすことができました。
その時患者さんがベッドサイドにいた私に、「先生,僕は助かったんですか?」と
問われたのでうなずくと、笑顔で「有難うございました。」と握手を求めてきまし
た。執刀医ではない自分に対して感謝されて、少し戸惑いながらも、徹夜明けで少
し興奮気味であったせいもあるのですが、私はこれまでに経験したことのない大き
な感動を覚えました。その後28年間で数千例の手術に携わってきましたが、この初
期の1例は特別な経験でした。

 あれから医療技術の目覚ましい進歩もあって、現在では当時の約3倍の全国で年
間約6万件の心臓手術が行われるようになり、安全性も随分高まり昔に比べれば術
後の経過も比較的楽になってきました。しかしながら、依然として術後経過の思わ
しくない厳しい症例もあり、心臓外科医としては苦しい場面もありますが、あの感
動をこころの支えにしながら、これからも頑張っていこうと考えています。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。


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      診療科紹介 泌尿器科(2)       
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                   泌尿器科 科長
                   岡 聖次

 泌尿器科では他科に先駆け画期的な進展を遂げたものがいくつかあります。現在
抗悪性腫瘍剤として最も汎用されているプラチナ製剤の治療効果が最初に見出され
たのが睾丸腫瘍であることを皆さんはご存知でしょうか。小生が泌尿器科研修を始
めた1970年代は青春真っ盛りの20歳前後の男性を襲う睾丸腫瘍は診断時には既に後
腹膜リンパ節や肺に転移していることが多く、当時の治療法では転移を有する若者
のほとんどは2年以内に死亡するという状況でした。この疾患に対し米国インディ
アナ大学のLawrence H. Einhorn先生らが1977年にプラチナ製剤を含む多剤併用療
法(PVB療法:Cisplatine, Vinblastine, Bleomycineの3剤併用)の著明な治療効
果を報告し、それ以降世界中で多くの若者の生命が救われるようになりました。今
日では睾丸腫瘍患者の多くは転移を有していても治るのが当たり前のようになり.
PVB療法はより副作用が少ないBEP療法やVIP療法に変化しています。
 腎・尿管結石症に対する外科的治療は1980年代に開発された体外衝撃波による結
石破砕術(ESWL)により革命的な変化を生じています。ESWL治療器はドイツのドル
ニエ社が第二次世界大戦中に戦車や潜水艦を傷つけずに内部の人を殺傷するという
技術開発を進めていたところ終戦となり、1970年代にミュンヘンのLudwig-
Maximilian 大学のChristian G. Chaussy先生らとの共同で、その技術を平和利用
する目的で開発されたものだそうです。Chaussy先生らが1976年に基礎研究、1980
年から臨床実験を開始し1982年に72例の良好な治療結果を報告したときには世界中
を驚かせました。わが国では昭和59年(1984年)9月に北海道の三樹会病院がドル
ニエ社製のESWL治療器HM-3(浴槽タイプ)を用いて保険診療外治療(いわゆる“
100万円治療”)を開始したのが最初です。今日では腎・尿管結石症に対する外科
的治療のほとんどはESWL、経皮的腎砕石術(PNL)、あるいは経尿道的尿管砕石術
(TUL)のどれかで行われています。その後、ESWLでは結石破砕片が下腎杯に残り
易いことが判明し、今日では新規開発された極細の軟性尿管鏡や取り出し鉗子、レ
ーザー砕石器を用いて行う経尿道的腎尿管砕石術(f-TUL)が結石治療の主流とな
りつつあり、当科でも昨年度より施行しています。
 今日の泌尿器科手術の多くは腹腔鏡下で行われ、当科では臓器摘出のための必要
最小限の皮膚切開で行うミニマム創手術も施行しています。前立腺癌に対しては遠
隔操作で行うロボット手術が保険適応となっています。近年の手術機器の急速な進
歩は治療者側に利益をもたらしていますが、高額なものもあり、医療経済面も含め
それらが患者側にも社会的にも利益がもたらされているかどうかについては冷静に
検証することが重要であり、われわれは今後も患者側の利益を最優先とした診療を
行いたいと考えています。


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     「花と緑いっぱいの病院を」が合い言葉
     「園芸ボランティア」に参加しませんか
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 大阪医療センター ボランティアは、平成9年(1997年)1月に導入され、今年17
周年を迎えました。導入後「法円坂」「患者情報室」「園芸」を初めとする多くの
ボランティアグループに参加していただきました。今も8グループ、100人を超える
ボランティアの方々に、外来・入院患者さんの院内案内や、医療情報の提供、音楽
コンサートの開催など、患者さん、そのご家族が病院で快適に過ごせるよう日々活
動していただいています。きょうはその中から、「園芸ボランティア」を紹介しま
す。

 園芸ボランティアは、平成16年(2004年)5月、ボランティア「法円坂」で活動
されていた仲間たちが中心となり、グループが結成されました。「花と緑いっぱい
の病院を」を合い言葉に、活動しています。
現在グループの会員数は8人、毎週土曜日の午前中(9時〜12時)を活動時間とし、
正面玄関、北玄関周辺のプランターや、花壇の手入れを主作業としています。
 なかでも、院内はもちろん病院敷地にもその活動を広げ、「癒しと安らぎの環境
づくり」を目指し、花苗づくりや、植花作業、灌水や除草などの維持管理作業を積
極的に行っていることが、当グループの特徴の一つです。
その他、低木の手入れ、院内のフラワースペースを利用した生花や受付窓口に鉢植
えの花を届けたりもしています。プランター(寄せ植え)や、花壇では、さほど多く
はないのですが宿根草、一年草、山野草、ハーブ類など四季折々の花々が、病院を
訪れる患者さんやご家族の心を和ませてくれます。
 いまは、春先に咲き揃ったパンジーやチューリップに代わり、ひまわりの苗を定
植しています。苗から植えると早く開花しますが、園芸ボランティアの皆さんは種
をまき、発芽させてから定植をします。今年のひまわりも、昨年収穫した“種”か
ら育てられたものです。種をまき、苗を育てて、花を咲かせる。手塩に掛けて育て
た草花には、作り手の“温かい真心”がこもっていることを感じます。
ことし5月、北玄関に初めてひまわりの種をまき、定植をしています。日当たり、
水まわりも良く、90cm程に成長しました。「綺麗な花がさいたよ」と、大輪の花
を咲かせたひまわりの姿を見られる日が待ち遠しく、今から楽しみにしています。
これらは来院者の目を楽しませるだけでなく、患者の歩行訓練や肉体的な機能回復、
メンタル的なリハビリテーションの役に立っていることを感じます。これらの環境
美化活動が評価され、平成17年度〜平成19年度には「大阪市緑花コンクール」で、
3年連続で受賞(審査員特別賞等)し、会員はもとより支援者の励みとなっていま
す。
「綺麗に咲いたお花を眺め、患者さんの心が少しでも和んで下されば・・・」とい
うボランティアの思いが、年を重ねることで、だんだん実って来たことを感じます。
作業中、花壇の横を通る患者さん・ご家族に、「いつもきれいな花をありがとう」
「暑いさなかご苦労さま」と声を掛けられたときはとっても嬉しく、また頑張ろう
とやる気が起こります。
また、切り花にしてお部屋に飾っていただくなど、ほんの少しでも患者さんのお役
に立てることを嬉しく思い、いつの日も「心を少しでも和ませる花を咲かせたい・・
・」と思いながら活動しています。是非、綺麗に咲いた花を見て下さい。きっと心
を和ませてくれますよ。
 「花と緑いっぱいの病院を」を合い言葉に活動している「園芸ボランティア」で
す。

*メルマガをご愛読の皆さま、大阪医療センターでは「園芸ボランティア」を募集
しています。
お電話か、ボランティアホームページからお申し込みください。
是非、一緒に病院に花を咲かせましょう!
園芸ボランティアの活動では、特に資格は必要ありません。経験のない方でもどな
たでも参加することができます。
また、定期的にご参加いただけない場合でも大丈夫です。空いている時間に、出来
る内容を選んで参加していただけます。
春はチューリップ・パンジー、夏はひまわり・アジサイ・・・など、四季折々の草
花に思いを寄せながら、楽しくボランティア活動をしてみませんか。
活動に際して、様々な事故によるケガ等に備えるため、ボランティア活動保険に加
入していただきますが、費用(年間保険料300円)は病院が負担します。
皆さまのご参加をお待ちしています。
また、外来診療棟1階 ボランティア室に、ボランティアコーディネーターがいます
ので是非、お訪ねください。
「私たちと一緒に活動してみませんか!」心よりお待ちしています。

電話番号→06−6294−1331(代表)
ボランティアホームページ→http://www.onh.go.jp/volunteer/


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      看 護 の こ こ ろ        
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                 東10階 神尾 久仁恵

 先日娘が小学校のプール掃除をして帰ってきました。もうそろそろプール開きな
のですね。本格的な夏到来で、汗を大量にかく時期がやってきました。水分補給と
適度な室温管理を心がけて熱中症を予防しましょう。

 今回はじめて「看護のこころ」を担当することになりました。今までの看護のエ
ピソードを振り返ってみますと看護学生時代にはじまり、救命センター、外来、一
般病棟と数々の患者様さんとの思い出があり、選出するのに大変苦労いたしました。
今回は看護師1年目から7年間勤務した救命救急センターでの患者さんとの出会い
についてお話したいと思います。

 当院の救命救急センターは脳疾患・心疾患患者などの二次救急だけでなく、不慮
の事故による外傷などの三次救急の受け入れもしております。ある日、20歳代の女
性が事故で搬送されてきました。外国の方でした。頭に強い外傷を受け、意識レベ
ルが低く、生命の危険のある患者さんでしたが、最善の治療をつくし、一命をとり
とめました。体は少しずつ元気になりましたが、脳の後遺症から発語もできず、こ
ちらの声かえにも反応がありませんでした。これから社会で活躍するであろう若い
女性がそのような状態になっていることに、その時同年代であった私は衝撃を受け
ました。自分たちに何ができるかを考え、看護師で身の回りのお世話や合併症の予
防はもちろん、刺激を与えるためのケアやリハビリを積極的に取り組みました。結
局、車いすに乗る姿も見ることなく、彼女は母国に飛行機で帰国しました。
 数年後、救命救急センターに突然金髪の美女が現れました。彼女が、助けてくれ
た医師・看護師にお礼をするためと日本を訪れたのです。本当にあの事故の女性か
と疑うほど、元気で美しく、現在の後遺症は構音障害(発音しづらい状態)のみで
した。しかし、英語ですので私達にはどこが発音しづらいのかはわかりませんでし
た。英語のわかる人が聞くと「酔っぱらってるみたい」と言われるらしいです。彼
女は「あなたたちが助けてくれたから今の自分がある。今は脳の後遺症で悩む人へ
の講演会をしている」と教えてくれました。彼女はすでに社会で活躍していたので
す。

 救命救急センターでは病状が安定してくると一般病棟に移るため、救命救急セン
ターをでた後、患者さんがどうしているのか、私達の看護がその後にいかせている
のかを確認することがあまりできず、また患者さんもその時の記憶を忘れておられ、
記憶に残らない看護だなと空しく感じる時が多かったので、このエピソードは自分
の看護のこころを支えてくれた印象深いものでした。この看護のこころは救命救急
センターだけでなく、外来や一般病棟でもいかせるものとなりました。今、結果が
見えなくても、いつか私達の取り組みが患者さんの未来につながりますようにと、
これからも、どの患者様にも精一杯の看護と笑顔を届けていきたいと思います。


ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 大畔 健太 

 初めまして。国立大阪医療センター2年目研修医、大畔健太(おおくろけんた)
と申します。

 このページを通して、僕たちの生活を少しでも知ってもらえれば幸いです。
 現在、僕は二年目の研修医として、日々研修の毎日を送っております。初めての
医師としての一年間は、長いようでも短いようでもありました。採血もままならな
い5月に消化器内科から始まり、救命救急、総合診療部、循環器内科、総合内科、
外科、そして現在は耳鼻咽喉科で研修させていただいています。
 新しく一年目の後輩も入ってきましたが、彼らをみていて自分の去年の姿を思い
出す反面、一体どのぐらい自分は成長できたのだろうか、と時々考えます。
 この病院で一年研修をさせていただき、様々なことを学ばせていただきました。
僕にとって、この一年は師に恵まれた一年であったことは幸いであったと思います。
最初に研修した消化器内科の指導医には、医師としての在り方や患者との接し方も
含めて医師としての最初の第一歩を教えていただきました。総合診療部や循環器、
総合内科でも様々な指導医に指導いただきましたが、先生方は細かな内容も熱心に
教えてくださり、知識的な面だけでなく内科医として自分も将来こうなりたいとい
う規範を学ぶことができました。僕は、将来は内科を考えているのですが、外科で
も術後の難しい状態の管理や患者さんとの接し方、外科医としての在り方など学ば
せていただくことは多かったです。当院では、三次救命も救命救急にて二か月研修
しますが、三次救急ならではの様々な症例を経験でき、救命救急の先生方に指導し
ていただいたことは貴重な経験でした。当院では、当直業務を一年目、二年目の研
修医とともに行いますが、当時の二年目の先生方も皆、個性豊かで頼りがいのある
先生方でした。
 当院の研修内容には良い点、悪い点はもちろんあると思います。
様々な診療科がそろっているという点はいい点ですが、裏を返すと一つ一つの診療
科あたりの研修が短くなりがち、選択期間が短いなど、長所と短所が表裏になって
しまっていることもあります。
しかし、師に恵まれているという点は、胸を張って言えると僕は思います。医師と
して、自分がこうありたい、と思える先生方に研修医として早い段階に出会えたこ
とは幸運なことでした。内科系にせよ、外科系にせよ、後期研修医の先生方に身近
にご指導いただき、まず2年後、3年後の目標となりうる先生方との距離が近い当院
の環境は、初期研修にとって非常にいい環境であったと思います。
 研修医としての一年間は漫然としているとすぐに過ぎてしまいます。去年は、た
だ日々を過ごすのに必死で、知識的な面だけでなく、人格的な面でもまだまだ研鑽
が至らなかったと思います。
今年一年、二年目研修医として、少しは慣れてきたこともあり、改めて落ち着いて
勉強できるようになってきたかと思います。いくら師にめぐまれていても、あくま
で自分自身を見つめなおすことは欠かせません。ただ憧れるだけでなく、近づける
ように一歩ずつ歩んでいけるよう、この一年を踏みしめていきたいと思います。
いつか、僕も後輩に目標とされるような医師になることができるでしょうか。この
疑問に答えを出すことはできませんが、まずは少しずつできることから積み重ねて
いこうと思います。
以上、研修内容を伝える内容としては漫然なものになってしまいましたが、もしあ
なたが、当院の研修を考えている学生さんなら是非見学に来てください。
 研修医一同、未来の仲間をお待ちしております。



                     研修医2年目 池田 勝浩

 はじめまして、2年目研修医 池田勝浩です。
 約2年前、卒後研修をどの病院でしようかなと考えて、この研修医日記を読んで
いましたが、まさか自分がその原稿を書く日がくるとは。当時の先輩研修医が、当
院にて専修医として勤務されており、一方的に親近感を持っているのは自分だけの
秘密にしています。

さて、他の方が当院での研修について詳しく書かれているので、私は思った事をダ
ラダラと書いていきたいと思います。初期研修医に関する事です。
1.給料:普通に使ってても困らない額を頂いてます。上を見たらキリがないので
気にしていません。
2.ご飯:昼食は職員用食堂かローソンで買ってます。ご飯が食べれない日はほと
んどありません。食堂の味は80点ぐらいでしょうか、美味しいです。
3.病院:古い建物なので、お世辞にも奇麗とは言えませんが、清掃スタッフの方
の掃除が行き届いており、清潔です。少し暗い感じはします。
4.研修:私は循環器(2ヶ月)→総診(1ヶ月)→内科(3ヶ月)→外科(2ヶ月)→耳鼻
科(1ヶ月)→救命(2ヶ月)→消化器科(2ヶ月) といった順番でローテートしていま
す。どの科にも教育熱心な先生が多く、色々教えて頂きました。また、当院には専
修医(3年目〜5年目)の先生が多数おられ、何かあったら気軽に聞けます。
5.同期:16人おり、どの科を回ってても1人か2人は一緒なので、一番近い相談相
手です。皆さん賢い方ばかりなので、刺激を受けます。
6.当直:月2?3回してます。いまだに緊張します。日々勉強だなと痛感します。
7.休み:こればっかりは科によります。土日完全オフな科から、毎日が平日な科
もあります。

 ここまで書いて見直しましたが、本当にダラダラと書いてしまいました。
 研修病院は野戦病院から暇な病院まであります。当院はまさに中間でバランスが
取れています。自分がどれだけ主体的に動き考えるかで、研修は変わってきますが、
その環境は整っています。ただ、百聞は一見にしかずです。まずは見学して病院の
雰囲気を感じて、研修医ルームで寝てる研修医に根掘り葉掘り実際の話を聞いてく
ださい。一緒に働ける日を楽しみにしています。
                    
                       2年目研修医 池田勝浩@日差しが厳しい研修医ルーム


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 楠岡英雄
編 集 長:副院長 多和昭雄、中森正二、関本貢嗣
     副院長・看護部長 渡津千代子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 アドベンチャーホスピタルが近づいてきました。こういったイベントを企画する
と、たくさんの人に来てほしいと祈る気持ちになります。良い天気であってほしい
と祈るこの頃です。

http://m-maga.onh.go.jp

メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp 

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